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ガチャで俺は最強になる  作者: 青藤清也
第3章 ガチャで俺は最強になれるかも?
64/85

第57.5話 魔王 ディアボロのある日常

久しぶりの.5話です(笑)

一人称ではないですが...やっと魔王サイドの話が書けた(ニッコリ)

 

「ぐ...」


 苦痛の表情で男が呻く。だがそれも仕方ないことだろう...なぜなら男は重傷までとはいかないが結構な傷を受けており、その上...


 禍々しい化物のような手で締めつけられているのだから...


「おいおい、お前らこんなもんかよぉ?」


 2mはある高身長の男が吐き捨てるようにそう言う。その男の背中辺りからは禍々しい人とは思えない腕が数本伸びており、その伸びた腕は複数の人間や獣人の者を捕らえ締めつけていた。


 魔王 ディアボロ


『千手』の魔王と呼ばれる魔人だ。


「はぁ...」


 ディアボロは捕まえている者達が苦痛の表情と呻き声だけしか反応しないのを見て、よりつまらなそうな顔になり溜息を吐く。


「...で、お前はどうするんだぁ?これを見てもまだ戦うのかよ??」


 ディアボロはつまらなそうな顔を向けると...そこにはマントを羽織って剣を握る少女がいた。


「ハァ...ハァ...」


 ただ少女は肩で息をするほど消耗しており、体の至るところに傷を作っていた。ときおりフラつきそうになる姿からも限界が近いだろう。

 ディアボロにとって女を嬲ることは嫌いではない。自分を嫌っているというハッキリとした意思や瞳を絶望へと変えていく様は心地良いと感じるからだ。


 だが...


(コイツは例外だからなぁ…)


 つまらなそうにそう考えながらディアボロの見つめる先にあるのは少女の纏っているマントだ。


 少女の羽織っているマントはジョーダー学園と呼ばれる学校のマントであり、ディアボロはとある約束によりその学園に手を出すことを禁止されている。

 つまり、その学園のマントを羽織っている少女は学園の生徒であることを証明しており、必要以上の暴力等を振るう行為はできないのである。


 だからこそ、つまらないのだ。


 捕らえている男性達も同様に学園のマントを羽織っているため...自分の命を狙われたにも関わらず、相手の命を奪うことができない。


「に、逃げろ…」

「か、会長...逃げて...」

「俺達のこと...は...いいですから...」

「は、はやく...」


 苦しそうな声で会長と呼ばれるように...剣を握る少女はジョーダー学園の生徒会長である。


 ジョーダー学園生徒会長 フェリス・ノクトーバー


 フェリスは仲間の声を聞くと...逃げることはせず、逆に歯を噛み締め剣の柄を握り直す。そして、先ほどよりも強い意思を秘めた瞳でディアボロを見る。


「フェリスは...仲間達を...見捨てて...逃げたりは...しないのでうぁっ!!」


 フェリスの言葉は上から振り下ろされた禍々しい魔手によって遮られる。


「あぁ...そういうのいいからよぉ」


 ディアボロにとって友情や信頼というのはくだらない枷にしかすぎないと思っている。別に仲間との友情や信頼を否定するつもりはない。事実ディアボロにもそういう仲間と呼べるような存在はいるのだから...ただ...


(判断を誤せる枷にしたら意味ねぇだろうがよぉ...)


 くだらなそうにフェリスを見ながらそう思う。


 友情や信頼は良いものだと思うが…必ずしもそれを優先していいわけではない。

 ディアボロの場合、あくまで自分を優先する。その上で友情や信頼などの感情をとる。二兎を追いかけ一兎も得ない、それどころかマイナスにことなるようなことは馬鹿がすることだと常日頃から考えているからだ。


 ディアボロはフェリスの元へと歩みを進める。


「ぐ...」


 近付いて魔手でフェリスの体を持ち上げるとフェリスは痛みからか呻き声をあげる。力がもう入らないのか握られた剣はカラン...と音をたてて地面へと落ちた。


 そんなフェリスを見たディアボロは...


「あぅっ...」


 自身の右手でフェリスの首を絞める。フェリスは苦しそうな表情で涙を流しながらディアボロを見る。

 そしてディアボロはそんなフェリスに顔を近づけると...


「そんなに死にてぇなら殺してやるよ…?」


 そう口にしたと思うと本来の悪魔の状態へと姿を変える。


「あ、あぁ...」


 その言葉を聴き変貌した悪魔の顔を間近で見たフェリス...その苦痛な表情に恐怖の色が混ざりだす。


 そしてディアボロが人間のモノとは思えない長い舌でフェリスの濡れている頬から瞳にかけて涙を舐めとると...


「ぅぁ.........」


 その苦痛と恐怖が混ざった顔は絶望と恐とのものへと変えられ...フェリスの股間部分からは液体が流れ出し、浮いたフェリスの足元の地面を濡らす。


「.......」

「「「「.......」」」」


 フェリスは虚ろな瞳になり、悪魔の姿を見た男子生徒も恐怖のせいか気絶しているようだ。


「あぁ...コイツらどうすっかなぁ…」


 人間の姿へと戻り頭をめんどくさそうに掻きそうにそう呟く。


 そして考えた結果...


「もう手を出してこねぇように...見せしめとして学園に届けるかぁ」


 そう結論に至ったのであった。




千手魔手(ディアボロスハンド)】上半身ならどこからでも特殊な魔手が出せるディアボロの固有スキルでその名の通り出そうと思えば千本だせる。

ちなみに女神に与えられていないオリジナルの固有スキルである。理由はセンヤのピースにより創造した存在だからである。

センヤ...ピース...固有スキルはオリジナル...あ(察し)





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