Miru
朝6時、1人の女の子が目を覚ました。カーテンから漏れる朝日を顔に受け目を擦りながらムクリと体を起こす。
あおいは起きてすぐにはベッドから外には出ない。ちなみに季節は秋で朝は少し寒いがベッドから出たく無くなるような気温ではない。5月からずっとこの調子で親が仕事へ行くまでは部屋にいるのだ。ベッドにはベッドライトと小説やマンガが並べてある小さな本棚がついている。あおいはまず朝起きるとベッドライトをつける。それから部屋にかけてある時計を見て時間を確認した。
6時2分。いつもと同じくらいの時間。親が仕事に行くのは7時過ぎなのでそれまではいつも本棚にある本やマンガを読む。今日は昨日途中まで読んでいたライトノベル(通称ラノベ)を読む。内容は所謂、転生もので可もなく不可もなくと言ったところだ。それから親が仕事へ行くまでラノベを読み、仕事へ行ったのを確認すると部屋を出るのだった。
あおいは一軒家に父親と母親とあおいの3人で暮らしており親は共働きだ。部屋は2階にあるので、まずは2階の洗面所で顔を洗い、それから1回のリビングに行き置いてあるスマホを持ってまた自分の部屋に戻る。それからは昼まで自分の部屋でゴロゴロしながら過ごすのだ。ここまでくるとわかると思うがあおいは「引きこもり」だ一応共学の公立高校に入学しており4月までは学校に通っていた。友達は決して多くはなかったが学校生活に置いて不自由ないくらいにはいていじめなども受けていない。勉強は好きではないがやれと言われればやるし、部活はめんどくさいので元々入っていない。悩みはあるかと聞かれたら無いわけではないけどみんなも持っているような悩みで深刻なものではない。それではなぜ学校に行かなくなってしまったのか。正直なところあおいもよくわかっていないのだ。ただ漠然と「行きたくない」という想いが募り不登校になってしまった。両親に理由を聞かれても分からないとしか答えられないので最近は何も言われなくなった。今もTwitteを開き高校生の「彼氏できた」というつぶやきを見て「なんでこうなっちゃったのかな」と1人ゴチだのであった。