第8話 サイクロプス死す。
※サイクロプスが死にます。サイクロプスが死ぬのが苦手な方はご遠慮ください。
目の前に現れた大きな魔物は…
・サイクロプス:レベル42:力が強くとても危険な魔物。
角が生えており1つ目で、手にはデッカい棍棒を持っている。
サイクロプスはそのデッカい棍棒を振り下ろす。
「っ!…これって魔物のレア度的にはどのくらいなんだ!?」
俺はその攻撃を避けて尋ねる。
「★4です!」
わかるのかよ!?くっそー…早く上級鑑定欲しいいぜ…
「お前ら!1度距離をとって個々の最大魔法をまとめてぶっ放す!いいな!?」
「はい!」
「わかったわ!」
「わかったよー!」
「タイミングは無詠唱のレオナに任せる!」
「任されたよ!」
俺達はバラバラの方向に散り距離をとる。
「皆!準備はいい!?」
「おう!」
「いいわ!」
「はい!」
「それじゃあ…今だよ!!」
レオナの合図で俺達は魔法を放つ。
「バブルスプラッシュ!!」
「メイルシュトローム!!」
「メガブリザード!!」
「エクスプロージョン!!」
俺、ルア、ウニ、レオナが一斉に魔法を放つ!
「ッ!?」
ドゴオオオオオン!!!!
地面にクレーターができる…
あっ、やりすぎちゃった…
「最大魔法はやり過ぎたのでは…?」
「そしたら俺、★2のリーフカッターしか使えないから…」
「逆によくバブルスプラッシュなんて使えたわね…あれって私の使ったメイルシュトロームと同じくらいの魔法よ?」
「ガチャガチャで覚えた…」
「ああ…納得したわ…」
「センヤの魔法スキルってそう考えるとおもしろいよねー!」
「めっちゃ偏ってるもんな…そういや、皆レベルアップしたか?」
俺の言葉に3人は頷く。まぁ俺もしたしなぁ…
名前:カトウ・センヤ
性別♂・年齢16・種族:人間
職業:召喚士・空きスロット3
異名:なし・レベル:12
体力:740
魔力:810
攻撃:713+水系統50
防御:730+300
敏捷:640
耐性:730+水系統300
幸運:600
固有スキル:不明不定箱・手札召喚・手札変化・言語理解
特殊スキル:深青眼
スキル:水・草魔法、剣、斧、中級鑑定、水中呼吸・ポイント32
称号:転生者
名前:ウニ
性別♀・年齢16・種族:半霊人【妖精族】
職業:・秘書・空きスロット2
異名:氷のサポーター・レベル:12
体力:520
魔力:570
攻撃:480
防御:470
敏捷:520
耐性:500
幸運:200
固有スキル:言語理解・高速演算・精密時計・世界地図
特殊スキル:家政婦
スキル:木・氷・生活魔法、上級鑑定、書記、細剣・ポイント12
称号:完璧秘書
名前:ルア
性別♀・年齢16・種族:半竜人
職業:水芸士・空きスロット1
異名:海竜の巫女・レベル:10
体力:630
魔力:680
攻撃:600
防御:610
敏捷:710
耐性:780
幸運:240
固有スキル:水流乱舞・海鮮天国
スキル:水・雷魔法、水技、短剣、格闘・ポイント10
称号:水操者、水魔
名前:レオナ
性別♀・年齢16・種族:半吸血鬼
職業:魔法使い・空きスロット1
異名:魔導の吸血鬼・レベル:10
体力:670
魔力:900
攻撃:580
防御:600
敏捷:550
耐性:650
幸運:200
固有スキル:合成魔法・吸血鬼
スキル:火・水・木・土・風・氷・雷・草・星・光・闇・回復・強化・召喚魔法・ポイント10
称号:吸血鬼、魔導士
うん、皆上がってるね。じゃあドロップアイテムを回収するか…
俺はサイクロプスのドロップアイテムとお金を回収する…お金は8万4千硬貨あった。
・素材カード★4:サイクロプスの皮×2
・素材カード★4:サイクロプスの肉
