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父と子の内緒話(1)


ーーーコンコンー


「お父様、ホォルティオです。」



「ああ、入っておいで」


お父様の執務室の前で深く深く呼吸をし精神を落ち着かせて扉を叩いた

中から返事があり扉を開けると机に向かい仕事をしていた


「失礼します。お仕事中ですか?また出直しましょうか?」


「いや、大丈夫だよ。急用の仕事だけ済ませただけだから安心しなさい。ほら、ソファーにおいで」


「はい、お父様」


言われるままにソファーに腰かけるとお父様も向かい側に腰かけた


僕に付いてきたユラにお茶の用意を頼むと僕の顔をじっと見てくる


「あ、の、僕の顔に何か付いてますか?」


「いや、何も付いてないよ。ほらいつも通り気軽に話しなさい」


…えっと、いつも通りに話して無かったっけ?


ぐるぐる頭の中で考えてたらお父様がクスクス笑いだした


「クックックッ、畏まった話し方しなくて良いと言ってるんだよ」


あ、敬語になってた?記憶が甦ってから話し方変わってたか?自分じゃ分からない…気を付けよう…


「うん、わかった。それであの、

目が覚めた時に言った夢の話を聞いてくれる?」


「もちろんだよ、何か思うことがあるんだろう?」


「今から言う事ここだけの秘密にしてね」


絶対だよと念押しして言う僕に


「ああ、こう見えて口は固いから大丈夫だよ」


お父様は悪戯っ子の様に口許に人差し指を当ててシーとする様なポーズをした。結構お茶目なんだよなぁ。


「信じて貰えるかどうか不安なんだけど…。

僕、倒れた後に夢というか前世の記憶が甦って来たんだ。


それで前世の世界にシュミレーションゲームっていう遊びがあって…

恋愛ものなんだけど、内容が姉上と第一王子様が婚約関係を結んだ後、学園に入ったら王子様が男爵令嬢と恋仲になるんだ。

それをよく思わない姉上がその男爵令嬢を虐めて姉上と王子様はとても仲が悪くなって…。

卒業パーティー内で王子様に婚約破棄を宣言されるんだ。その理由が男爵令嬢を虐めたことと恋仲の二人が婚約出来るようにするために姉上を断裁するの。それが国外追放と爵位脱退される結果で姉上は幸せになれない結果になるんだ。」



「………………………」



お父様は僕の勢い余った早口言葉に相槌をせず

真剣に聞いてくれていたけど話し終わっても一言も

発言せず無言を貫いている



僕は頭を垂らし手で顔を隠す


はぁー普通、理解出来ないよね

おかしくなった息子みて混乱してるんだろうな

精神科医に診て貰おうとか言われちゃうのかな


やだなー、僕は至って真面目に話してるのに…


コホンッと咳払いが聞こえてお父様の方をチラッと目配せて見たら考えるように顎に手を当るポーズをしている


チラッとお父様と目があった


やばい、頭がおかしくなった息子をどうしようか考えてるとか!?チラチラ目線が合うのが怖い………




お父様には全て話すことにしました。

まず1人目の味方を確保する事が第一関門です。

これからホォルティオはどういう作戦を立てるのでしょうね

どうか、どうか息子に変な病名を付けないでくださいませ。


次に進みますー

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