第九話 武器屋
これが武器屋か、木に何か文字が書かれてるな、木に書かれてる字が読めない。
「そう言えばカンザキはこの世界の字が読めないんだよね。」
クロードがそう言って本を出す、明らかにカバンのほうが小さいのにどうやって出したんだろう。
「この本を読めるようになれば暮らすのは大丈夫だと思うよ。」
そう言われたので私はクロードからその本を受け取った後鞄の中にその本を入れた。
「この本にはこの世界で使われている文字が書いている、ほかの国でも同じ言葉が使われている、まあ文字の名前だけども今は覚えていればいいと思うよ、文字の名前は鋭角文字、その名前の通り全てがきれいに曲がってるでしょ、まあ一筆書きできないのがほとんどなんだけどね。」
クロードはそう言った、確かによくも字を見ればかくかくしているのがわかる、それに一筆書きできそうなものはない、そして一つ分かったことがある、文字数的に武器屋と漢字で書いているわけではなさそうだということだ、つまりこの世界にはもといた世界での漢字の様なものはないということになる。
「早く入りましょう、いつまでもここにいるわけにはいかないので。」
ウルナはそう言った、まあアランさんを置いてきてるし、急ぐのは普通のことだよね、ガチャ、ウルナがドアを開け中へ入る、私もウルナに続いて中に入りドアを閉めた。
中はかなり広い、それと電気は真ん中からぶら下がっているものだけみたいでまあまあ暗い、いろんな剣が壁に掛けられている、武器屋なのに楯も置いてあるし鎧も置いてるみたいだ。
「カンザキさんも剣を追加で一本買っておいたらどうですか。」
確かに、今はこの剣しか持ってない、刃こぼれすることはたぶんないけどもし折れたりしたときに替えがないと短い剣で戦うことになって不利になるし買っておいて損はないか。
「わかった、買っていきましょうか。」
私はそう言った。
「私が扱ってるので一番いい剣はこれだ、それとウルナさんはいつものだよな、折れたのか。」
かなりムキムキの人が出てきてそう言った。
「私はいつものより軽いものが欲しくて。」
ウルナがそう言った。
「あの剣より軽くて同じ性質のものはこれだな、前までのは龍の骨を使っていたが、これはワイバーンのものだ、ウロボロス討伐の時にも使われたものだ、まあ倒す前に逃げられたそうだが。」
ちょっと待てよ、龍とかはまだわかるよ、なぜ急にウロボロスがでてくる。
「その剣はいくらですか。」
「前までの剣と同じ値段だ、でそこの姉ちゃんのが正金貨十枚だ、まあ特別に合計正金貨十五枚でどうだ。」
店主はそう言った。
「わかりました、買います。」
ウルナがそう言った。
「カンザキさんお金を。」
持ってなかったのか、というか何故自分のお金を持ってきてないんだ、まあ十五枚出しても三十枚残るから別にいいか、私は十五枚正金貨を渡した。
「確かに受け取りました、それではこれをどうぞ。」
そういって剣をサックに入れた後にベルトもつけて店主が手渡してくれた、ウルナのはそのままだ、おそらく入れることができないのだろう。
「ウルナさん、服を買っていったほうがいいのでは、今からどこかに行くのでは。」
そう店主に言われた、確かにウルナはいつも来ているメイド服のままだ、まあ森の中でもこの格好だったのからおそらくほかに着る服がないのだろう。
「そうね、何か動きやすい服はあるかしら。」
そうウルナは言った、ここって武器屋だよな、いろいろおいてるんだな、そう言われて店主は奥のほうに入っていった、そして戻ってきた。
「これはどうでしょうか、騎士様たちが来ている服と同じ素材のものです。」
そう言って白に青いラインの入った服と赤いラインの入った服を出してきた。
「どちらがいいでしょうか。」
店主がウルナに聞く。
「そうね、赤にしておくわ。」
ウルナがそう言った。
「正金貨三枚と正銀貨四枚となります。」
店主がそう言ったが銀貨は袋に入っていないので私は正金貨を四枚出した。
「正銀貨九十六枚のお返しとなります。」
そう言って店主は正銀貨を数え始めた、どうやら正銀貨百枚で正金貨と同じ価値になるようだ、そのうち複製したりする人が出てきて困りそうだな、それにすごくかさばって邪魔だな。
「おつりと服でございます。」
店主がそう言って正金貨九十六枚とウルナの服を渡してきた、袋がでかくてよかった、ただ一気に重くなった、これを入れた鞄を持って戦うとかただの馬鹿だな。
「じゃあこの服に着替えてくるわ。」
そう言ってウルナはどこかに行った。
「カンザキさんでしたか、よければこの後何処に行くのか聞いてもいいでしょうか、それとその剣いつまでも手に持ってるわけにはいかないでしょう、どうぞこれでお付けください。」
そう店主に話しかけられた、そしてもう一本ベルトを渡してきた。
「東の大陸の試練の塔というところに。」
私はそう答えたながらさっきもらったベルトを剣に取り付けていた。
「試練の塔ですか、基本的にその層にいる人を倒せば次の層に進めますがどうしても倒せない場合はなぜその塔が試練の塔と呼ばれているのかよく考えてください、そうすれば六層目までは楽に行けるだろう。」
店主にそう言われた、私はその時ベルトを腰につけ終わったところだ。
「わかりました、よく覚えておきます。」
私はそう言った、ウルナが返ってきた。
「カンザキさん、リンゴとか食べ物を買いに行きませんか。」
ウルナにそう言われた、食べ物の名前は一緒みたいだ、リンゴ以外のものも名前が一緒か見てみようかな、でも字が読めないから名前を聞いて確認するか、とか考えてる場合じゃない。
「そうですね行きましょうか。」
私はそう言った。
「気を付けていってくるんだぞ。」
店主にそう言われて私たちは店を出た。
「次は八百屋さんですね。」
ウルナがそう言った、この世界にも八百屋さんがあるのか。
「八百屋さんはここからどのぐらいですか。」
私はウルナに聞いた。
「目の前にあるわ。」
ウルナがそう言った、見た目は屋台とかそんな感じのお店だ、店の人は、女の人か、まあまあ身長が高くて髪の毛が赤色だ、それと店の上のよくわからないぺらぺらしたものは赤と黄色の縦しま模様だ。
「行くわよ。」
ウルナにそう言われて私はついて行った。
「いらっしゃいませ、ウルナさんじゃないですか、今日は何を買いに来たんですか。」
八百屋の店主がウルナにそう聞いた。
「リンゴを十二個、それとジャガイモを六個ください。」
「わかりました。」
ジャガイモを買うのはいいけど外で料理できるものを持ってきてるのかな、まあウルナのカバンがかなり大きいしいろいろと必要なものを入れているんだろう。
「正銀貨一枚となります。」
私は店主に正銀貨を一枚渡した、まあまあかさばるな、ウォケストさんお金が多すぎだよ。
「こちらが商品です。」
そう言って布でできた袋にリンゴとジャガイモを入れて渡してくれた。ここはかなり人通りが多いみたいでかなり人が通っている、そして人以外もかなり通っている。それとここの店絶対に袋代も入ってるよね、もし入っていなかったらこの袋はサービス品ということになるな、その場合この袋の分のお金はどうやって稼いでるのかな私がそう考えているとウルナはこう言った。
「じゃあ魔車に戻りましょうか。」
ウルナにそう言われ私とウルナは魔車に戻った。




