第三話 家に行く途中で
神崎の乗ってる乗り物はいったい何なのか、
そして一緒に乗っている人の強さはどのぐらい?
何もわからない人にこんなに簡単に手を差し出せるなんてこの人は天使か、でも予想と違ってこの馬車の後ろの部分みたいな見た目の乗り物はかなり乗り心地がいいんですけど、石がある道を通っているのに全く揺れないしどうなってるんだろう気になるし聞いてみようかな。
「この乗り物って全く揺れないけどどうなってるの。」
「あなた本当に何も知らないのね、当分は読み書きできるように勉強した方がよさそうね。」
ということは勉強してる間は働かないでいいって言うことかな、それよりこの乗り物のことを教えてほしかったんだけどまあ仕方ないか、まあこの世界の文字をとりあえず読めるようにしないとどうにもならないか、文字が読めるようになればこの乗り物のことも自分で調べることもできるし勉強しようかな、それよりも勉強してる間は働かなくていいのかも気になってきたんだけど。
「勉強してる間は客人として扱うように頼んでおくわ。」
聞くまでもなかったみたいだ、この人はやっぱり天使か何かかな、異世界転生でよかった、男のまま来てたら惚れてたなこれは。
「ありがとう。」
驚いた表情で女の人が窓から外を見ている。
「あ、あれは魔物、それも討伐手配が出ている。」
「討伐手配何それ。」
「討伐手配って言うのはね、王国が王国の外で暴れていて危険と判断した魔物を倒せば報酬をあげるって言ってる状態でそれを仕事としてる人もいるの。」
「で、今はどうしたらいいの。」
「ほっていたら危険ね、私がこの窓から魔法で攻撃して弱らせるからほかの魔物が来ないか見張っててくれる。」
「う、うん分かった。」
いや、見張るって言ってもそっち側がとても気になる、と言っても初期装備もまともにないのに役に立てないか、時間を巻き戻せても今は役に立たないだろうし一体どうすればいいんだろうか、それにしても全く揺れないな、少し魔法がどういうものか見てみようかな、バシュッバシュッ!!なんか想像と違うんだけど、魔法の杖とか持ってないしなんか手から氷みたいな物が出てるしこれは役に立てないだろうな、よしこのまま見張りを続けるとするか。
「終わったわ、思ってたよりもマナを消費したわ。」
マナは聞いただけでだいたい何かはわかるけど魔法の杖が要らないことにびっくりしてる状態だ。
「もうすぐ着くはずよ、と言っても三時間ぐらいはかかるわ。」
三時間でもうすぐって言えるってこの世界はどうかしてる、まさか時間の流れが違うのかな、一番速いのは時計を見せてもらう事かな。
「時計とかあったら見せて欲しいな。」
「え、時計、そんなもの知らないわ、だけどこれなら持ってるわよ、時間灯って言って24時間すべて色が違うの、これは見てたらわかるから説明しないわ、でも今は黄緑だから15時かな、これが青色になったら起こしてくれるかな、疲れたからちょつと寝るわ、そうそう三時間経つと青色になるわ。」
時間の流れは同じ、だけど時計が無いのか、そしてその代わりによくわからない時間灯というものがあるのか、この世界なれるのに時間がかかりそうね、自分が女だということにはもう慣れたし後はこの世界でちゃんと暮らせるようにすることかなそれと字を読めるようにもしたほうがいいか、あ、時間灯が青色になってる、起こさないと。
「起きて!!」
「え、もう青色になったの、本当だ青色になっている、ということはもうすぐ着くのね、後五百ワートルといったところね。」
え、ワートルそんな単位聞いたことがないんだけど、たぶんメートルみたいなものなのかなまあ今は気にしなくていいかな。
「着いたわよ。」
女の人にそう言われて窓から外を見ると大きな屋敷が立っていた、一体こんなに大きな家をどうやって作ったんだろう。
次回、屋敷の中で繰り広げられる料理バトル果たして一番おいしい料理は誰の料理なのか、次回をお楽しみに。