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ガチャで俺は最強になる  作者: 青藤清也
第3章 ガチャで俺は最強になれるかも?
76/85

第68話 奇跡の力

ブックマークが800超えました...ええ、正直...驚いてます。こんな拙い作品をいつも見てくださってる皆様に改めてありがとうございます。

 

 光が俺を包み込む...だが、それは一瞬の出来事だった。


 だがそれでも...体...というか体感的に、感覚的に違和感を感じた。そしてそれは悪い感じではなくて...むしろプラスに...良いことだという感じがしたのだ。


 だから俺は【不明不定箱】を発動させ見つけたんだ。


 新たに手に入れた…


 この後悔という絶望の海から救い出してくれた固有スキル(奇跡)を...



継続復活(コンテニュー)】という奇跡の力を手に入れたんだ...



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「...とまぁ、ざっくり言うとこんな感じなことが起きてな...」


 俺は過去の記憶を思い返しながら、死にかけた経緯をユノに伝えた。この力を手に入れたからこの後に俺や他のヤツらが死んでも大丈夫だったのだと言うことをユノに話した。


「だから、俺にとってコイツらは...大切な存在なんだよ...もちろんユノ達が大切じゃないってわけじゃない...でも今の俺はユノ達よりもコイツらの方が大切だと思っている」


 ユノやなっちゃん達が大切でないはずがない。長年の付き合いというのもあるが...その付き合いの内容の濃さ、密度が大きい。

 だが、ウニ達はそれ以上に大切な存在であるのだ。確かに付き合いの長さは短いし、思い出の数だってユノ達の方が多いだろう。でも...それでも、ウニ達の方が大切なのだ。



 それが俺の...加藤 千弥の本心だった。



「...ずっと...ずっと続くと思ってた」


 俺の話を聞いた黙って聞いていたユノだったが…俺の話が終わると、どこか遠くを見ながらそう話しだした。


「...はは...でも、そうだよね。人生なんて、自分の思い通りにいくはずないもんね...」


 絞りだすように笑うユノ。その声とその表情からユノが辛く苦しい思いをしてるということは嫌でも理解できた。


 もし...もしも俺がこの世界に来なかったら…俺達はどうなっていたのだろうか?


 俺とシュウはライさんとフウさんのいる大学に行くことを決めていたし、なっちゃん達もそうだっただろう。そして俺達といることを望んでいたユノも同じ大学に行く...

 そうなればユノが言ったように「変わらない関係」というのは続いた...んだろうな…。


「その子の言うように...私、甘えてた。センヤの優しさに甘んじてた…」

「ユノ...」


 俺とユノの間に何ともいえない雰囲気が漂う。先ほどまでのピリピリとしたものではない、また別の雰囲気だ。


 だが、その雰囲気や空気をものともしない『雰囲気を壊す者(エアクラッシャー)』共が存在することを俺は忘れていた。


「え...好きなら付き合えば良いんじゃないの??」


 金髪ツインテールの魔法バカ。


「うむ、惹かれ合う者どうしならそれが道理であるはずだ」


 赤髪ポニーテールのパワーバカ。


「やっぱセンヤさんは理想の男性です!この調子で100人はいきましょう!!」


 青髪ショート(妹)のハーレム大好きなどうしようもない超絶バカ。


「っ!?...その通り...センヤはもっとハーレムを増やすべき」


 そのバカに同調しだす先ほど俺を庇ってくれたはずの女神バカ。


 俺の周りには空気を読めないKY共が多すぎた。


「え...え...」


 おかげでユノの顔は真っ赤である。俺も顔が熱くて仕方ない。


「うわー、何これ甘ったるい...吐きそう...」


 シュウもそんな俺達を見てゲンナリしている。シュウだけでなく、他のクラスメイト達もそういった表情の者が多く...とある女子に至っては唾を地面に吐き出している者もいる。っていうかお前女子だろうが、もっと外面的に考えて行動しろよ。


