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ガチャで俺は最強になる  作者: 青藤清也
第3章 ガチャで俺は最強になれるかも?
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第70話 エルフ登場

祝70話!いつも作品を見てくださる皆様、ありがとうございます!

今のところ問題なく執筆ができております!

 

「それ以上はやめるのですよぉー」


 俺とシュウがそんな会話を繰り広げていると、そんな間延びしたような声とともに新たな人物が登場した。


 身長は130cmほどの女の子だ。しかも体の大きさに合っていない大人用のローブを身に纏っているためローブをズルズルと引きずっている。

 一見子どもにしか見えないが...このローブの見た目や質から考えて...先ほどシュウが言っていた残りの学園長の中の1人だろう。まぁ、普通ならそれだけでは判断できないのだろうが...この子の出てきたタイミングと...明らかにエルフっぽい尖った耳が俺の結論を後押しした。というのも…アニメやラノベなんかでもエルフって長寿のイメージがあるからなんだけどな...


「なぁシュウ?この人ってもしかして...」

「あぁ、残り2人の学園長うちの1人だよ」

「やっぱりか...」


 やっぱり俺の想像していたとおりこの子は学園長らしい...いや、おそらくエルフなのだろうからこの子ではないのだろう。もし、よくあるタイプのエルフならこの見た目でも俺よりずっと年上のはずだからな。


 そんなことを考えながらその小さき学園長にもう一度視線を向けると...そこには両手を腰に当てて誇らしげな表情をしている学園長の姿があった。


「いかにもシズは三大学園長の1人なのですよぉ!」


 そして小さき学園長は無い胸を張りながら自信満々にそう言う。


「シズリア・ドゥワイス・フェアード。まぁ、見た目通り霊人のエルフなんだが...その中でも少数である帝森族(ハイエルフ)という希少な存在らしい。あ、もちろん俺達より年上だ」


 補足するようにシュウはそう教えてくれた。


 ちなみに先ほどからダンカンの悲痛な声を上げたり辛そうな呼吸をしていたりするのだが、ガン無視である。


「それよりシュウマ君、それ以上の攻撃はダメなのですよぉー。ダンカン学園長が死んじゃうのですよぉ!」


 慌てたようにそう言うシズリアさん。


 あー...なんだろうな?見た目が可愛い子どもにしか見えないから、断りにくいな...


「先に攻撃をしてきたのはコッチで、殺されそうになったんですけど...それでもですか?」

「……」


 シュウの言葉にシズリアさんは困ったような表情になるが…


「それでも...できるならやめてほしのですよぉ...」


 シズリアさんは今にも泣きそうな表情でそう言う。その声からは先ほどまでの元気さは消えており…その為、こんな可愛い子にそんな表情で頼まれては...という罪悪感のような感情がのしかかる。見ているだけの俺でもそう感じてしまうのだから、当事者のシュウはよけいだろう...


「お、おい、もういいだろ伊藤!?ダンカン学園長ももう分かったって!!」

「そうだぞ!シズリア学園長を泣かせるな!!」

「シズリアたん、カワユスゥゥ!!」

「お前泣かせたらアレだぞ!ひどいぞホント!!」


 そしてそう感じているのはクラスメイトのみんなも同じだったようで...次々とやめてくれという声が上がる。なんか1人違うやつがいたけど…


「そうだよシュウ!シズリアさん泣きそうだよ!!」


 そして...おいユノ、お前は戻ってくるのが早すぎだ。どんなリカバリー精神備えてんだよ、怖ぇよ...


 違う方向からは先ほど消えていったはずのユノが戻ってきており、みんなと同じように声を上げていた。


「はぁー...ったくもう分かったよ!」


 皆からの言葉によりシュウは不満そうに持っていた大きな溜息を吐くとそう言って槍を消す。まぁ、命を狙われた相手を許せというのは納得がいかないだろう…


「シュウマ君、ありがとうです」

「...次はないですからね」

「魔王さん達も...ウチの生徒を殺さないでくれてありがとうございます」


 シズリアさんはシュウに礼を述べた後、ディアボロとベルゼビュートの方を向いて言葉とともに頭を下げる。なるほど...皆から慕われるだけのことはあるな...どっかのオッサンとは大違いだ。


 礼を述べたシズリアさんは移動していきダンカンのオッサンの元へと向かうと回復魔法をかける。


「これであとは安静にしていれば1晩ほどでまた腕がくっつくのですよ」


「す、すまんな...シズリア学園長」

「別にいいのですよぉー。でも今回の件はデンちゃんが帰ってきしだい然る対応をさせてもらうのですよ」

「それは...分かっております...申し訳ございませんでした」

「謝る相手が違うのですよぉー」

「ぐっ...すまなかったイトウ...」


 シズリアさんに促されたオッサンはしぶしぶといった感じでシュウに頭を下げる。


「ったく...ホント、シズリア学園長に感謝しろよ?次はないからな」


 そんなオッサンをシュウはゴミクズでも見るかのような目で見て、そう吐き捨てる。言葉遣も気遣いが感じられないものとなっているが...まぁ、仕方のないことだろう...オッサンもシュウの言い草に眉をしかめるが黙っていた。


「何とかなったようで良かったのですよぉー!それで...シュウマ君やユノちゃんと知り合いの貴方は誰なのですか?」

「自分はシュウマやユノと同じ場所から来た者で

 、加藤 千弥と言います。あと...これを学園長に渡せば大丈夫と言われたんですが…」


 そんな2人のやり取りを確認して、揉め事が解決したことを喜んだシズリアさんは...俺の方を見てそう聞いてきた。なので俺も当初の予定を果たすべく【次元倉庫(ポータルボックス)】から2枚の書状を取り出しシズリアさんに渡す。


「書状ですか?どれどれ...ボーシュリクス国王からのものと...おお!オルドリッ君からなのです!!」


 書状を書いた者を確認したシズリアさんは2つの書状に目を通し始める。てかオルドリッ君って...すげぇ呼ばれ方してんだな…


「なんとオルドリックから!?...そういえば…オルドリックはボーシュリクスのギルドマスターだったな...」


 ダンカンのオッサンも驚くと思い返すようにそう口にした。ん?オッサンも下の名前で呼んでるってことは...やっぱりあの人すごかったんだな...と考えていると、どうやらシズリアさんは読み終わったようだ。


「なるほど...それじゃあセンヤ君一同を学園にお招きするのですよぉ!!」


 そして書状を読んだシズリアさんは...俺達を学園へと歓迎してくれた。



次回、学園編入!!

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