表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

永遠の刻

作者: クロネク

プロローグ



俺は瞼越しに強い光を感じ、目が覚めた…


ここはどこだ


瞼を激しく刺激していた光は、天から俺を睨めつける太陽だった。


俺はゆっくり上体を起こし、周りを見回した。


そこはいつも見慣れた…


何も誰もいない空間が広がっていた。


大地は荒れ果て、水など一滴も存在しない。


見た瞬間に生物など存在するはずがないと思えるほど、絶望的な光景が広がっている。


俺はそんな世界に一人いた…


人間がこんな光景を見続けながら、正常な精神を持ち続けられるのか。


何もない、誰もいないこの場所で…


正直俺は無理だ。


しかし、そんな世界で俺は存在していた…


そう俺はただ存在しているだけだ…


肉体など、いつ失ったか皆目見当がつかない。


精神以前に、こんな世界で普通の人間が生きていられるはずがない。


俺は俺だけが、俺だと認識しているだけのあやふやな存在…


誰も俺が存在していると肯定はしない…


しかし、『無』でもない。


なぜなら、俺自身が存在を否定しない限りは、こうして非科学的な行動、『思考する』ことができるのだから。


俺は肉体を失ってからも、太陽が昇れば目覚め、沈めば寝るという行動を永遠と、この世界の変化と共に行ってきた。


俺が許されたのは、夢と現実の往復だけだった。


そして、俺はなぜこのような存在になってしまったのか?

それを模索する旅を夢の中で行う事が唯一する事であり、それが俺の呪縛を解く唯一の方法だと、心中のどこかで感じていた。



夢=俺の生前時の過去



俺を幽霊と定義するならば、未練が残ったためこの様なことになったのではないか、と幽霊らしからぬ冷静さ…幽霊だから冷静…いやいや、まぁそう思ったわけだ。


誰も俺を成仏させてくれないなら、自分自身で成仏するしかない。


だから、俺は夢(過去)へと旅立つ…



「さてさて、今回はどんな過去に飛ぶのか…そろそろ真相にたどり着きたいんだけどね」


俺は声がでているのか、でていないのか分からないが、荒れ果てた世界へと呟いた。


そして、俺は眠りに着くのだった。



《プロローグ》完

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