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ガチャで俺は最強になる  作者: 青藤清也
第3章 ガチャで俺は最強になれるかも?
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第64話 這い寄る混沌 レオナさん

あなたの背後に可愛い魔法使いはいかがですか?

 

「夏菜...やって良いことと悪いことが世の中にはあるけれど...今のは後者だわ」

「うん、今のはダメだねー。春姉(はるねぇ)に同意」

「夏お姉ちゃんは好きだけど…それでも許せないものはあります」

「申し訳ありません...」


 なっちゃんはそのまま3人に地面にDOGEZAさせられ説教のような小言を聞かされている。


「相変わらずモテてんなぁ…」


 そんな俺達のやり取りを見てシュウは苦笑しながらそう言ってくる。


「はは...正直俺も驚いてるよ」

「ん?」


 そのシュウの言葉に俺も苦笑しながらそう返すと、シュウは怪訝な表情になり俺のことをジッと見つめる。


「なんだよ」


 俺がそのシュウの態度に疑問を持ちそう聞いてみると、シュウはいつもの表情へと戻り口を開く。


「いや...お前って...もしかして彼女出来た?」

「なっ...」


 シュウの言葉に思わず動揺してしまう。確かにこの世界に来て色々な経験をすることができたが…なぜ分かったんだ!?


「否定しないってことはやっぱりそうなんだな」


 俺が動揺から言葉を発せずにいるとニヤニヤした顔でシュウはそう言ってくる。コイツ...俺の反応を見て楽しんでやがるな...いやそれよりもだ、この際シュウのことはどうでもいいから置いておくとして...いや、どうでもいいということはないんだが…それよりも優先的に緊急を要するものがある。


「ねぇセンヤ?彼女...出来たの?」


 何故ならユノがそう聞いてきたからだ。ただ聞いてくるだけなら良かったのかもしれない...だが、今のコイツの瞳は異常者のソレだ。

 しかもそれだけではない、何故ならそのユノの後方には俺のことをすごい形相で見つめてくる四ノ宮姉妹という存在も控えているからだ。

 回りくどい説明をしており、つまり何が言いたいのかというとだ...


 今のコイツらは魔王よりも恐ろしい...


 だが、それでも俺には譲れないものだ?


「あぁ...彼女...とは少し違うけど大切な人達だよ」


 誤魔化すことをせずにそう口にする。言い訳をしようかとも考えたのだが…この件に関してはユノやなっちゃん達に嘘をつきたくなかった。

 ウニ達という存在は俺の中でとても大きいものであることには間違いない。だが、だからといってそれを誤魔化したり、ほのめかすというのは...今まで俺にとって身近な女の子でいてくれた彼女達にはしたくなかった。

 だから俺はふざけることもせず、しっかりとユノの顔を見つめそう口にした。


「な.........そっ.....か.....」


 だからだろうか?ユノは俺の言葉を聞いて驚きとともに何かを言おうとしたのだが…俺の真剣な表情を見て少し何も言わなくなり、最終的にはそう理解するようなことを口にした。


 だからこそ自分の行動は間違っていなかったのと、そんなユノを見てホッとしていたのだが...


「あれ?.......今、『大切な人 ()』って言ったよね??」


 物憂げな...寂しそうな表情をして顔を曇らせていたユノであったが…突如その顔を疑問に満ちたものへと変え、確認のためそう聞いてくる。


「えっ、言ったけど?」


 反射的にすぐそう答える。実際にそう口にしたことは事実だったので特に気に止めることはなかったのだが...ガシッとユノに両肩を掴まれる。その顔は下を向いており、どんな表情をしているか分からないが…


「何人?」

「え」

「何人いるの?」


 顔を下に向けたまま放たれた声と雰囲気から...俺の第六感的なセンサーのアラーム音が徐々に大きくなっていき危険であることを教えてくれる。信号の色で例えるなら黄色の点滅をしている感じだ。

 いや、それよりもユノの質問に答えないと...えーと、ウニとルアとルカとレオナとアロエに...


「そんなにいるんだね」

「え?」


 間違いがあってはいけないと指を折りながらカウントしていたのだが、数えている途中でユノにそう言われ顔をあげる。


 あっ...これダメなやつだ。完全に赤色ですわコレ.....


 俺を掴む腕がプルプルと小さく震えており、その纏う雰囲気も先程よりも大変マズイいものとなっている。


 だが、俺はこの後思い知らされることとなる。信号は3色で赤色が危険であるのだが...最も危険なのは何も点灯されていない黒色...つまりは赤色よりも上の危険が存在するということを...


「セーンヤ、おまたせー!!」


 頭の後ろから大きくて柔らかい感触がして視界を遮られる、とともにそんな声が聞こえる。うん、見なくてもわかるというより見えないけど...ウチの魔法使い(レオナ)の登場である。

 つまり、現在の俺は突如現れた美少女に頭を抱きつかれていることとなる。するとだな...


「え、なにあの可愛い娘!?」

「なんであんな美少女がガチャに抱きついてんだ!?」

「しかも巨乳とか...死ねよ」


 ほらもうなんか、アニメとかで良く見る光景になってるよ!?見えてはいないけど声と殺気で何となくわかるよ!!わかっちゃうよ俺!!


「レオナ...他のヤツらは?」

「んー、もうちょいしたら来ると思うけど…あ、ほら!」


 俺がレオナにそう聞くと、レオナは考え込むようにそう口にしたかと思うと...途端にそう言い、俺の視界がクリアになる。

 見えるようになった視界でレオナの指差す方...校門の方へ視線を向けると、ハチコウが引く狼車が校内へとちょうど入り込んできていた。



皆様はお盆休みはいかがお過ごしでしたか?私にとってお盆休みとは多数(大人から子どもまで)の親戚が集まる1年の中でのイベントの1つで、自分よりも明らかに年下だった子ども達の成長に毎回驚かされたりします。

昨年と違い小説を書き始めて此度に思ったのはやっぱり、センヤ達ならこういう感じになるだろうな...という彼等のエピソードを考えるようになったことでした。

今のところ、掲載したことはありませんが…いつか彼等のそういったイベントの話を書けたらいいなと思いました。

長くなってすいませんでした!


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