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ガチャで俺は最強になる  作者: 青藤清也
第1章 ガチャで俺は最強になる?
18/85

第17話 テンプレ?ああ…あれ美味しいですよね?好きですよ私は

テンプレは好きです。テンプラも好きです。

 

「サ…サイクロプスですか…」

「さすがギルドマスター代理、よく分かったな?」

「ギルドのカウンターを任される者は鑑定スキル持ちが多いので…私も鑑定スキルで調べただけですよ。」 「へぇー、ってことはマリンも持ってるのか?」

「持ってますよ!」

「おわっ!」


 いつの間にか隣に現れたマリンに言われ驚いてしまう。


「センヤさんって、やっぱりお強いんですね…」

「俺1人で倒したんじゃない…ルア達の協力もあったから倒せたんだ」

「それでも、冒険者になりたてが挑む相手ではないですよ…」

「命の危機だったんだよ…それより、コイツなら俺達は何ランクになれる?」


 俺は改めてミレーネに聞く。


「Bランクです」


 え?Bランクなの?Cじゃないんだ…


「1人で倒したのならAランクなんですけど…ウニさん達もいたと言ってましたからBランクになるんですよ」


 マリンが補足をしてくれる。


「いや、Bランクなんて十分すぎる…それでいいよ」

「それではランクアップさせていただきますね」

「じゃあ…ほれ…」


 俺はウニ達のも合わせ改めてギルドカードをミレーネに渡す。


「ありがとうございます。それでは更新させていただきます………ありがとうございました。冒険者カードをお返しいたします。」


 俺達はミレーネからカードを受け取る。カードの表記がFランクからBランクへと変わっていた。


「すごーい!Bランクに変わってるよー!」

「これで私達も立派な冒険者ですね」

「立派になるのが随分早い気がするわ…」

「まぁ、そう言うなよ…」


 俺達がそんな会話をしているとミレーネが買い取りはどうするか聞いてきたので肉以外のゴブリンと穴兎とボア系の素材を全て売った。ボア系とあるがトールホーンボアは含まれていない。


「それではこちら38200硬貨になります」


 ミレーネが先ほどと同じようにトレイに硬貨を乗せて渡してきたので、俺はそれを受け取る。


「それじゃあ…帰る前にクエストだけ見ていくか?」

「そうね…」


 俺達はクエストボードのある場所に行こうと後ろを振り向くと…他の冒険者達からすごい注目されていた。


 いや、サイクロプスの素材出した時もすごく騒がしかったし注目浴びてんのは知ってたけどさ…


 今は何故か誰も大声を上げる者がいなく、こちらだけをただ見ているのだ。

 だがそんな時、1人の男が声を漏らす。


「や…やっぱり俺達の英雄だぁぁぁ!!!」


 ウォオオオオオ!!!!


 その男の一声でギルド内はまた騒がしくなる。


「おお!何故かすごく歓声を浴びてるよー!」

「センヤ…今度はどんな胸騒動を起こしたのよ…?」

「おいちょっと待て!?何だ胸騒動って!一瞬にいただろうが!!お前も胸騒動の原因の1つだからな??」

「だって…英雄を連呼してるわよ?英雄ってセンヤのことでしょう…?」

「多分皆さん、センヤさん達が1日でBランクまでランクアップしたことを称賛しているんだと思います…」

「そんなにすごいことか?」


 マリンにはそう返しているが、すごいのは分かってる…要はテンプレがしたいのだ!


「すごいですよ!今まで1日以内でランクアップしたのはDランクまでだったんですから!Cを通り越してのBランクですよ!すごいに決まってます!!」


 案の定、マリンがテンプレのような会話をしてくれる。

 あぁ…このテンプレをやる予定がなかった分なおさら嬉しいぜ…。


「なるほど…それで皆さん、こんなにも称賛してくれているのですね!」

「どうやらそうみたいだな。それじゃあ、クエストを見に行くか…」


 俺達を取り囲んでいた冒険者達だったが俺達がクエストボードの方に行こうとすると両端に避けて道を作ってくれる。

 おお!何かこういうのってやられるとやっぱ感動するな!

