第76話 何この青春漫画っぽいの...?
第4章スタートです!
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このジョーダー学園は実力主義である。秀でた能力を持っている者がより上のランクへと進めることが出来るのだ。そこには種族も地位も関係なく、ただ実力のあるものだけが認められるようになっていた。
ただ、それは基本的に午後からの事で、午前中はそういった種族や地位の諍いを少なくするべく、バラバラに振り分けられた教室で授業を受けることとなっていた。
「えーと...俺のクラスは...Bクラスか...」
渡された紙に記載されているクラスは基本クラスはBクラス、実力クラスはSSクラスだという風に記載されている。
ちなみに昨日、学校とはどういうものなのか?という話になり、期待と不安を胸にドキドキしながら登校する~みたいな話をした為、皆、新入生の気分を味わうべく別々に登校していた。そして朝、校門にいる教師からそれぞれクラスが記載されている紙を貰い教室に行く手筈となっている。
だから俺もこのBクラスに誰がいるというのは知らない。うん、なんだろうドキドキしてきた。
俺は期待と不安を胸に渡された紙に記載されている道順を進んで行きBクラスと書かれている教室へとやって来る。
普通は転校生が来た場合、担任とともに教室へと入り、自己紹介するのがセオリーだと思ったのだが…人数の多いことと、この学園の方針によりそうはならなかった。
緊張するなぁ…
それでも俺は覚悟を決め、意を決して扉を開く。開かれた扉の音に教室の中にいた者達の視線が集まるが...
「おぉ!ガチャじゃん!!」
「ホントだ。おーいセンヤー!」
すぐに俺のことを呼ぶ声が聞こえたのでそちらを向くと...俺とよく行動をともにしていた後藤 亮太と、野球部でノリの良い津田 祝人の姿があった。前後の説明になってしまったが、センヤと呼んだのはリョータだ。
とにかく、俺は見知っている者、それも比較的交流を築いていた者達の存在に安堵し、そちらに向かった。
「おざーす」
「おっす」
「おはよ」
挨拶は大事だと言うが、昨今の学生どうしの挨拶などこんなものだ。ただ、その挨拶のやり取りすらどこか懐かしいと感じる。故に自然と笑みがこぼれた。
「セン君、おはよう」
「ん?おぉ!フーちゃんじゃん!おはよ。フーちゃんもBクラスだったんだな」
「うん、よろしくね」
後ろから声がかけられたのでそちらに振り向くとそこにはフーちゃんこと冬香がいた。
「よろしく、えーと...他には異世界組はいないのか?」
辺りを見渡すように見るが…他にはいないように思える。
「あぁ、あと高島だな。アイツは来るの遅いから」
「ゆめちゃんはいっつもギリギリに来る」
ノリトとフーちゃんがあと高島 夢叶がこのクラスにいるということを教えてくれる。
「なるほど...」とそう口にしようとしたが...扉の開かられる音がして他の皆同様にそちらの方を向いてしまう。
「おはよう!私はノエル!今日からこのクラスの一員となった!よろしく頼む!」
教室に入ると元気にそう挨拶をしたのはノエルだ。
「む?おぉ!センヤがいるではないか!!」
「ホントですか!?」
俺に気づいたノエルがそう言い、その言葉に反応するようにアロエが扉からひょこっと顔を出した。そしてアロエは俺を見るとホッ...と明らかに安堵する。そして2人はそのまま俺の元へとやって来る。
「おはようセンヤ!」
「うん、朝にも挨拶したけどね。おはようノエル」
「センヤさんも同じクラスで良かったです...」
「アロエは人見知りだもんな…あぁ、2人とも紹介するよ...」
そんな会話をして俺は2人にリョータ達、異世界組の紹介をする。そして今度はリョータ達にノエル達を紹介しようとしたのだが…
キーンコーンカーンコーンと朝の始まりを告げる鐘が鳴り響きそれを遮られてしまう。
「あれ?高島は?」
予鈴がなったのに姿を見せないクラスメイトに自然とそう口にしてしまう。すると廊下を走る音が聞こえてきて...
「セーーフッ!!」
「危なかったよ!」
お団子頭の女性と見慣れた金髪ツインテールが教室へと飛び込んできた...
「アンタ...なかなかやるじゃん...」
「ソッチも...見事な走りだったよ...」
2人は息を整えながらそう言い合う。
「私は夢叶...アンタは?」
「私はレオナ!」
更に互いに自己紹介し合うと...高島はフッと笑い右手を差し出す。それに気付いたレオナも自身の右手を差し出す。
「よろしくねレオナ!」
「よろしくユメカ!」
2人は互いの右手を固く結び合った...
「...とりあえずお前ら席に着いていないから遅刻な…」
教師が教室へと入っていることに気付かずに…
「「いやぁぁぁぁぁ!!!」」
2人の絶叫がクラス中に響き渡り...ホームルーム元い俺の異世界学園生活は幕を開けたのであった。
せっかく何で後書きを活用してキャラ紹介でもしていこうかなと思ったり思わなかったり...。
高島 夢叶
バドミントン部所属で中学時代にはダブルスで県大会の出場経験も有ったりする。趣味はゲーセンで遊ぶことでリズムゲームを得意としており、お小遣いの大半をゲーセンに費やしている。
沢井、園田とともに異世界観光をしようとしていたが、異世界の知識が無いこと等の理由でひとまずジョーダー学園に在籍することにした。




