第四十二話 朝ごはん中②
そう言えば正金貨はわかるけど正銅貨と正銀貨はよくわからない、ウルナに聞いてみようかな。
「ウルナ、正銀貨があるけど銀貨ってあるの。」
「そのことですか、そうですね、正銀貨はバローロスで作られたお金、一般的に銀貨と呼ばれるのは外の国のもの、そう思っていただければいいです、金貨や銅貨もそう言ったものです。」
なるほど、バローロスと外の国でお金が違うのか、これはほかの国に遊びに行くときめんどくさそうだ、そうだ。
「なら、魔女を倒すためと言うことですべての国と同盟を結ぶ、いや、いっそのこと一つの国にしてしまうのはどうだろう。」
「それはいい考えだと思うぞ、だがどの国の王でもないものがそんなことはできない、あきらめるんだな。」
アランがそう言った、確かに王様でも何でもない一般市民がそんなことを頼んだとしても門前払いだろう。
「ブリナキア、それにアラン、王様になればいいんだったら自分たちで新しい島を見つけてそこで王になればいいんじゃない。」
確かにいい考えだ、だけどもう島は全て見つけられているはず、一体どこに新しい島が…いや、あの結界の中に島があるのかもしれない、その島がある程度大きければその島の王になればできない話ではない。
「ウルナ、それは結界の中に島があるかもしれないということか。」
俺はそう言った、ブリナキアが魔族だというのなら結界を破る魔法が使えるかもしれないしな、だがこいつができるのならどうしてヘルとかいうやつはやらない、まさか破ることができないのか。
「アランさん、それにウルナさん、ブリナキアさん、そのですね、あの大陸の結界は魔女が張ったみたいです、前に私がお仕えしていた人がそう言っていました、つまり魔女を倒せば結界はどうにかなるかと…」
「ビドンメ、そのですね…これは通貨をどうにかするんじゃなくて魔女を倒すための戦力を集めるために同盟を結ぶ、それが目的で、どうにかしてそれを隠して同盟を結びたいんです。」
いや、別に隠す必要はないと思うんだけど、僕が行ったところでこの人たちは聞いてくれるかな、まあ言ってみたほうがいいかな。
「そのですね、僕は同盟を結びたいということを隠す必要はないと思います。」
「いや、すでに問題はそこにはない、どうやって王になるかだ。」
前からゴリゴリの人が歩いてきた。
「王になりたいのか、それだったら東の大陸の王になるのはどうだ、はやり病で国民のほとんどが死んだ、王位継承者か、その辺のやつらも死んだと聞いている、王を探して選挙するみたいだ、資格さえ得ることができればお前たちでも参加できるだろうな。」
それが本当だったとしたら私たち全員で参加資格を得て私たち全員でその選挙に参加、そうすればこの四人のうちの誰かが王になる確率はかなり高い。
「参加資格はなんですか。」
「本気で王になりたいのなら自分で王都レトランへ向かい王宮で聞けば教えてくれる、俺はどうでもいいから参加資格は聞いていない、だが参加するのなら急ぐことだな、募集は八人、選ぶ方法がわからないから何とも言えないが移動手段があるのなら船から降りて向かったほうがいいだろうな。」




