第36話 俺の幸運が高すぎる件について
というわけでガチャガチャ話となります。
あと、すいません言い忘れてましたが…
あけましておめでとうございます!
…ほんと、前回の投稿で伝え忘れてすいませんでした。これからもよろしくお願いします。
ここで1度おさらいしておくが…俺の【不明不定箱】で回すガチャはマーペントガチャというものであり、獅子竜石という石を消費して回すことができる。
出てきたカプセルにはそれぞれ2色(透明の無色も有)、レア度と中身がわかるようになっている。
・レア度
★7=白金色
★6=金色
★5=銀色
★4=銅色
★3=黒色
★2=白色
★1=灰色
・中身
キャラクター=青色
武器=赤色
防具=黄色
魔法=緑色
技能=紫色
装飾=茶色
道具=無色
…とそれぞれレア度の色、中身の色からどのくらいのものなのかというのがあらかじめわかるのだ。
例えばガチャを回して銅色と茶色なら★4の装飾がゲットできるという感じである。
「まるでこの場に居ない者に教えるような丁寧な説明ね…」
「この間のジャンプのようなお約束みたいなもんだ」
ルアにツッコまれたので俺はそう返す。ぶっちゃけお約束でもない気がする…。
そして現在の俺の獅子竜石等の個数なのだが…
・獅子竜石:650個
・ピース:127個
・メダル:5万4000枚
・コイン:1億480万硬貨
となっている。
…いや、わかってるよ?獅子竜石ありすぎだろ!?とか思ってることはわかってるんだ…ただね、増えていくんだよこれが…
レベルアップ報酬!とか総魔物討伐◯◯体達成報酬!とかね、ことあるごとにサービスしてくるんですよ…
それにこれでもかなり少なくなった方なんですよ本当に…なのでこれが全てです。
「…あー、ちなみにこのスキルに関しては全て他言無用な。あとステータスを偽造したから、これから外で俺の名を呼ぶときは名前をオーシャン・センヤルドにしたから…センヤルドと呼ぶようにしてくれ。今まで通りにセンヤでもいい」
名前に関して疑問に思った人達がいるかもしれないので説明させてもらうが…この世界では多種多様な人種が存在しており、名前だけの者もいれば家名、俺達の世界でいう苗字があるものもいるし、ミドルネームを持っている者もいる。さらに苗字・名前の定義と決まっておらず名前・苗字というアメリカとかのスタイルも当然存在する。
では、どうやってそれらを見分けるのか?ということになるのだが…何故かどちらが苗字でどちらが名前なのかがわかるのだ。それは俺が異世界からやって来たからとかではなくて、この世界で名前を認識し理解できるくらいに知識を持っているものならば適応される。
おそらく、この世界のルール?みたいなせいということになのだろう…というのが俺の見解である。
ちなみにオーシャンというのは俺の母さんの旧姓が海原ということから使わせてもらった。
さて話が逸れてしまったが…そろそろガチャりたいと思う。
頭の中で誰かに説明するようなナレーションを終えた俺はマーペントガチャの11連ガチャを選択する。これは獅子竜石50個で本来なら10回回せるところを1回分多く回せるお得なガチャとなっている。
俺は手慣れたように出てきたマーペントを回していき、以下が11連ガチャの結果となる。
青=金2
赤=金
黄=銀2
緑=金、銅
紫=金、銀
茶=金
無=白金
「…え、あのご主人様??先程のご主人様の説明ですとこれってレア度が1番高いものではないですか??それに次にレア度が高いものもこんなに…あっ!これってレア度が高いものが出やすいんですね!」
作業ゲームのようにポンポンと回していき並べられたカプセルを見てスカーレットがそう言う。そして周りにいる者達、具体的には古参組のメンバーを見るが…
「え…これって本当に確率の低いものを当てたということなんですか…?」
周りの者達の何とも言えない表情を見てそう口にする。
「スカーレット、それに他の人達にもこの機会だから1つ教えてあげるわ…センヤはこの固有スキルを見れば簡単に理解できるほどのチート野郎よ…でもね、今のセンヤを築き上げた1番のチート要素は運の良さ。その圧倒的な運の良さこそがセンヤの最大のチートなのよ」
ルアは新参者達に対してそう言う。確かに俺の運の良さは自他共に見逃せないところではある。ステータスの運の数値もいつの間にか表示されなくなってるしな…
「でも…普通に考えて喜ばしいことなのでは??」
ルアの話を聞いた後サラスティはおずおずとそのように口にし、俺はその言葉に思わず笑ってしまう。そして俺に釣られるように他の者達も笑いだし、その光景にサラスティは「??」と疑問を浮かべる。
「ハハッ、そうだ。サラスティの言う通りこれは喜んでいいことだ。いやなに俺達も改めて考えると常識外れすぎるなって感じてな…」
そうだ。サラスティの言う通りこれは喜ぶことである。プラス要素でしかないのに喜ばないのはおかしいだろう。
そう考えて俺はカプセルを開ける。
種類:防具カード★5
名称:砂塵竜の兜
分類:兜=ヘルム
性能:防御+60・土系統防御+80
説明:砂塵竜テルストスの素材を用いて作られた防具で通常服の上に装備可能+透明化機能あり。砂塵竜テルストスの素材等を用いることで進化可能。