 俺達は道を通りクエストボードへと辿り着く。


「やっぱり、Bランクとなると報酬が多いですね」

「そうだねー、それに魔物も強そう!」

「それに護衛クエストなんてものもあるわね…Fランクにないのは当然だけれど…」

「Aランクのクエストもかなりいいし、これは期待できるな…ってかやっと冒険者って感じがするな…」


 やはり生活ができる安定した報酬が出てこそ冒険者だと思うんだよ…じゃないと職業って感じがしないからなぁ…


 などと俺達が会話をしていると後ろから声がかけられる。


「す、すみません…」


 ん?あっ!クエストボードを見たいのか…そうだよな俺達がドカッと陣取っちゃてるもんな…


「他の冒険者が来たから、ちょっと避けよう」


 俺が指示を出し、レオナ達を一度俺の周りに集め少し離れる。これでクエストを物色するのに邪魔にならないはずだ…


「あ…ありがとうございます…」


 女性の冒険者だったらしい人が(美少女だった!)何か言いたげな表情をしていたが礼を述べクエストボードの方へと向かう。そして、こちらをチラチラと見ている。


 あぁ、あんまし見られたくないタイプなのかなぁ…俺としては見ていたいけど仕方ないか…


「今日はお腹も空いたし帰るか…」

「ん?クエストはいいのー?」

「他の冒険者もいるしな…明日でもいいだろ別に」

「そうだねー、じゃあ帰ろっかー!」


 そう言うとレオナは俺の腕をギュッと掴んでくる。レオナの豊かな膨らみが俺の腕を包み込む。


「レオナ様!?…では私も失礼します…」


 ウニもそう言って空いてる方の腕を抱きしめる。レオナほどではないがウニも素晴らしいものを持っているのでとても至福である。


「センヤ…顔がニヤけているわよ…」

「男だからな…仕方ない…」


 レオナ達の行動により俺の顔がニヤついているのをルアがジトーと見ながら言ってくる。少し怒っているように感じるのは俺の気のせいだと思いたい…。あと、俺は見ない振りをしていたが自分の胸をチラリと見たのを俺は見逃さなかったぜ!


 そんなやり取りをしながら帰ろうとした俺達にまた声をかけられる。


「あの…待ってください!」


 振り向くと先ほどの美少女だった。緑色の髪でツーサイドアップにしており、身長はルアくらいしかないがルアより確実にあるものがある。


「あの…その…私を…」


 美少女は躊躇っているようだが意を決し言葉を告げる。


「私を…私をパーティに入りゅてください!」


 シーーーーーンと沈黙が流れる。


『え?この娘、今噛んだよね…?』

『噛んだな…』

『噛んだわね…』

『噛みましたね…』


 俺達はパーティチャットで会話する。だって…この娘顔が真っ赤なんだもん!見てられないよ!!


「あの娘、噛んだよな?」

「あぁ、噛んでたな…」


 と周りにいた冒険者達もヒソヒソ話し始め、美少女の耳に届いたのかさらに顔が赤くなる…もう爆発しそうだ…


「外野は静かにしろ!」


 とりあえず一喝すると外野の冒険者達は静かになった。そして美少女の方を向くと…


 パァァァ!っとやたらキラキラした目で俺のことを見ている。


「えーと…この街に来たばっかか?」

「はい…」

「それじゃあ…俺達が宿泊している宿屋に行くか?一応、ギルド職員のいる店だから安心してくれ…」

「センヤさん!一応ってなんですか!正式な職員ですよ私は!」


 遠くにいたマリンに聞こえたらしく抗議してくる。


「聞こえんのかよ!?俺の言い方が悪かった!だから仕事してろ!それとお客さんが1人増えるけど問題ないな?」

「大丈夫です!」


 マリンが遠くで両手を使い大きな丸を作りながら言ってくる。


「…てことらしいが…どうする?」

「それじゃあ…私もそこに行きます…」


 美少女の了承を得たので俺達は共に宿屋へと向かう。


 道中話して知ったのが名前はアロエといい年齢は俺達と同い年の16歳だそうだ。

 格好と背中に装備しいるものからして、弓使いだろう。

 アロエはどうやら1年前から冒険者としての旅を始めたらしく、地道に冒険者ランクを上げながら旅をしており、魔物が強くなってきて1人で対処するのは危ないとパーティを作ろうと思ったが…

