表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ガチャで俺は最強になる  作者: 青藤清也
第1章 ガチャで俺は最強になる?
15/85

第14話 この世界は俺に優しい

物語が中々進まない…そう思いイライラしてしまう方がいればすみません…

 まさか2日連続で気絶するとはな…


 あれ…?


 眼が覚めると見慣れない部屋だった。

 状況を整理しようと頭に触れようとするが…


 ガシャッ!


 鎖に繋がれていて動きが制限されてしまう…


「え?何これ…詰んだ?」


 俺が呟いたときだ…


「お目覚めのようですね」


 ドアが開きミレーネが室内に入ってくる。


「で…これは何の冗談だ?」

「気に入っていただけましたか?」

生憎あいにくそんな趣味はない…」

「そうでしたか…その鎖は保険のようなものです」

「保険…?」

「はい。カトウ様は色々と危険な存在ですから…」

「その色々と危険ってのは…」

「命が危険なのと女として危険という意味ですね」

「やっぱりか…」

「まぁ、女として危険というのは日常茶飯事のことなのでいいのですが…命が危険というのが問題です。」


 ミレーネはそう言うと先ほどまでと違い真剣な表情で尋ねてくる。ちなみに俺はこの間に会話をしながらパーティチャットのスキルを発動しルア達の安否の確認、現在地が冒険者ギルドの2階のギルドマスターの部屋だということ、スピーカーモードにしてこちらの会話をルア達に伝えることをしている。


「単刀直入に聞きます。カトウ様は何者ですか?そして、あの悪魔は何なんですか?」

「俺は俺だ…それ以上でもそれ以下でもない…あの悪魔は俺が召喚したものだ…俺は召喚士だからな…」

「カトウ様は昨日、冒険者になったばかりですよね?なぜ、あれほどまでの悪魔を呼べるんですか?」


 やはりそこを聞いてくるか…そりゃそうだ、あんな化物呼ぶやつが普通なわけないからな…


「誰にも言わないこと、俺の上半身の鎖を外すこと…この2つの条件を守ると約束するなら教えてやってもい。ちなみに、上半身のみ鎖を外せと言ったのはそちらの保険の為の譲歩だから…全部外してくれるというなら、それに越したことはないが?」


 ミレーネは俺の問いに少しばかり考える…


「わかりました…約束しましょう」


 そう言ってミレーネは俺を拘束している鎖を全て外す。


「それじゃあ話すが…今回の事が周りに知れ渡ったら…そうだな、俺の奴隷にでもなってもらうか」

「!?…わかりました…その条件で構いません…話してくださいますか?」

「わかった…といっても特に不思議なものでもなくてだな…ある意味、今の俺の強さは偶然の偶然…いわゆる奇跡ってやつでな…」

「奇跡…本当に偶然なのですか?」

「ああ、俺は産まれながらに天職持ち…しかも天職が召喚士だったんだよ…そして俺の一族はどうやら相当な召喚士としての能力が高いらしくてな…中でも天職持ちのせいか俺は別格だったそうだ。俺はある時、興味本位で村に封印されている強力な悪魔を召喚できないか?と思い実行してみたところ…見事成功してしまってな…その代わり危険な存在ということで…半ば強引に村から追い出されるような形で旅を始めることになったんだ。」


 と俺は嘘の理由をミレーネに伝える。不備がないようにルア達と話して決めたものだ。


「そうだったのですか…ちなみに彼女達との出会いは?」

「ウニ達か?旅の途中で仲間になったんだよ…詳しくは教えられないがな…さて、これで十分だろ…アイツらとクエストに行きたいからもう行くぞ?」

「お待ちください…本当に先ほどの経緯でカトウ様は力を得たのですか…?」


 ドアから出て行こうとした俺のことをミレーネが呼び止め問いかけてくる。


「…何が言いたい?」

「カトウ様が…嘘を言っているのではないかということです。」


 話に不備があったか?それとも勘がいいのか…


『センヤ様…ミレーネさんは上級鑑定のスキルを持っています。それで不思議に思った可能性がございます。』


 なるほどなぁ…ってことはミレーネには内容までは分からないが、俺が固有スキルや特殊スキルを持っているということがわかっているというか…あらかじめ召喚魔法のスキルは習得しておいたから…ミレーネは多分…先ほどの話自体には不備はないが、上級鑑定のスキルで固有スキルと特殊スキルを持っているのが分かったから本当は違う理由があるのでは?と疑ってるってことだろう…


