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この美しくも残酷な世界で異世界生活  作者: ヤジャ
第二章 試練
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第二十話 束の間の休息

 この世界が私が本当にいないといけない世界、そして私が帰る場所のある世界、たとえどんなことがあってもこの世界を救う、どれだけやられようと、この世界は誰にも壊させない。

「ブリナキア、ナキアって呼んでもいい。」

「いいよ。」

この力があればもうウルナを狂気化させることもない、もう誰かが傷つくのは見たくない、クロードが精霊石から出てきた。

「寒いねここ、船の甲板の上か、中に入ろうよ、カンザキ。」

「クロード、全て思い出したよ、私はブリナキア、そして私がすることは一つ、この世界にいる人みんなが笑って過ごせるように魔女教という脅威を消し去ること。」

「そう、全て思い出したんだね、これ、契約書、名前を書きなおしてくれる。」

「契約書を渡すから契約を破棄するのかと思ったよ。」

「何があっても僕は君のことを見捨てたりしないよ、はい、ペン。」

私はクロードにそう言って渡されたペンで名前を書きなおした。

「この世界の字も書けるようになったんだ。」

「正しく言えば思い出したなんだけどね。」

「そうだね、さあ中に入ろう。」

私はクロードとウルナと一緒に船の中へと入っていった。

 「もう話は終わったのか。」

アランがそう言った。

「うん、それと少し話があるの。」

「わかった、聞こう。」

「私の本当の名前はね、ブリナキア、そしてクラーケンを倒した後にあったあの人はね、私のお母さん」

私はそうアランに言った。

「そうか、あの人がお前のお母さんか、で俺にはどうしろと。」

「今の考え通り試練の塔へ、その間にお母さんは魔女教徒達の拠点を探すって言ってた。」

「なるほどな、まあヘルとかいう人はほぼ一人だけの力で魔女を封印した、その人の言うことだろ、なら俺は信じよう、まあとどめを刺す方法を持ってなかったとか言われてるが今回は違う、あの人はとどめを刺すことのできる攻撃を手に入れている、へまをしなければ勝てる相手だ。」

アランはそう言った。

「まあ不鮮明な点も大きいのが現状か…」

続けてアランはそう言った、確かに魔女教の実態は私たちはつかんでいない。

「ブリナキア、私は一度アズモジアに戻る、お前たちはこのまま進むのか、第五層を超えればな…そうだなお前たちはこのまま進め、私はアズモジアに戻ってとりあえずすべての国を回るつもりだ、サザランという国以外な、あそこは魔女の結界によって入れない、まあお前なら入ることができるだろう、ブリナキア、頑張ってこいよ。」

そう言ってヘルは船の窓を開け外へと飛んで行った。


 これで、これでいい、聖域のゲエルのくそ爺からもらっておいた時計でこの世界の時間をあの子が生まれる前まで戻し魔女教徒に私の子供とばれないように異世界に転送、そして魔女が再び復活する前に呼び戻す今回こそ倒させてもらおう、前回は復活したことに気づかなくてウロボロスが黒色の霧を出しこの世界はウロボロスの霧に包まれ魔女の封印されていた怒りによりこの世界は魔族以外がいなくなった、一度はな、だがその攻撃を何とか逃れていた聖域へ私は向かいゲエルに会い生命の時計という時計を使い時間を巻き戻した、そしてあの子ブリナキア、わが娘よ、ホワイトミストそれとブラックミスト、両方の力を制御して魔女を倒してくれ、ブラックミストは空間内の物体を自由にコントロールする、そして同じものをもう一つ作り出すといったことができる、ホワイトミストはブラックミストと違って物を制御したりするわけではない、存在自体の消去、これがホワイトミストの力だ、もしネデットの存在する場所がわからなかったり引き抜けなかったときに使うことになるだろう、だが今教えても私がこの力を見つけたように自分の周辺にあるものすべての存在を消去しかねない、ある程度力をつけてから教えることにしようか、さあ、そろそろ私の国アズモジアが見えてくるだろう、あれは、あの黒色の霧は、ウロボロス…なるほどな、私を足止めする、または準備をさせずに国を見捨て拠点を探す、そう言えばブリナキアの願いは誰も傷つかずに魔女を倒すことだったな、ハァ…まさかこの力をかえってきてすぐに使うことになるなんて…


 お母さん、一度自分の国に帰るって言ったけど何もなかったのかな。

「心配ないよ、君のお母さんは初代剣聖の三倍は強いからね。」

クロードがそうテレパシーで言った。

「そうね、確かに今までにあった中で一番強そうな感じは出てた。」

「僕も強いけどね。」

「確かに、緑のドラゴンだっけ。」

「それもあるけど自然のマナを自由に使えるから。」

「普通の人はできないの。」

「あの屋敷のメンバーだとウォケストさんぐらいかな。」

「そうなんだ。」

ウォケストさんぐらいって言うことはこの世界は広そうだからどこかに使える人がいるって言うことか。

「残念だけど僕はほかにできる人は見たことがない、まあ僕と契約した君はできるけどね」

「あの剣術ってマナを使ってたの。」

「そうだね、なぜか大量にマナを使ってたね、それと人間の状態だと魔族みたいに傷は回復しないからそこも考えて戦わないといけないよ。」

「めんどくさいんだね…」

「そうだね、でもそのうち慣れるよ。」

「おい、ブリナキアだっけ、西の国にウロボロスが現れたみたいだ。」

「アランそれは本当か。」

クロードがアランにそう聞いた。

「本当だ、どうする。」

「ヘルのことだ、大丈夫だとは思うけど…一応東の大陸に行った後に行こう。」

「わかった、なら今はこのまま行こうか。」

「一応聞いていい、今から向かう場合はどうやって行く気だったの。」

「小さい船を借りていこうと。」

「沈んじゃうよ。」

クロードがそう言った、確かに三人で乗れば沈むかもしれない。

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