星祭り(5)
――――――噴水の広場にて―――――
「もう!あれ程、噴水の広場で待っててと言ったでしょう!どうしてラピアネを護衛騎士に頼んで一人で行動するのよ!!」
「ごめんなさい。どうしてもほっとけない状況で…。女の子が前見えない程荷物抱えて歩いてた所で人とぶつかって転んで蹲っててそれなのに周囲ですれ違った人達は助けてくれてないようだったし、人に埋もれそうにしてたから危ないだろうと思ったら体が動いてました。ラピアネには悪いと思ってる、突然居なくなるとかあり得ないよね。本当にごめんなさい!!!」
噴水の広場に戻ってきた時には姉上とルイスがラピアネと落ち合った後だった
それ故に今現在、姉上に怒られています
「理由は分かったわ!ホォルティオが周囲をよく観察して人を助ける姿は素敵で格好いいと思ってるの。貴方は当たり前にそういう行動を咄嗟に出来る人よ。でも私にちゃんと説明してから行動して欲しかったわ。それが少し悲しい。」
「…ラピアネ。本当にごめんなさい。これからは気を付けるから許して欲しい」
「ええ、許します。でもこの後、婚約者として何かプレゼントして貰えないかしら?今日の思い出として何か残せるものが欲しいわ!」
「そんなことで良いならいくらでもプレゼントするよ」
ラピアネの手に自分の手を添えてキスを落とす
「!!!!」
「人前で恥ずかしいのは分かるけど、これぐらいは許してよ。僕の可愛いお姫様」
「もう!ホォルティオが格好よくて無理!!」
「ええ、顔見せてよ、ラピアネ!」
「ダーメ!!恥ずかしい…」
「…叱ってたのに急にラブラブし始めたわよ」
「良いんじゃない?ラピアネが許してるんだし、何よりホォルは人助けしてただけで危険な事には遭ってないわけだからさ。なんなら僕らもラブラブする?」
「な!人前で恥ずかしいことはしたくないわ!」
「え~、それはとても残念だな。僕は恥ずかしがってるルファティナが好きなのに」
呆れたようにルファティナがホォルティオとラピアネを見ていると軽い喋り方でルイスが調子の良い事を言い出すとルファティナが慌て出す。そんな彼女の耳元で甘い声で囁くルイスは意地悪い顔をしてルファティナを見つめている
あっちもこっちも恋人たちは容赦なくラブラブを見せつけていた
まだ前世でいう小学生だ、文化が違えばこうも違うものなのか将来は末恐ろしいほどご令嬢を泣かせることになるだろう事は今の彼らは知らない
「ねぇ、早く歩いて!劇が始まっちゃう!」
「落ち着いて!始まるまでまだ15分もあるんだ。ゆっくり歩いても十分間に合うよ」
ラピアネはホォルティオの手を握り早歩きで人混みをかき分けていく
後ろからルイスとルファティナが手を繋ぎながら追いかけてくる
「ラピアネ!待ちなさい!迷子になるでしょう」
「ラピアネ、僕達を置いていくな!」
ルファティナとルイスが必死に声を掛けるのにラピアネは止まる兆しがない
「ラピアネ、ルイス様と姉上が必死に叫んでいるから止まって!」
「………………」
やっと歩く速度が遅くなった
「ラピアネ?」
「ごめんなさい、楽しみで急ぎすぎたわ」
「分かれば良いよ。僕も楽しみだから」
気づいたらルイス様と姉上が真後ろに立っていた
2人とも険しい顔をしてらっしゃる
これは完全に詰んだ…。殺気の気配がする。




