星に願いを
ホォルティオとラピアネのピュアなやり取りです。
ルイスと違ってホォルはラピアネに軽いスキンシップはしますが抱き締めること以上の段階には進んでいません。
節度は守っています。
ホォルティオはそっとパーティー会場を抜け出して庭園に足を運んだ。昼間と違って夜は月と星の明かりに照らされて神秘的な表情に変わる。歩いていると長椅子に1人の女性が座っている。暗さでシルエットが分かるだけでもっと近づかないと良く見えない。ゆっくりと近づいていくと女性が此方を見て微笑んだ。
「其処に居るのはホォルティオ?ホォルティオなの?」
「え?その声はラピアネなの?」
お互いに確認するように互いに声を掛ける。ホォルティオが長椅子の前に立つとラピアネが嬉しそうに微笑んでいてラピアネの隣に腰掛けるとラピアネが話し続ける。
「今日は忙しそうだったわね。パーティー前から色々あって疲れたでしょう?」
「…うん、本当に疲れたよ。ラピアネと話せなかったから会えて良かった」
ホォルティオはラピアネの肩にもたれ掛かるとラピアネが優しく微笑んで労るように頭を撫でる。
「…ホォルティオは本当にオルガン令嬢の事何とも思ってないの?」
「…!!思ってないよ!僕はラピアネしか要らない。人から好かれること事態は嬉しいけど、その相手がオルガン令嬢なら話は別だよ。僕、とても苦手なんだ。なんか獲物を狙う肉食動物みたいで恐怖すら覚えて仕方がない」
「…そうね、ホォルティオを信じるわ。エリーナ様の誘惑に負けないでね…」
「勿論だよ!ラピアネが不安になるような事は絶対無いよ」
ホォルティオはラピアネの肩から離れラピアネを包み込むように優しく抱き締める。ラピアネはホォルティオの背中に手を回してぎゅっと抱き締め返すが不安で手元が震えている。
「ラピアネ大好きだよ。僕はラピアネじゃないと嫌なんだ。不安ならその度に言葉で態度で示すよ。」
「…私もホォルティオのこと大好きよ。貴方の隣を歩くのは私の特権よ。これは誰にも渡したくない。誰にも譲れないわ」
強気な王女様ラピアネの鮮やかな青色の瞳から涙がポロポロと流れ落ちる。ホォルティオは吃驚して慌てて持っていたハンカチで拭っていくが追いつかない程流れ落ちる涙で可愛らしい顔がぐしゃぐしゃになっているそんな姿も愛らしく思える。
「ふふっ、いつも強気で素直じゃないお姫様が僕の為にこんなに涙を流すなんて初めて会った頃は思いもしなかったな。明日は槍でも降ってくるんじゃない?」
「もう!そんなことあるわけないでしょう!!私だってあの頃から変わったのよ。素直になったらなったで揶揄われるなんてホォルティオは意地悪だわ!そういう所ルイスお兄様にそっくりよ。」
冗談を真に受けて言い返すラピアネは昔から変わらない。
それが面白くて可愛くて楽しいなんて言った日には僕はどうなるだろうか。考えたくない。
「僕は好きな子ほど苛めたくなるタイプみたいだな。ルイス様だってそうでしょう?」
「…あう、それはそうだと思うけど言い返す言葉が思い付かなくて悔しいわ…」
「ふふっ、昔はラピアネが僕を言い負かしてたけど今じゃ逆転したよね。」
嬉しそうに満開の笑顔をラピアネに向けてくるルイスにラピアネは納得いかないような表情で見返しながらあっという声が漏れると夜空に物凄い数の流れ星が見えた。
「ねぇ、綺麗な流れ星だわ!」
「そう言えば今日は50年振りの流星群が見えると天文学者が言っていたな」
「…凄いわね、そんな貴重な流星群をホォルティオと二人っきりで見ているのよ。奇跡だと思わない?」
「そうだね、ラピアネと見れるなんて幸せだな。もしかしたら願い事すると叶うかもよ」
「そうね、やってみましょう」
ラピアネは胸の前に両手を組み合わせ目を閉じて祈るように頭を下げるのを見てホォルティオもラピアネに続くように祈りを捧げる。
(ホォルティオの学園生活で平穏な日々を過ごせます様に…)
(ラピアネとの幸せがこの先も続きます様に…)
お互いに願いを込めて流れ星が消えていく…
この願いが叶うようにと祈るように終わりの見えない流星群を眺めていた
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次回からホォルティオの学園生活が始まります。
お楽しみに




