聖女小説がブームの中、聖の歴史について語りあってみた
新型コロナも弱まってきて、飲み会だのBBQだのするようになりましたね。私も5年近く自粛してた連中とワッショイワッショイでございます。
頑張れ私の肝臓www。そんな中でチラホラ出てきたお話をアレンジして書いておきます。
なろう小説家達が居酒屋で酒を飲みツマミを食べながら、最近の作品傾向について話している。
内容は、聖女モノの流行についてだった。
「そうですか、聖女の『せい』について……」
「80年代のアダルト作品からありますね」
「そうそう、清純な乙女の代表みたいな感じで、餓えた男共の餌食に」
「修道女服、脱いだらスゴイんです。みたいなギャップ萌え」
「いや、ロリっ娘シスターが……」
「聖女の仕事に追われて、婚期を逃したアラサーが……」
「そうじゃない。聖女の『性』じゃなくて『聖』の話ですよ」
エロシーンを回想している男性陣に、女性作家が一喝を入れた。
「「はぁ~い」」
「マジメに話してくださいよ、もぅ」
婚期を逃したアラサーという言葉に過激反応してるだけと思うけどね。
「わかった、わかった。じゃぁ、縄文時代と弥生時代の違いについて、になるのかな」
「なんでそーなるの」
彼はビールをグビグビした後、突然歴史の話をはじめる。
「ぶっちゃけて言えば、縄文時代に『聖』はなく、弥生時代に『聖』はあった、っていう話」
「つまり、『聖』の起源ってこと?」
「そうそう。そして、縄文時代と弥生時代の違いって何だろうね?」
「はーい先生。縄文時代は狩猟生活で肉食の食事で、弥生時代から農耕が始まってコメとかの穀物を食べだしたって感じ」
教師と生徒になってら。
「そうなんだよね。そして、その時代、農耕をするのには何が重要かな?」
「異世界農業とかだと、肥料の知識とか転作とか水路とかかなぁ」
「縄文→弥生だから、それ以前の話になる」
「……異世界は基本、ヨーロッパの中世くらいだもんねぇ。わからん」
「植える時期だよ。つまり、暦の知識。太陽の位置とか月の位置とか」
「あっそうか、何も知らずに、秋に種を植えても育たないってこと?」
「そう。だから、弥生時代に農耕が始まって、暦を読める人がリーダーになったんだ。『日知り人』→『ひしりびと』って呼ばれて、その人達が『ひじり人』『聖人』になったって説があるんだけどさ」
「あ、その話。天皇家の始まりって話で、聞いたことある。だから天皇家行事に農業の祈祷と祭祀関係が多いって」
「だとしたら天照だけじゃなく、月読も天皇家の起源ってことかぁ。須佐之男は、武力だしね」
「まぁ、どちらかというと、月読という日知り能力が、農業の生産性を上げた結果、豊かになって、貧富の差が生まれて、神武天皇から皇暦2683年(西暦2023年+660年)も続く天皇家の基礎になったんじゃない?天皇陛下って、基本学者肌らしいし」
「ん~?貧富の差が生まれた。ってことは戦争と差別のはじまりか?」
「そうそう、戦争と差別のはじまり。縄文時代は、みんな貧しくて肉を分けあっていたのが、弥生時代は穀物を貯蓄できるようになったからねぇ。貧乏人集団が金持ちをブッ殺して強奪したり、金持ち集団がさらに貧乏人から搾取したり、の始まり」
「まてまてまて、それじゃぁ何か?『ひしりびと』が聖女だとすると、戦争があって人々を癒すために聖女が生まれたワケじゃなくて、聖女が生まれたから人間は戦争をするようになったと?」
「それも、あながち間違っていないと思う。ニワトリが先か、卵が先か、だけどね」
その話は、聖女という概念について混乱を招く内容だった。
そして、酒が回った某エロ作者が叫ぶのである。
「つまりアレか。戦争と差別の原因である、聖女を性女にする大義名分がぁああああ」
「だまれ、この鬼畜」
さらに深夜まで、小説家達の飲み会はつづく。
(おしまい)
仏教が入ってきたあとの奈良時代くらいからは、聖って、ウロウロしながら色々教えてくれる人になりました。アラビア語の「ヒジュラ」が移住で、そっちが語源とか。ヒンドゥー語で「ヒジュラ」両性具有者とか何とかでそっちが語源とか。色々ありますねぇ。
ヒミコって名前も、日を知る巫女だから「日巫女」だとか何とか書いてる人いましたねぇ~。
全部仮説なので「何が正しい」でなく「こういう考え方もあるよ」くらいの立ち位置でお話が出来ると楽しいですね。ムキになる人がいると、しらけますので。
それと……戦争の時は平等で、平和な時は差別なんですけどね。感覚的に。
いいかえると、死は平等で、生きることは差別すること。みたいな。




