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ガチャで俺は最強になる  作者: 青藤清也
第3章 ガチャで俺は最強になれるかも?
71/85

第63話 いるはずのないヤツらがいるんだけど?

抱えていた案件が予定よりも早く片付き、その時間を執筆にあてることが出来たので投稿します!

もしかしたら本日もう1話投稿出来るかも??

 

「テメェ、急に出てきたと思ったら殴るか普通!?」

「とりあえず人型になれよ、皆怖がってんだろ」


 20mほどぶっ飛ばしたディアブロはそこからピョン!と俺の元まで飛んでくると早々にそう言ってきたのだが、まずは人型になるようにまずは促す。

 俺の言葉を聞いたディアブロは舌打ちをしながらも人型の姿へと戻ってくれた。


「お前を殴ったのはせめてもの罰だ。あの美少女にしたことのな...お前は俺との約束を守ってくれてるし、それについては感謝している。だが、あの娘に対してはやりすぎたんじゃないか?」


 俺がそう言うとディアブロは少し不機嫌そうに頭をかく。だが何も言わないということは俺の言ったようにやりすぎてしまったということなのだろう。


「あぁ...そうだな...確かにやりすぎた...」

「わかればいい...というかアレだな、前よりも聞き分けが良くなったなお前」


 視線を合わせずに...だが、それでも自分の非をちゃんと口にしたディアブロに少し驚きそう聞いてみる。


「いやまぁ、色々あったからなぁ...って俺のことはもういいだろ!それより久しぶりの再開なんだろうが!」


 そうだった!俺って久しぶりに...というか地球以来初めて皆に出会えたんだった!!


「あぁ...その悪かったな?なんか俺のこと探してくれてたみたいでさ...」


 改めてシュウ(シュウマ)と向き合うと何を話すべきか少々迷ってしまう...だが、それでもまずは俺を探してくれていたことへのお礼を述べた。


「あぁ...それはあんま気にすんな。俺もお前を見つけれなくて悶々としてたけど、なんかせっかく異世界に来たのに楽しまないとか勿体ないなぁ...と思ってお前のことは後回しにするようにしてたし。むしろこれワンチャン(ワンチャンス)死んでるんじゃね?くらいには思ってたしな」


 俺が言った言葉に対してシュウは最終的にハハハと笑いながら本心をさらけ出してくれた。十分すぎるほどさらけ出してくれた。


「うん、お前の本心が聞けて嬉しいよ。でもな...なんつーかもうちょっとこうオブラートに包むとか...」

「俺がお前に遠慮したことなんて1度でも?」

「...ないな」


 確かにシュウとはしばらく会っていなかったが、思い返してみればコイツが遠慮したことはなかった。それを思い出すと俺も釣られるように笑い出してしまう。


「まぁアレだ。結果論から言えば俺はお前に見切りをつけていたんだけどさ…そうじゃないヤツも...」


 シュウはそう言って視線を下へと落とす。


「ユノ...」


 そこには気を失っている委員長、竜藤 柚乃の姿があった。久しぶりにその姿を見たが髪型なんかも変わっていない。


 そっか...ユノは俺のことはずっと...


「ありがとう」


 そう考えると胸の中にこみ上げてくるものがあり、涙が出そうになるがそれを堪えた。そして、この気持ちを伝えるために顔を近づけ今の俺の気持ちを伝えたのだが...


「え...」

「えっ」


 目が開いた。開眼した。その茶色い瞳が俺のことを捉えている。


 えっ待って、まさか寝たフリ?いやいや!だとしたらちょっと恥ずかしいんですけど!?


 頭の中にすぐそんなことが浮かんでくるが、どうやら寝たフリではなかったようで...


「あれ...なんでセンヤがいるの?」


 ユノはそう言うとまるで寝覚めのように目を擦り、現実を認識しようとする。まあ、実際気を失ってはいたようなんだが…


「お、おう久しぶりだな...てかアレだな、よく俺ってわかったな」

「私がセンヤを間違えるはずないでしょ...ん?ってセンヤ!?」


 ユノはファーと欠伸をしながらそう言うと...その途中でやっと俺のことを現実と捉えることができたのか、バッ!とそれはもうすごいスピードで俺の方へとその顔を向ける...ってあそうか変装解いとかないとな…


 俺は変装を解いて、ステータスの名前も本名へと変更する。するとユノは元の俺の姿を見てポロポロと涙を流し始めてしまう。


「お、おい。泣くなっ!?」


 更にユノはシュウの手の中から俺の元へと飛び込んできたため、俺の言葉は途中で閉ざされてしまう。

 急なことで咄嗟に避けようと思ってしまったが...俺が避けると固い地面に突っ込むことになり、気を失ってからの目覚めですぐにそれは危険か?と思い至ったためそれははばかられた。

 その結果...俺は尻餅をつくように地面へと座らせられ、その俺の胸の中に顔を埋めて涙を流すユノ。というような構図が完成することとなった。


 いやそれよりも...だ...