 アロエは人と接するのが苦手らしく(仲が良くなった人は大丈夫らしい)自分の力でパーティを作るのは困難だと思い、自分がパーティに入ることにしたそうだ…


「それより…よく俺のパーティに入ろうと思ったな?言っちゃあなんだが…俺は朝方ギルドで女性の胸について熱く語ったせいで男性冒険者共から英雄と呼ばれるようになった男だぞ?」

「知ってます…私も朝、ギルドにいましたから…」

「それじゃあなんで…え!もしかしてそういうの大丈夫ってこと!?」

「そんなわけないでしょ!!」


 俺が推測したことを口に出すがルアに一蹴されてしまう。


「ち、ち、違いますよ!そういうのは…好きになった通しでないと…でもセンヤさん優しいし…レオナさんやウニさんに好かれてるし…さっきも冒険者の方々を静かにさせてくれたし…安心できる宿屋さんも教えてくれたし…もしかして私も好きに…」


 好きになった通し以降の話が小さくて聞こえなかったが…俺の推測通りでないことはわかった。


「アロエ?」

「はい!?」


 俺がアロエの名を呼ぶと何故か顔を赤くしていた。


「いや…着いたぞ?」

「あ、ありがとうございございます…」


 俺達は宿屋グリーンに到着したので店内に入る。


「いらっしゃいませー!ってセンヤさん達ね…おかえりなさい…あれ?1人増えてるわね?」

「ああ、新しいお客さんだ。マリンの許可はもらってる。」

「そうなんですか?それでは…いらっしゃいませ!宿屋グリーンへようこそ!お客様は宿泊ですか?宿泊でしたら3食付きで1泊5000硬貨になります。」

「5、5000ですか…でも、料理が美味しいって言ってたし…」


 アロエは困った顔をして考えている。性格的に断るに断れないのだろう…


「カリン…4000硬貨にしてくれ」

「え?無理よ!私が怒られるもの!」

「俺が2人部屋を借りて2人部屋分の料金を払うからコイツの料金を4000硬貨にしてくれないか?」

「それならいいけど…ってことはもう1人増えるの?」

「ああ、後でくる…そいつと俺でその部屋を使わせてもらうことにしておいてくれ…アロエはウニ達と部屋一緒だけどいいか?それなら4000硬貨で済むんだが…」

「センヤさん…ありがとうございます…お言葉に甘えます…」

「気にすんな!よし、それじゃあ飯に行こう!」


 俺達は食堂に向かい料金を注文し、料理を食べながらまた会話をする。


「アロエは冒険者になる前は何をしてたの…?」

「実は…覚えてなくて…」

「覚えてない?それってどういうこと?」

「その…記憶がなくて…」

「それはまた難儀だな…」

「昔のことは何も覚えていないのですか?」

「はい…ただ…」

「ただ…?」

「センヤさんを近くで見たとき…何故か懐かしい感じがして…」

「俺が??」

「はい…」


 俺は改めてアロエを見て記憶を探るが思い出すことができない。


「多分、初対面だと思うが…」

「そうですよね…」


 それに俺は昨日初めて転移してこの世界にいる。仮に記憶をなくしていたとしても1年前から活動しているアロエと俺が知り合うはずがないのだ。


 そして皆が食事を食べ終わったので部屋に行こうとするとき、アロエが思い出したように口を開く。


「そう言えば…これが…入ってました…」


 アロエは空中から手紙のようなものを取り出す。


「手紙ー?見せて見せてー!」


 レオナが受け取り読んでみるが…


「なんだろう…なんて書いてあるかわかんない…」

「アロエ様、私にも見せてください…これは私でも読めません…」


 レオナもウニも読めない物なのか…うん?ウニも読めないもの?…まさか!!


「俺にも見せてくれ!」


 俺はそう言い、手紙を見てみる。


 やっぱりな…ん?これは…!!


「すまないがウニ達は部屋に戻っていてくれ!アロエは話がある…」


 俺の異世界冒険…中身濃くねぇか?



まだ2日でこれか…てか2日経ってねぇよまだ…

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