第四十三話 飛翔
東の国で王を探すための選挙が行われる、参加できるのは八人、できるだけ急いだほうがいいのか。
「クロード、私たちを乗せて飛べたりする。」
私はクロードにそう質問した、するとクロードが精霊石の中から出てきてこう言った。
「できないことはないよ、ただ、四人を運ぶのはやったことがないからわからない。」
「いや、今は選挙に参加できればいい、やってくれるな。」
アランがクロードにそう言った。
「わかった、やろう、ただし参加できなくても僕を恨まないでね。」
まあこの時点で八人決まっているかもしれないしクロードは何も悪くないと思うけど。
半分冗談で言ったことで王になれるかもしれないなんて。
「クロード、できるだけ早く着くように頑張って。」
「ウルナ、わかった、任された、みんなのためにも頑張るよ。」
そう言ってクロードはビドンメが入ってきたときに割った窓から外に出た。
「おい、このテーブルクロスはどうするんだ‼」
そう周りの人は言ってくる。
「ウルナ、掃除していってやれ。」
アランが私にそう言った。
「それじゃあ。」
私はそう言って私は手を前に出した、ザッバーン、あたりに水が出てくる、そして汚れていた床やテーブルクロスの汚れを落としていき、水は消えた。
「ありがとうございます、それではお気をつけて。」
いや、これはあなたたちが要求してきたからやっただけ、いや、言わないほうがいいか。
「さあみんな、僕の背中に乗って。」
窓の外を見るとクロードが大きくなっている。
「クロードは緑の龍だったのか。」
アランがそうつぶやいた、緑の龍が一体何なのかは私はわからない、だけどすごいものであることは私でもわかる。
「さあ早く乗って。」
クロードがそう言ったので私は窓から出てクロードの背中へ乗った。
「ブリナキア…さあみんなも乗って。」
クロードがウルナたちのほうを向いてそう言った。
「わかりました、乗ります。」
そう言ってウルナもクロードの背中にまたがった。
「そこまで言うなら俺も乗らないとな、一人だけついていかないわけにはいかないだろ。」
そう言ってアランも乗ってきた。
「どれだけ皆さんの役に立てるかはわかりませんが僕も行きます。」
そう言ってビドンメもクロードの背中に乗った。
「よし、みんな乗ったね、それじゃあ飛ぶからね。」
そう言ってクロードは上へと飛びあがった。




