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視線

気になる…。



とても気になる。





クローディアは学園に通い始めてから特に問題を起こすこともなく、目立つ訳でもなく、ただただ静かに暮らして来た…つもりだ。

ジルベルトたちと食事をとったり共に行動したりして少々注目されているかもしれないが。



それよりも。



最近周りから妙に視線を感じる。

それは決して害意を孕んだものではないのだが、なんだか全身がむず痒くなる様な、誰かにずっと見られていると本能的に感じる視線だ。



それも一人ではなく複数から。



ーーー集中できないわ。



それはごく平凡な授業中。またある時は廊下を歩いている時。またある時は食堂で。



とにかく学園にいる時はいつでも、だ。



しかし感じるのは視線だけで、直接何かをされた訳でもなく、正直どうしようもできない。こうも毎日毎日見られると気になって授業に集中できない。



ーーー殿下に相談してみようかしら…



殿下なら何か力になってくださるかもしれない。



でもご迷惑かもしれないわ。お忙しい方ですもの。



殿下は流石は王族、と言ったところか、成績優秀、眉目秀麗、おまけにお優しいく誠実な方だ。


……時々チラチラとわたくしのことを見ておられることは気になるが。



それはそうと、最近気になることはもう一つある。



ーーーーーーーーーーーーーーーーー

数日前




「クローディア、学園に来て早々済まないのだが、一つ知らせておかないといけないことがあるんだ」



「知らせておかないといけないこと、ですか?」



最近あったことといえば、隣国セレスタイトから使節団がきていることだろうか。



「セレスタイト国からの使節団が来ていることと何か関係が…」



「話が早くて助かる。実は、そのセレスタイトの使節団の中の一人がリーラ王女なのだが…」



リーラ王女。

ここ数日話題となっている人物だ。その名は今となっては知らないものはいないのではないだろうか。いい意味でも、悪い意味でも。




ーーー暴君王女。




彼女のことをそう呼び始めたのは、誰だろうか。

クローディアはあくまでも噂しか知らないのだが、見た目の可愛らしさとは対照的に、それはそれはなんともいえない良い性格をしているようだ。



「リーラ王女殿下がいかがしましたか?」



「…その…サードニクスの、この学園に通ってみたい、と」



なるほど。

友好関係を築くための使節団の頼み、しかも王女の頼みを断るに断れず、通うことになった、と。



「それをどうしてわたくしに?」



「いや、クローディアに何かして欲しい訳ではないのだが、何せ王女だから先に知らせておかないとと思ってね、さすがに他国で騒ぎは起こさないだろうとは思うんだが、相手が相手だから一応気をつけておいてほしい」



ーーーーーーーーーーーーーーー



まだ直接あったことはないのだが、その話題のリーラ王女殿下がもう学園に通い始めている様で、最近周りがバタバタとしていて大変そうだ。



それに比べると所詮ただの視線。



やはりわたくしの感じる視線のことで仕事を増やしてはいけないわね。



それよりもこれからのリーラ王女殿下の行動に注意をしないと。自分に何かできるわけではないかもしれないが、無駄な争いを避けるためにサードニクス筆頭公爵令嬢としてできることをしなければ。



何も無ければいいのだけど…。


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