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ガチャで俺は最強になる  作者: 青藤清也
第3章 ガチャで俺は最強になれるかも?
77/85

第69話 変わらないもの

とりあえず今週は大丈夫でした...( ̄▽ ̄;)

 

「なので俺はディアブロが悪いとは思いません」


 それが道理であると思うのでそう言ったのだが…


「は!結局はお前さんも同類というわけじゃな!魔王と親しい者が常識を持っているのがおかしいしの!」


 ダンカンことオッサンは...先ほどよりもハッキリと分かるように怒りを露わにしてそう吐き捨てるように言ってきた。


「だいたいなっんぐっ!?」


 さらにオッサンは何かを言おうとしたのだが、ディアブロの魔手によりそれは阻まれた。


「おい...バカなテメェにもっと分かりやすく教えてやる。いいか?俺は人間共の絶望した表情や悲鳴が大好きだ。だからそれを得られるのなら喜んでソイツを殺すし、俺のことを馬鹿にしたりウゼェと思ったヤツらも殺す。なら当然、命を奪いにきたヤツらなんてより無残に殺してぇと思ってるわけだが...どうしてテメェのとこの生徒が生きてるか分かるか?」


 ディアブロはオッサンの口を魔手で抑えつけたままそう問うが...オッサンは驚きというか恐怖に満ちたような表情をするだけだ。


「それはな...センヤがそれをやめろと言ったからだ。俺だけじゃねぇ、ここにいるベルも...だ。分かるか?テメェの生徒が生きていられたのはセンヤのおかげで、テメェが今も生きていられるのもセンヤのおかげだ。そこんとこ...理解したか?」


 ディアブロの言葉にダンカンのオッサンはコクコクと頷き、それを確認したディアブロはオッサンを手放した。

 ドサッという音とともにディアブロの手から解放されたオッサンは慌てて遠くに逃げ距離を取った。


 あれ?さっきまでの態度はどこへ...?


「俺達のことを安全だと思って強気でいたのだろうな...」


 ダンカンのオッサンの行動にそう疑問を抱かせていたのだが...哀れむような顔をしながらベルゼビュートはそう教えてくれた。

 なるほど...確かにあのオッサンがディアブロやベルゼビュートを倒せるとは思えない。


「おいシュウ...あんな奴が学園長とかこの学園大丈夫なのか?」


 俺は心配になりシュウにそう聞いてみたのだが...


「あの人は俺達の中でも1番嫌われてるからな...それに三大(・・)学園長の1人って言ったろ?後の2人は普通に良い感じの人だから安心しろ」


 どうやら俺だけではなく他の人もそう思ってるようで、シュウは特に思うこともなさそうにあっけらかんとした態度でそう言った。


「聞こえてるぞイトウッ!勇者だからと今まで我慢しておったが忘れたか!?ここは平等の学校、ジョーダー学園であるぞ!!」


 オッサンがシュウの言葉を聞き、コチラに...というかシュウに怒鳴り散らしてくる。


「聞こえたところでどうでもいいし…」


 オッサンの怒声にもシュウは気にしてないような態度でそう言うが…たぶん、内心では少しキレてるな...


「なんじゃと!?くそっ...どうやら本当に1度、痛い目にあわせた方が良さそうじゃな...ストーンキャノン!!」


 シュウの態度を気に食わなかったのだろう…ダンカンのオッサンは土魔法『ストーンキャノン』を発動させた。オッサンの手元に1mほどの石の塊が現れ、コチラに向かって飛ばしてくる。


 ってええ!?なんか普通に魔法ぶっ放してきたけど大丈夫なの!?


 学園長ということもあり普通のストーンキャノンよりも塊が大きい...が、もちろんこの程度の魔法など今の俺には全然問題ではない。

 勇者であるはずのシュウに対してそんなことをして大丈夫なのか?という心配だ。あぁー...あとシュウがこれに対処できるのかというのもあるが...大丈夫だろう。


「はぁ...」

「な!?」


 シュウは溜息を吐くと手元に槍を出現させ、素早く振るい石の塊を斬る。


 そしてそのことに驚いているオッサンに一気に距離を詰めると...オッサンの首元に槍を添える。


「で...?先に攻撃をされたってことは...俺はこのまま攻撃しても文句ないと思うんだけど…?」

「バカな!?いくら勇者だからといってまだ貴様にそこまでの速さ、強さはないはず!!」


 この現状がおかしいと言わんばかりの言い草ででオッサンはそう言い驚いている。そしてそれはオッサンだけでない...周りにいる先生、クラスメイトの奴らもシュウの行動に驚いているのだ。


「つまり、勝てる相手だからと攻撃したわけか…生徒会長達は勝てない魔王に挑んだというのに、その生徒を教えるべき立場の学園の学園長がコレとか...もう救いようがないな...」


 シュウは「はぁぁ...」っと思いっ切り溜息を吐くと...ダンカンのオッサンをまるでゴミクズでも見るような目で一目見ると、槍を肩にかけ俺の方へと踵を返す。


「フレイムバースト!!」


 そしてオッサンはコチラに向かって歩いているシュウの背中を目掛けて容赦なく火魔法を放ってくる。


 完璧なクソ野郎である。


 だがシュウは動じることなく後ろから迫る炎を素早いスピードで避け、そのまま再びオッサンの元へと駆けていき...


「なっ、うがぁぁぁ!!」


 オッサンの右腕を斬り飛ばした。


 うん、もう一度言おう...学園長の片腕を斬り飛ばした。


「次はもう片方の腕か?それとも足か?それとも...(ココ)がいいか??」


 そう言ってシュウは体育座りのような体勢になっているオッサンの首に再び槍を添える...てかお前首好きだな、首狩り族かよ...


「センヤ...今お前、絶対首狩り族とか考えたろ?」


 ...は?は!?


「べ、別に考えてねーよ!!」


 そんなことを考えてる俺の思考ドンピシャな指摘をシュウにされ俺は反射的にそう言う。


 いやビビった...どうして分かったんだコイツ??あれか?固有スキルか!?


「ハハッ、俺にそんな固有スキルはねぇよ。てかお前身長とか伸びてるけど、やっぱ根本的には変わってねぇな」


 どうやら固有スキルではないようだ...というか確かに思い返してみれば…シュウには昔から色々と悟られたり勘ぐられたことがある。それで俺の思考ってそんなに読みやすいのか?と頭を悩ませた頃もあったじゃないか...

 そうだ。俺が他の人が気付かないシュウの心情が分かるように、シュウもまた俺の思考を読むのが得意だった。


 他人に気付かれないことを気付く、分かる。


 なるほど...確かに変わっていない部分なのかもしれないな…いや、おそらく変わっていないのだろう...


 シュウがそう言うのならきっと...



引き続きではありますが…来週投稿できない場合は申し訳ございません...

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