いじめ対処法
日本人は直ぐ何方が正しいか議論を始めて、しばしばそれを最大の焦点の様に考える。
自分はここで善悪について一切語る気は無い。これから語るのは虐められっ子がその境遇から抜け出す為の対処法である。
①報復する
即ち戦うと言う事。
目には目を歯には歯を。偉大な古代の法典、ハンムラビ法典の教えの通り、やられた事を相手にそのままやり返す方法。
世界の平和もこれで成り立っている。即ち核の抑止力等はまんまこの理屈の上に成り立っている。
殴られたら殴り返す、蹴られたら蹴り返す。無視等陰湿な嫌がらせに対してはこっそり陰湿にやり返す。
相手は虐めてもやり返さないと大抵の場合は思っている。言い換えれば虐められっ子を舐めているのだ。
大抵の者はやり返される覚悟を決めて虐めている訳では無い。不意にやり返されればそれだけで虐めが終了する可能性もあるだろう。
デメリットとしては相手にやり返しても更にやり返される可能性があると言う事。相手と余りにも力の差がある場合には難しい。相手に報復の気さえ起こさせない様徹底的に打ちのめす覚悟が必要。
②第三者に助けを求める
即ち他人に相談すると言う事。
人間は他人の事なら自分の感情に邪魔されず観察する事が出来る。だから客観的な意見は玉石混交でも自分の思いつかない良い意見も出てくる可能性がある。
意見の良し悪しの見分け方だが、物事には必ずメリット、デメリット両面がある。どちらか片方だけの面を見る事無く両面を過不足なく観察し、メリットがデメリットを上回るならそれが良い意見だ。
メリットとは当然自分自身の利益になる事だ。如何に親しい人でも自分と同一視してはならない。
例えば貴方1人が我慢すれば済む等と言う意見は他人のメリットであって自分自身のメリットでは無い。
貴方自身の健康、時間、金、尊厳を損なう可能性より、守れる可能性が高い意見が良い意見だ。
では誰から意見を求めるべきか?これは出来る限り多い方が良い。
貴方が子供なら親、先生、警察、いじめホットライン、弁護士、ちょっとした顔見知り等極力多い人物に相談すべきだ。
留意すべき事は親や、教師等自身に近い人物が必ずしも適切なアドバイスが出来るとは限らないと言う事だ。
特に教師は激務で言わば学校組織、仕事に常時追われている。つまり仕事にいじめられている様な物だ。生徒にいじめを訴えられても親身になれる余力もなく、姑息でテキトーなアドバイスしか出せない可能性も高い。
警察や弁護士等貴方と関わりが薄い存在の方に直接仕事を要請する形で動かす方が何より強力な手段でもある。
しかし様々なケースがあるだろうし要は問題解決に向けて良い意見に巡り会えるまで幅広く相談する事が大事である。
③逃げる
何をしても勝てない相手からは逃げるしかない。職場でいじめられているなら退職代行でも頼んでバックれる、貴方が学生なら学校へ行かず資格の勉強でもする。
逃げるのは悪い事では無いし、手間も少ない。ただ10年先20年先を考え逃げつつもその後身を立てる方法も併せて考えなければならない。
④耐える
おすすめしない。他に防ぐ手段を講じないならエスカレートして悪化する可能性が高い。いじめをする人間の良心に期待するのは愚かではないか?
何事も悪化する前に早めに手をうたなければいけない。
⑤自殺する
これ即ち破滅である。メリット、デメリット等最早論ずる迄もないだろう。対処方法では無いが余りにこれを選ぶ人が多い為書いた。
ある意味究極の逃げだと考える人が自殺するのだろうが、本当にそうだろうか?
果たして死んだ後どうなるのか生きている時は誰にも分からないのだ。
ひょっとしたら魂と言うものが本当にあり、今より苦痛な世界が待っている可能性もある。
そうで無い可能性に賭けるのは些か楽観的過ぎるのでは無いだろうか?
人は死にたく無くても遅かれ早かれ死ぬ結末が確定しているのだから、嫌いな奴に追い立てられ、狼に追われた羊が崖から転落する様に慌てて死ぬ必要はない。
死んだら周りに迷惑とかそんな意見は無視して良い。それは貴方自身のデメリットでは無い。
しかし貴方1人の命ではないとか命は金より価値があると言う意見は正鵠を射ているのである。
何故なら地球に生命が誕生しておよそ38億年…。
先祖代々数多の大量絶滅、気候変動、生存競争を勝ち抜き命を紡いだ果てに生まれたのが貴方なのである。
更に言えば3億の精子の中から選ばれた奇跡の存在でもある。
正に1人の命ではない。
一万円札の原価は22円でしかない。もっと言えば金の価値はつまりは国の信用、人々が価値があるものだと言う価値観を共有しているから存在しているいわば幻だ。
そしてお金は道具に過ぎない。
正に命は金より重い。
自殺出来るのは人間だけだ。しかし命とは一時の幸不幸や道具に振り回されて自ら投げ捨てるべき物では無い事は明白だろう。貴方は奇跡の存在である。それは歴史が証明している。他の対処法を粘り強く試して短い人生を少しでも伸ばしてみるのはいかがだろうか?