・素材カード★4:サイクロプスの骨
・素材カード★4:サイクロプスの血
・素材カード★4:サイクロプスの角
・素材カード★5:サイクロプスの眼
「サイクロプスは7個ドロップするみたいですね?」
「ああ。でも、これ以外にも種類があるのかわからないな…」
「あっ、上級鑑定で調べたので素材のドロップアイテムはこれで全てです。」
「わかるのかよ!?すごい欲しいんだけど上級鑑定…」
どうやら素材は全て揃ってるらしい。あっそうだ…
「なぁ、レオナ?このクレーターって魔法で直せないか?」
「直せるよー!アースクエイク!」
俺はレオナにお願いしてクレーターを直してもらう。
すると…地面が平らに戻った。
「よし、それじゃあ進もう。」
証拠隠滅をした俺達は歩き出す。
それから少し歩いたころ…数人の兵士が慌しく前方からやってくる。
「おい!お前ら何ともないか!?」
「何かあったんですか?」
さらに、その中の1人が尋ねてきたので俺は答える。
「実は、この先に加護の効果が切れてるところがあったらしくてな…確認しに行こうと思ったらすごい音が聞こえてきたから急いできたんだ。」
「俺達とすれ違いになった人がいたので…その人の仕業じゃないですかね?俺達はゴブリンくらいしか倒してませんよ。」
俺は兵士にそう答える。
「それは良かった…そして情報提供に感謝する!」
それでは!と兵士達は頭を下げると俺達が来た方へ走っていく。
「うまく、誤魔化せたねー」
「ああ、正直に話すか迷ったんだけどな…とりあえず誤魔化すことにした。」
それから少し歩いて俺達は門にたどり着く。
門の前には兵士がいて声をかけてくる。
「ん…冒険者か?」
「まだ、冒険者にはなっていないから…旅人になるのかな?」
俺は明るめに笑いを交えて兵士に答える。
「ハハッ!そりゃ、言葉に困るな。俺はスタッド、よろしくな!まだってことは…ここの冒険者ギルドで登録するのか?」
「俺はセンヤだ…ああ、ここで登録するつもりだ。」
「それじゃあ通行料として1人500硬貨…って連れの仲間、可愛い子ばっかだな!?」
「ハハッ、よく言われるんだよ。羨ましいってね?」
「本当だぜ…羨ましいぞ!コンチクショウが。」
「悪いな、彼女達は俺の大切な人達なんだ…だから、スタッドには渡せない。」
「それは残念だ…。じゃあ1人500硬貨いただくけど大丈夫か?」
「ああ。ほら…」
俺はあらかじめ鎧下の装備を外しおいて取り出しが可能となっている学生服のポッケから穴金貨2枚を取り出して渡す。
「穴金貨2枚、確かに受け取ったぜ!それじゃあ…」
スタッドは門をバンッ!と開いて…
「ようこそ!ボーシュリクスへ!!」
そう言い放つ。
その言葉に自分の感情が高まるのを感じる。
「ありがとう…そういや、冒険者ギルドってどこにあるんだ?」
「ああ、ここのメインストリートを真っ直ぐいくと広場がある。そこを左に行くと冒険者ギルドがあるぞ。あと、センヤの服装は目立つから金に余裕があるなら服装を変えた方がいいかもな…広場の手前の左側にウィンズっていうオススメの店があるからよ…」
俺はスタッドの気遣いに素直に感謝を述べる。
「ありがとう。」
「おう!」
俺達はスタッドと別れメインストリートを歩いていく。
メインストリートはたくさんの人が行き来しており賑わっている。
「センヤ、とっても楽しそうな顔してるよー」
「ああ、何せ憧れてたからな」
「そうなんだー。私も初めてだから楽しみだよー!」
「そうだな。俺も楽しみだ!」
少し歩くと左手にウィンズと書かれた店を見つける。
俺達は木製のドアを開けるとカランカランと音が鳴る。
「いらっしゃいませー」
すると中には20代前半くらいのお姉さんがいた。