「と、とりあえず今日のところは勘弁してあげるわっ!!」


 ユノはビシッと俺のことを指差しそう言うと頬を赤らめたまま、全速力で校舎の方へと逃げていった。


 どんなキャラ変したんだよとか、何に対して勘弁したんだよとか色々とツッコミたいところではあるのだが…まぁ、俺も恥ずかしかったし良しとしよう。


「まぁ、あれだ。こんなクラスメイト達に晒されて結論を出すよりも、1度落ち着いてもらった方がアイツの為になるだろ…」


 シュウは少し頭を掻き、若干ばつの悪い表情をしながらそう言って俺の元へとやって来る。


「まさかお前...その為にわざとああ言ったのか?」

「あぁいや、アレは見ててキツかった」

「さよですか...」


 だとしたらすげぇなとか思ったのだが...そんなことはなかったらしい。


「それより1つ確認したいんだが…あいつらはお前の仲間ってことでいいんだよな…?」


 シュウは若干顔を引き()らせながら俺の後方へと指を差す。そちらの方に目を向けるとそこには2人の魔王がいる。


「ああ、ディアブロとベルゼビュートだ。まぁ、命さえ奪いにいかなければ死ぬ事はない」


 なので俺はとりあえず安全であることをシュウに教える。するとシュウは引き攣った顔であったが理解をしてくれた。

 だって正当防衛だからね。仕方ないね。


 そんなことを考えながらシュウと話していると気配感知により新たな反応を捉えた。なのでそちらを見ると...そこには他の教師達と一線を超えるオーラを纏ったオッサンがいた。


「その話、ワシにも詳しく聞かせてくれんか?」


 オッサンは俺達の元へと来ると早々にそう聞いてきた。


「センヤ、コイツはここで1番偉いやつだ」

「ああ、この人はダンカンさん。この学園の三大学園長の1人だ」


 ディアブロが初めにそう言い、補足するようにシュウが言葉を付け足してくれた。

 いやまぁ、雰囲気とか格好からそうじゃないかとは思っていたけど…てか...


「なんでディアブロは知ってるんだ?」


 シュウはともかく、どうしてディアブロが知っているのが謎だったのでそう聞いてみる。


「んあ?あぁ...いや、さっき返り討ちにしたここの生徒を届けたんだよ」

「うむ、見事に我が生徒をボロボロにしてくれおって...お陰で今までその回復に当たってたわい」


 めんどくさそうに言うディアブロに対し、顔は笑っていても明らかに怒ってるだろうという雰囲気を発しながらダンカンはそう言った。


「あ?元々テメェんとこの生徒が俺に喧嘩売ってきたんだろうが」

「ああ待て待て、そう喧嘩腰になるな」


 俺は挑発スタイルのディアブロにそう言って宥める。


「ほう?こんな魔王と親密にしとるようだからお主も大概かと思っておったが…どうやら話が分かるようじゃな。コヤツはワシの生徒を殺しかけおっての...腸が煮えくり返りそうなんじゃ」


 俺がディアブロを止めたことに対して驚いたようにダンカンさんは言い、さらに私怒ってますよアピールをしてきたわけなのだが…


「は?魔王なんかに挑む命知らずの方が悪いに決まってるじゃないですか?むしろ殺さないでいてくれたことに感謝するべきでしょう??」

「なっ...!?」


 ちょっとこのオッサンの言い分が分からずそう返す。するとなぜか驚いた顔をされたが本当に意味が分からない。あれ?もしかしてディアブロを一方的に悪いと思って生徒サイドは非がないとでも思ってるのか??


「だってそうでしょう?魔王を倒すに行ったんですよね?殺そうとしたんですよね?だったら殺されたって文句は言えないじゃないですか?」


 確かにレベル差等はあったのかもしれない。でも戦うことを選んだのは生徒達だ。ならそこには当然、生死が関わってくる。


 自分の命を狙ってくる相手の命を奪うなというのは...どう考えても通じないだろう。


というわけで新たに手に入れた固有スキルのおかげであのダンジョンをなんとか攻略することができたわけです。またおいおいダンジョンの話はすると思いますが…ひとまず現在の話へと戻らせていただきました。

あともう一つ...仕事の関係で1ヶ月ほど投稿出来ない(小説すら書けない)可能性が出てきました。申し訳ありません...問題がなければ投稿させていただきますので何卒ご了承くださいm(_ _)m

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