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魔獣

今回は教師視点の話を行く予定だったんですが

なんとなく思い浮かんでしまったので犬視点の話で^^;


魔王の飼い犬も・・・



 おお、見かけぬ顔じゃの?


 ふむ、そちらがぬしの飼い主か。


 ちと香水とか言ったか、臭い水をつけ過ぎじゃろ。


 わしら、犬にとってはキツい相手じゃな。


 わしか?

 

 わしはラッキーという。


 ボスかじゃと?

 

 単に長生きしてるだけの老いぼれに過ぎぬわい。

 まあ、この辺りの気のいい連中には敬意を持って接してはもらっておるがの。




 にしてものう、お主、散歩じゃというのに抱きかかえられたままなのは大変そうじゃのう。

 自分の足で歩かずして何が散歩じゃ。


 なに、小さ過ぎて踏まれてしまうのを飼い主が心配しとるじゃと?

 それより運動不足を心配すべきじゃと思うのじゃがなぁ。


 飼い犬の病気のかなりの割合が運動不足によるものじゃぞ?


 よくそれでストレスが溜まらぬのう。





 ふむ、この辺りで注意すべき事とな?


 まあ、そこのバス通りが路上駐車が多くての、わしら飼い犬だけでなく、人間の事故も多いというのと、この公園の北に小学校があって悪ガキが石を投げてきたり追いかけてきたりすることじゃな。


 ・・・そうそう、忘れてはならないのが、三丁目の「魔獣」じゃな。


 なに、三丁目の方には行かぬから平気とな?


 甘いぞ、かの魔獣は散歩でこの近くまで来る事があるのじゃ。


 



 噂をすれば・・・じゃ。


 さっきまで威張っておったカイザー()までおとなしくなっておるじゃろ?


 うむ、お主も野生が消えていないようで何よりじゃ。


 最終的に自分の身を守るのは自分じゃからな。


 あの恐ろしさが分からぬ馬鹿な犬もおるようじゃが、その手の馬鹿は間違いなく早死にじゃな。


 なになに、「あれは犬なんてもんじゃない」だと?


 確かにのう、鳩やカラスすら死を覚悟しておるからのう。


 それに今回は魔獣の本当の主が散歩に連れてきておるしの。




 怖さのあまり小便を漏らしおったか・・・。


 怒った飼い主にそのままつれていかれてしまったのう。




 ある意味羨ましいのう。


 素直に怖さを示せれば、多少は楽かも知れぬのう。


 別れの挨拶も出来ぬほどか・・・。


 それでも最初のわしよりはマシかのう。

 わしは気を失って気が付いたら動物病院じゃったからなぁ。





 飼い犬も飼い犬なら飼い主も飼い主じゃからな。


 人間の話によれば「魔王」という存在じゃったか?


 飼われる身でありながら、わしはどこか人間の事をバカにしておったのじゃがな、特にウチの家主とか・・・。


 何かしようなどとは考えもつかぬわ、あの存在を前にしては・・・。

 何をされようがそれを受け入れるしかない・・・。




 「魔獣」だからあの「魔王」の側で平気でいられるのか、あの「魔王」の側で平気だから「魔獣」となってしまったのか?


    

 「泣く子には勝てない」とは良く言うが、あの魔獣はその泣く子に勝つ存在じゃぞ?

 転んで泣き喚いていた子供が、あの魔獣に気が付いた途端、恐怖で硬直して口も利けなくなりおった。


 

 

 ふう・・・ようやく、行きおったか。


 寿命が縮まった気がするのう。


 のう、ご主人、今度から散歩のコースを変えぬかの?






【ポチ太郎の喜び】


 ご主人様だ、ご主人様だ!


 散歩か?

 散歩なのか?

 ほんとに散歩なのか!?


 嬉しい、嬉しい!


 行こう!

 行こう、ご主人様!


 うん、俺はちゃんと「待て」が出来るいい子だよ!

 だから、散歩行こう!


 

【魔王くんのつぶやき】


 ポチ太郎はいつも元気で可愛いなぁ・・・。



ポチ太郎はちとお馬鹿です

外見は魔獣、内面はご主人様(魔王)大好きバカわんこ

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