「嘘を言っているつもりはないが…根拠でもあるのか?」

「代理とはいえギルドマスターを任されている身ですので…それに色々な人を見てきましたから…」

「なるほどな…だけど今回は違ったようだ…俺は嘘を言っていない。」


 ミレーネが上級鑑定のことを口に出さないので、俺も本当のことを話さない。


「そうでしたか…」


 ミレーネが不安そうな顔をする。自身のスキルのことを他人に明かしたくないのだろう…だがそれだと俺の特殊スキル、固有スキルを持っていると知らないことになる。ミレーネは不安げな顔のまま口を開く…


「カトウ様は…何かあった時にこの国を…守ってくださいますか?」

「1人の冒険者に対して随分と肩入れ…というか踏み込んだ話をするんだな…普通は国レベルに関してまでは問わないだろう?」

「普通はそうなのですが…カトウ様は…いえ…何でもありません…時間を取らせてしまい申し訳ありません…もう結構ですので…ウニ様方とクエストにお行きください」

  「じゃあ…またな…」


 俺は部屋から出て階段を降りる。そこにはウニ達が待っていた。


「すまん…待たせたな…」

「大丈夫だよー!それじゃあクエストに行こー!」

「そうだな…」


 クエストはウニ達が受けてくれているので、そのまま外に出て昨日俺達がやってくる時に使った西門ではなく冒険者地区にある北門を目指す。


「後悔しているのですか…?」


 道中にウニが聞いてくる。ミレーネとのことを言っているのだろう。


「どうなんだろうな…なぜかアイツの不安げな顔が頭から離れないんだよ…」


 ミレーネは俺に国を守ってくれるかと言ってきた。魔物から?それとも魔王軍から?…違う…ミレーネが一番恐れているのは国同士の争いのことだ…

 昨日マリンに聞いたときも国同士の争いに関して黙していた。ただのギルド職員でしかないマリンですらああだということは…代理とはいえギルドマスターを任せられるほどの立場にあるミレーネは国同士の問題についてより深いことがわかるのだろう。

 冒険者は冒険者ギルドによって成り立つ職業でこそあるが…それゆえに国事に関しての強制力はない。仮に国同士で戦争が起きたとしても強制参加させることができず、傭兵という形でギルドを通して依頼する形になる…つまり、俺がこの国の敵になる可能性があるわけだ…

 ミレーネは多分…この国が好きなのだろう…だからこそ俺に問うたのだ…固有スキル持ちで特殊スキル持ち、不安要素の多い俺が敵になることを恐れて…あわよくば国の戦力になることを願って…


 確かに俺は、この国に肩入れできるほどこの国のことを想っていない。だって来てまだ2日目だぞ?できるはずがない…そりゃあ、マリンやその家族など良くしてくれてる者達も確かにいるが…それとこれとは別問題だろう…


 そこまで考えてそこまで理解しているのにミレーネのあの顔が頭から離れない。ミレーネが可愛いからか?だから、できるだけ力になりたいとそう思ったのだろうか…?


「センヤ…今はセンヤのやるべきことをやればいいと思うわ…多分、時間が経てば自ずとわかってくるはずよ…」


 ルアにそう言われ、確かにそうだなと思い俺は考えるのをやめた。


「そうだな…ありがとなルア。」

「別にいいわよ…それより貴方また私の胸を微妙扱いしたわね」

「うっ…確かにしたな…だが俺は善処すると言ったんだ、嘘は言っていない。」

「そうね…嘘は言っていないわね…ハァ…まぁいいわ…ぶっ飛ばしたし…」


 ルアは溜め息を吐く、とりあえず許しくれたようだ。そしてちょうど北門にたどり着く。


「クエストを受けたから通してもらっていいか?」

「随分と可愛い娘連れてんだな…いいぜ通りな!」


 門番の兵士が扉を開けてくれる。


 俺達が外に出るとそこは左側には森が広がっているが右側には森がなく、草原が広がっていた。周囲全てが森林に囲まれていないのは知っていたので、俺達は森に向けて歩みを進めることにした。


