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ガチャで俺は最強になる  作者: 青藤清也
第3章 ガチャで俺は最強になれるかも?
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第75話 センヤは二度死ぬ

いつもより遅れてしまった。その分いつもより少し長いです


「ん?」


目を覚ますとそこは見知らぬ天井だった...ん?いや、ホントここどこ...あ、ああ!新しく買った家か!!


俺はその天井から下に視線を持っていくことで、寝ていた場所がエアの街で購入した新たな家であることを認識する。窓から見える空は鮮やかなオレンジ色となっており、それが現在の時刻を物語ってくれた。


「ん?んん...?あれ?俺ってどうして寝てたんだっけ??」


そこでふと思うのは自分が寝ていた理由だ。明日から通う学校に備えて...?だが、それにしては早すぎるだろう。


「ベルゼビュートとの戦闘で疲れて寝ていたのよ…久しぶりに気張らないといけない相手だったからそれもあるのかもしれないわね…」


すると開いていたドアからそう言いながらルアがやって来た。


ベルと戦闘.....おぉ!そうだそうだ!!アイツに戦いたいって言われて戦ったんだよ!!なるほどそれでか!


「そうだそうだ、俺アイツと戦ったわ。いやでも寝るってことは相当疲れてたんだな...」


確かに魔王の1人であるベルとの戦闘は疲れるだろう。それにルアが言ってたように最近...というかあのダンジョンを抜けてから本気を出すような戦闘はなかった。

ウェルナを助けた時も早く助けなくては...という焦燥こそはあったものの、それが戦闘の内容までそうであったかと言われるとそうじゃないしな。


気を抜きすぎているのか...?ほぼ毎日、ある程度体を動かす鍛錬はしているが、確かに気の抜けない実践のようなものはしていない...


守りたいという思いはあった...だが量に重点を置きすぎたか?いや...オロチや、オロチまではいなかいがガウェイン達の質は十分過ぎるものではある。

うん。質も量も申し分ないほどに強化されてはいた...だが、そこで考えをやめていた。元々ある戦力...言うなれば俺やジークなどの強化はしていない。ジークは指導者という立場にあてていたし、ネビロスも自身の研究に時間を費やしており、俺同様に最低限の鍛錬しかしていない。

それはつまり...俺達がやられてしまえば他に勝てる存在がいなくなるということだ。だとしたら俺達が強くなり、その可能性をなくす...あるいは少なくすることは必要なことである。


よし...これから定期的に模擬戦をするか!そうすれば、いざという時にも対応がしやすくなるし、強くなることにも繋がるだろう。


俺は心の中でそう今後のことを考えていた。そして考えることに意識を集中しすぎて全然気にならなかったのだが…なぜかルアにジーッと見つめられていることに気付く。


「どうかしたか?」

「い、いえ何でもないわ。何やら真剣に考えてるみたいだったから気になっただけよ」


俺の問いかけに軽く首を振りルアはそう答えた。初めの方に少し焦ったような気がしたが…急に話しかけられたことで動揺しただけか?まぁ、気にすることでもないか...


「そうか...それより他の皆は?」

「自分達の部屋にいたり、広間にいたりね。もうすぐ夕食が出来るから私は様子を見に来たところ」


なるほど...そう言えば確かにメルト達が久しぶりにということで夕食は張り切って作ると言っていたな...