「どうも…スタッドの紹介で来たんですが…」
「スタッドの紹介で来てくれたのね…ありがとう。それでお求めはどんな…なるほど、目立つから服を買った方がいいって言われたのね?」
「そうなんですよ。やっぱり、この服は目立ちますから…」
「そうね。私も見たことない服装だもの…それじゃあ、一般的な服を用意すればいいかしら?」
「そうしてもらえると…とりあえず1着分でいいんですが。硬貨はどれくらいになります?」
「そうね…この店で安いのだと1着分でも8千硬貨になるわね。他の店なら、さらに安いのもあると思うけど…」
「じゃあ、1万硬貨以内でお願いします。ってか他の店も勧めるんですね?」
「だって、お客様が買いたい服を買うのが一番じゃない?少なくとも私はそう思うわ…」
「いい考えですね…」
「ありがとう。じゃあ、これね…」
お姉さんがメインストリートで歩いた人達が着ていたような青い服を渡してくる。
「これは…魔法でその人が着る大きさに自動的に変わるようになってるの、代金も1万硬貨となってるわ。」
「へぇー、じゃあそれを貰おうかな。」
俺はポッケから大金貨を1枚渡す。
「お買い上げありがとうございます。ここで着替えるならあちらのカーテンでね?」
「わかりました…」
俺は青い服に着替え学生服はカード化してしまう。
「えーと…貴女の名前は…?」
「私は名前はウィラよ。さん付けはいいからウィラって呼んでね?あと、敬語もいらないわ。」
「それじゃあ、ウィラ。今度はコイツラの服を買いたいんだが…」
「「「えっ?」」」
「なんで驚いてんだよ…俺だけ買うわけにはいかねぇだろ?」
「でも…高いんじゃないの?」
「そうだよー、お金ないんじゃ?」
「センヤ様、私は買って頂けるだけ有り難いので今度で構いません…」
「まぁ、そんな高いのは無理だけどな…ウィラ、コイツラの服それぞれ2万硬貨を目安に買いたいんだが…足りないか?」
「センヤさんは太っ腹なのねー。安心して!女性物の服なら1万硬貨から揃えているわ…2万硬貨なら目立たなくて良い服が買えるわよ。」
「そりゃ良かった。じゃあ選んでこい!」
俺がそう言うと3人は躊躇いながらも服を見ていく。
最初は躊躇っていたが今は楽しそうにウィラの意見も交えながら服を選んでいる。
やっぱり、どの世界も女性は服の買い物が好きらしい。俺はその光景を店の椅子に座りながら眺めていた。
3人とも服が決まったらしく着替えてくる。
ウニは淡い水色、ルアは青色、レオナはオレンジ色の服装を選択したようだ。
俺は3人に感想を述べる。
「皆、似合ってるぞ。」
「あ、ありがとうございます。」
「…ありがとう」
「ありがとうセンヤー!」
「おわっ!」
レオナは礼を言いながら抱きついてくる。
柔らかいんだよ感触が…
そして、ウニとルアから視線を感じたのでそちらを見るが…
「どうかしたのか?」
「な、なんでもないです…」
「な、なんでもないわ…」
「そうか?」
どうやら、気のせいみたいだ。
「ウフフ、センヤさんはモテてらっしゃるんですね?」
「そんなことないと思うんだが…レオナは好きらしいがな…それより代金はいくらになる?」
「代金は4万硬貨でいいわよ?」
「えっ、何か思ったよりも安い気がするんだが?」
「センヤさんの甲斐性にサービスしたわ!」
「甲斐性って…まぁ、ありがとう。」
俺はポッケから穴白金貨を取りウィラの手を掴み握らせる。
「じゃあ、ウィラ。今度もよろしくな…」
俺は店から出る。俺の後にウニ達も続く。
背後で
「えっ?ええ!?あ、ありがとうございました…」
と声がしたので、さぞ驚いてるんだろう。
そして、俺達は冒険者ギルドを目指して歩く。
サイクロプスが死にました。そして、フラグが立ちました。