「おお!やっぱチー君だった!!」

「なっちゃん、待てよ待て。まだ行っちゃだめ」

「あぁ...ガチャ生きてたなやっぱ」

「いや、あんな運にステータス極振りしたようなヤツ死なねぇだろ普通」

「てか、アイツ魔王殴ってたけど大丈夫なん?」

「確かに、めっちゃ吹っ飛んでたよね~」


 等など様々なクラスメイト達の会話が遠巻きにされており...え?なんか他クラスのヤツらもいる気がすんだけど…


「なんだろう…四ノ宮姉妹の幻覚が見える...」

「あぁ...コウイチが検証がてら代表してもう一度戻って来る時に...その...一緒に来た」


 夏菜の他に秋乃(あきの)春海(はるみ)冬香(ふゆか)の3人の姿が見えたのでそうこぼしたのだが…シュウがそう言って答えてくれたのでどうやら幻覚ではないらしい。


「てかコウイチもコウイチでよくそんなハイリスクなことしたな?俺だったら絶対無理だわ」

「あぁ俺もだ。でも大井のおかげで俺達のクラスメイトはちゃんと日本に帰れたんだって安心することができた。俺達も日本に帰れるだって、心の余裕みたいなものができたのも事実だ」


 俺はシュウと話しながら話題となっている大井の方へと視線を向ける。

 大井(おおい) 光一(こういち)...弓道部に所属している眼鏡をかけた男子である。成績は学力、運動ともに良く基本真面目な性格をしている。かと言って取っ付きにくいわけでもなく、冗談なんかも言い合えるようなやつであり...顔もイケメンとまではちかないがカッコ良い部類には入っているため女子からの人気も高い。クラスの副委員長...(ウチの学校の規則では男子1名、女子1名がクラス代表として委員長と副委員長をやらなければいけないという規則がある)も務めている。光一(コウイチ)という名前から永遠の16歳、(コウイチ=高校1年生というのから)という異名を持つ。(勝手に周りが呼んでるだけ(本人公認))


 そのコウイチも現在、他のクラスメイトとお話中だ。


「あぁ...なぁユノ?もうそろ(もうそろそろ)良いんじゃないか?」


 俺は視線を下へと落とし、胸に顔を埋めるユノにそう投げかける。


「足りぬ…我の心はまだ満たされておらぬ…」

「いや、お前絶対元気だろ」


 まるでどっかの深淵さんのような話し方をしだした馬鹿(ユノ)に呆れながらもそう言うと...ユノはゆっくりと顔を上げた。

 その瞳は泣いたせいで赤くはなってはいるが、もう涙は流れてはいない。


「怖かったよ...センヤともう会えないんじゃないかって...死んじゃったんじゃないかって...そう考える度に何度も頭を振り払ってセンヤなら大丈夫って言い聞かせてきた」

「だとしたらその考えは正しかったんだろうな。ほら、こうして出会えただろ?」

「そう...だね。うん、無事で良かった」


 そう言ってユノはニコッと俺に笑いかけてくれる。まぁ、無事だった?と問われれば嘘になるんだが…今のコイツを心配させるのもあれだし伏せておくか。


「チー君おひさー!!やっぱチー君は元気だったね?」


 俺がそんなことを考えているとなっちゃん(夏菜)が俺の近くまで来ており、他のクラスメイトの面々も続々とコチラの方へと向かってきていた。


「おおー、元気元気。すっごい元気」

「アンタ...久しぶりに会ったのにずいぶんと投げやりな態度ね…」


 なっちゃんの言葉に適当にそう返すと...腰まで伸びた長髪を携えた女性、ハルちゃん(春海)からジトーっとした目とともにそう言われてしまうが、なっちゃんのテンションについていけるほどの...というか今の段階でなっちゃんのテンションに会話を合わせていたら疲れてしまうのは目に見えているからだ。


「まぁ、確かに夏姉(なつねぇ)の会話は疲れるよねぇー。私も面倒くさいって思ったこと何回もあるもん」


 俺がそう考えていると頭の左端から束ねたウェーブのかかった髪を垂らしている女性、あっちゃん(秋乃)が俺に賛同するような発言をしてくれた。


「アキちゃんひどい!!お姉ちゃんのことそんな風に思ってたの!?」


 まさかの妹からのカミングアウトにガーンと効果音がついていそうに見えるほど、なっちゃんは驚き落ち込む。

 なっちゃんはよほどショックだったのかしゃがみ込み「私、アキちゃんから嫌われてたんだ...」と呟きながら地面にのの字を書き始めてしまう。


「大丈夫だよ...秋お姉ちゃんもああは言ったけど、夏お姉ちゃんのこと嫌ってないよ?」

「ぐす...本当?」


 そしてそんななっちゃんを可愛らしいリボンで留めたツーサイドテールの女性、フーちゃん(冬香)が慰めている。

 言っておくが、四ノ宮姉妹は四つ子である。生まれた順番こそあるが...皆同じ日に生まれているため歳は一緒である。フーちゃんがお姉ちゃんと呼び慰めてはいるが、慰めた側も慰められている側も同い年である。


「うん、フユの言ったとおり別に嫌ってはないよ?夏姉の明るいところとか笑顔とか...その...アタシは好きだし...」


 ギャルっぽいような軽そうな見た目をしているが、さすがに恥ずかしかったのか…あっちゃんは目線をな横に逸らし自分の髪を弄りながらも顔を少し赤らめてそう言った。


「うぅ...私もアキちゃんとフユちゃんのこと大好きだよぉぉ!!」


 立ち上がると同時にあっちゃんとフーちゃんのことを抱きしめながらなっちゃんはそう言う。よほど嬉しいかったのか先ほどよりも涙を流している。号泣である。


「あれ?アタシは...?」


 1人だけ蚊帳の外になってしまったハルちゃんが今度は少し心配そうな顔でそうこぼすが...


「もちろんハルちゃんも大好きだよぉぉ!!」


 2人を抱きしめたまま、なっちゃんはハルちゃんのことも抱きしめたため万事解決となった。


「そしてチー君も大好きだよぉ!!」


 ...解決してなかった。


 なっちゃんは3人を離すと、未だに地面へと座り込んでいる俺のことを抱きしめようとダイブする。が...


「「「ちょっと待て」」」


 後方から伸びる3本の手によって引き留めることに成功しそれは防がれた。



四ノ宮(しのみや)姉妹は美少女揃い。ちなみに母の名は陽葵(ひまり)、父の名は(ナイト)というのだが、実は姉妹の名前よりも先に考えていたりする。


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