「ありがとな、それじゃあ行くか」


そう言ってルアとともに部屋を出る。


ワープホールのある部屋へと行き、穴を潜るとボーシュリクスにある家の部屋に出ることができた。そのまま1階の広間に向かうと、ちょうどセッティングを終えたくらいのようで沢山の料理がテーブルに並べられており、メンバーも全員揃ったところのようだった。

空いている席へと向かい、飲み物の入ったグラスを渡される。久しぶり会い、盛大なものであることから何か一言言って乾杯しようと促される。


「そうだなぁ...ちょっと長くなるかもだけど聞いて欲しい。とりあえずこの家に残ってくれた者達に...家を守ってくれたこと、また万事屋の方も問題なく運営してくれていることに感謝している。ありがとう。本当はまだ全然会えないと思ってたんだけど、俺の運が良いのかな?こうして早々に会えることができただけでなく、ベルゼビュートのおかげでこの家に帰ることができるようにもなった。だけど、それでも多分、家のこと、万事屋のことは引き続き君達に任せることになると思う。君達と俺なんて周りから見たらただの与えられた仕事をこなし給料を貰う従業員のような関係にしか見えないだろうけど、俺はそんな縦の繋がりはあんまり好きじゃないんだ。だから皆とは横の...家族というか身内のような関係でありたいと思ってる。皆が頑張ってくれるから俺も自由にやれるし...だからこそ皆が困っているようなことがあれば力になりたいと思ってるし、そういう事があれば、俺やウニやメルト、誰かを通しても言ってみて欲しい。俺達は家族だ、支え合い、助け合いながら今後もこうやって笑える日を送りたい、いや、送っていこう!乾杯!!」


「「「「「「「「「「「「「「「「乾杯!!」」」」」」」」」」」」」」」」


俺の長々とした言葉にも皆は真剣に、それでも笑みを浮かべて話を聞いてくれた。そして俺の乾杯の合図に皆、グラスを掲げて乾杯と言ってくれたことに心が熱くなる。


「センヤさん、ともに行動した者達には何かないんですか?」


乾杯の音頭を取ったことに皆各々話をしたり、料理を皿に取り食べ始めた為、先ほどとは違いガヤガヤとしだした中...俺の向かいに座っていたルカにそう言われる。


「そうだなぁ…」


うーん...何かあるかと言われれば、行動をずっとともにしてたわけだし、どうしようか…さっき考えていたことを言うか...?他に何かある...かな...


ルカの若干期待したような表情を見ると、何か言わなくてはという気持ちに少なからずなってしまう...ルカは俺達の中で唯一1つ年下だ(アビス年齢不詳の為)。それでも周りの者に溶け込んでおり、それは持ち前の明るい性格がそうさせるのだろう...物静かなクロコとも...いや、アイツはボケたがりだから大丈夫か。とにかく、いくら姉のルアがいるからってルカのそういった立ち回りというか人間関係の築き方というのは素直にすごいと思う.........ん?


俺はそこまで考えると...ふと頭にというか記憶に違和感を感じる。


クロコ...ルア.....?...........!?


「あぁっ!!?」

「ど、どうかしましたか??」


俺が声をあげたことにより、隣に座っていたウニが驚いたようにそう訪ねてくる。


「いや...ルアが...」

「私がどうかした?」

「あぁ...いや、なんでもない...」


ルアがすぐに反応したが…言えない、言えるわけがない。だってこれを言ったら...!?


そう頭の中で考えていると向かいにいたルアが姿を消した。


「忘れなさい」


そう耳元で囁かれたかと思うと俺は一瞬意識を失った。いや、正確には意識を失ったような気がしたのだ...なんかこうフッと思考が停止したような...


アレ?何の話してたんだっけ?というか今後ろから声がしたような...でも誰もいないし…ってなんか皆軽く引き攣ったような引いたような顔をしてないか?


さっきまで楽しく笑みを浮かべていた皆の表情にはそれが消えていた。それどころか会話をする者もいなく俺の方を見ている。


センヤは知らなかった。一瞬のように感じた時間の中で実はルアに意識を刈り取られ、レオナの魔法により記憶を消去され、パナの力により復活したことを...それを目の前で見せられたメイド達等がそのせいで笑みを失せていることを...



微乳「レオナ...」

巨乳「ええ...また?仕方ないなぁ…」

微乳「パナ...」

爆乳「しょうがないですねぇ…」


センヤ復活!!


あ、次回から四章ですね。


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