種類:防具カード★5
名称:黒麟魚の盾
分類:盾=シールド
性能:防御+78・圧力軽減
説明:黒麟魚ノドムの素材を用いて作られた盾。透明化でき、黒麟魚ノドム等の素材を用いることで進化可能。
見てわかるようにカードの表記もどのタイミングかわからないが以前よりも向上している。
「ご主人様、テルストスって相当強い魔物ですけど…」
「知ってるのかシスティ?」
「はい…主に砂漠などの生息を好み、好きな食べ物は獣人や人間です。砂を巻き上げ自身の身を守りつつ、こちらの視界を奪ってくるため討伐するのが困難と言われているドラゴンです…」
なるほどなるほど、レア度が高いのは困難さも関係しているからな。ウチのスネークのレア度が高かったのも発見するのが難しいってのと知識の高さだったし…
「ノドムも基本的に海の深いところを泳ぐ魚で、鱗は硬いし体は大きいので討伐は難しい魔物ですね。あ、普通に人間も食べますよ」
エルガーもノドムの説明をしてくれる。やはりこの世界の者達なだけあって危険な魔物に対する知識はあるようだ。
「でも、それがこんなアッサリと手に入っちまうのは確かにヤベェ固有スキルだな…これは確かに言えねぇわ」
ソルトも苦笑しながらそう口にする。
「ソルトの言う通りです。正直…私達に教えて良かったんですか?」
ソニアもソルトの言葉を肯定し俺に聞いてくる。
「そうだ。だから、これから増える奴隷達には特別でもない限り教えるつもりはないし、その為にステータスや容姿も偽造偽装する。お前らも新たに増える奴隷達と同等に扱う気もないし、言ってなかったがメイド組にもある程度の強さを身につけてもらおうとも思っている。ちゃんとメイド組でもそれを考慮して落札したからな」
すでに今までのカトウ・センヤを知っている冒険者達などの連中にも本当はオーシャン・センヤルドという名で偽造偽装をしていたということをオルドリックを通して根回しさせてもらっている。最初にあの…名前は忘れたが冒険者をぶっ飛ばしていることを知っている者もいるしディアボロを召喚したことを知っている者もいる。これらは当然、初心者がやるようなことではないのでステータスを偽造していたと言えばオルドリック曰く逆にすぐに納得されるとのことだ。
「あぁ、そんなに不安がる必要はないぞ?優秀なサポーター達もいるしエルガーやソルトほどガチな修行もしない。メインはメイドだからな」
俺がそう言うと強張っていたメイド組の顔が安堵の表情を見せる。
それを確認した俺は次のカプセルを開ける。
種類:魔法カード★4
名称:ストーンバレット
分類:土魔法
消費:魔力30
説明:複数の石を飛ばす。
種類:技能カード★5
名称:上級料理
分類:行動スキル
説明:【上級料理】のスキルを習得できる。
「おお、上級の料理スキルか…これは嬉しいのが出たな」
「そうですね。センヤ様が習得なさらないのでしたら、私には必要ありませんので…メイド長のメルト…でしょうか??」
確かに欲しいと言われれば欲しいスキルではあるが、今すぐにでなくてもいいしな…そうなるとウニの言う通り奴隷のメルトが適任か?召喚されたウニ達と違って奴隷達はスキルを習得させることはできても素材によるスキルの強化ができないからな…
と俺が考えながら周りを見るとソニアのことを視界が捉える。
ふむ、ソニアか。確かにソニアも【料理】スキルをもっているが…いやでも料理長みたいな存在が将来的に必要になれば…特化している者を使った方がいい…か?
俺は色々と考えた結果…
よし、このスキルはソニアに習得させよう。とソニアに習得させることに決め項目をタッチしていきソニアに習得させる。
「ということで【上級料理】のスキルはソニアに習得してもらった」
「…っええ!?わ、私ですか?というかそんなこと本当にできるんですか??」
「できる。もう習得しちゃってるから頑張れよ」
「うわ…本当に習得してる…で、でも先程の話から考えてメイド長のメルトさんの方が良かったんじゃ…」
ソニアは申し訳なさそうにチラチラと俺とメルトの方を交互に見ながらそう口にする。
「私は構いませんよ。未来のことを考えると適切な判断だと思ってます。それに安心してください、私もいずれは上級料理のスキルを習得しますから」
「わ、わかりました…」
メルトは苦笑しながらもソニアにそう答える。
「メルトの言う通りだ。将来的に料理する者達が増えた時ソニアには料理長になってもらう。だからこのスキルを習得させた。もし同じスキルが出た時はメルトに習得してもらうから大丈夫だ。それにメルトよりも普段から料理をしてたソニアの方が適任だろうしな」
俺がそう言うとメルトはなるほどと納得した表情を見せる。スキルを持っているといっても最近習得したメルトよりもソニアの方が適任であると気づいたのだろう。
「確かにご主人様の言う通りですね…それではソニア、後で料理のことについて話し合いましょうか?できれば私に色々と教えてくれると助かります…」
「はい!喜んで教えさせていただきます!」
結局2人は互いに笑顔になり良好に終わる。
ああ、やっぱりガチャガチャする話は書いてて楽しいですね。というわけで次回も続きとなります。