 森の中はひんやりとして気持ちが良い。俺達は森に着いてなお、森深く目指して歩いていると…


「これって森林茸じゃないか?」


 俺はそれっぽいキノコを見つけたので鑑定してみる。


 ・森林茸:森の中に生えるキノコ。主に食事や薬の調合に用いられる。


「確かに森林茸ですね…」

「これを10個集めればいいんだねー」


 その場所付近には3個の森林茸が見つかったので、残りは7個だ。


「随分と簡単に見つかるものなのね…」

「センヤ様は運の数値が高いので、そのせいかもしれません…」

「まぁ、運は俺の専売特許だからな。」


 その後も歩みを進めながら順調に森林茸を見つけていき、あっという間に10個集まる。


「これでクエスト完了?」

「採取クエストはな?後はゴブリン狩りだけだ…それよりそろそろ飯にしよう。」


 ちょうど少し開けた場所があったので俺達は昼食をとることにする。俺は手札召喚でハチコウとユーガを召喚する。


「マスター!昨日ぶりです!」

「昨日は呼べなくて悪かったな…飯にしよう」

「飯ですか!?やったー!」

「アルジ…アリガトウ」


 俺は皆に弁当を渡す。ちゃんと別料金を支払いハチコウ達の分も用意している。


「マスター!うまいです!」

「オイシイ…」

「それは良かった…ご飯足りるか?何ならゴブリンの肉を焼くけど…」

「いや、マスターの倒した肉をいただくわけにはいきません!自分で取りに行ってきます!行ってもいいですか?」

「それは構わないけど…場所とかわかるのか?」

「はい!あっちの方からゴブリンの匂いがするんで行ってきます!」


 ハチコウはそう言うと駆け出していってしまう。


「なるほど匂いか…ゴブリン狩りも楽に終わりそうだな…」

「そうだねー」

「クエストって…こんな簡単なものなの?」

「ルア様…普通ならこんな簡単にはいかないと思います…」

「そうよね…」

「そうだよなぁ…ん?」


 食事をしながらそんな会話をしており、俺が冒険者カードに記されているクエスト項目を見ていると…


「ゴブリンの討伐が3/10になってる…あ、4/10になった…」

「うわ、ホントだー!」

「これって俺が召喚したから俺が討伐した扱いになってる…のか?」

「そうですね…私達が魔物を倒す際、得られる経験値の一部がセンヤ様に入るので…召喚魔法の扱いになっているのでしょう…」

「え?経験値の一部が入るの?」

「そうだよー。召喚魔法で召喚したやつが魔物を倒すと経験値が一部入るんだー。一部っていっても量はバラバラだけどねー」

「じゃあ、レオナの召喚した魔物が魔物を倒したら経験値が入るのか?」

「入るよー。でも、召喚士の職業に就いてるわけじゃないから…少ないけどねー」

「そういうことか…あれ?調教スキルで調教した魔物はどうなるんだ?」

「調教した魔物は魔物を倒しても調教した本人に経験値は入らないわ…そのかわりレベルが上がるのよ…」

「ん?それじゃあ召喚した魔物はレベルが上がらないみたいじゃないか」

「みたいじゃなくて上がらないのよ…召喚した魔物はレベルアップが存在しないかわりに倒した魔物の経験値の一部が召喚した本人に換算されるのよ…」


 えーと…つまりこういうことか?


 召喚→レベルは上がらないが召喚者のレベルが上がる

 調教→レベルは上がるが調教者のレベルは上がらない


 ってことだよな…それじゃあ、何でウニ達のレベルが上がるんだ?


「センヤ様の固有スキルでの召喚は調教した者の召喚…要は両方の良い点を兼ね備えているのでしょう…」


 ちょうど俺が考えていることをウニが言う。


 なるほど…さすがチートスキルだぜ…止まることを知らないね。あれ?でも、そうなると俺が調教スキルを取得して新しく仲間にした場合はどうなるんだ…?


 と、そのと時ピコン!と音が鳴る。ガチャガチャのプレゼントが届いたときに音が鳴るように設定しておいたのだ…

 俺はガチャガチャのホームを開きプレゼントを確認すると…


 ・新固有スキル!手札調教カードテイムで魔物を仲間にしよう!


「ご都合主義かよ!?」


 やばい、この世界が俺に優しすぎる…


「どうしたのセンヤー?」

「ああ実は…新しい固有スキルを手に入れた…」

「へー!どんなやつ!?」

「魔物を調教できるらしいです…」

「あっ…」


 ウニは察したようだな…俺はスキルを取得する。


『固有スキル:手札調教カードテイムを取得しました!』


 手札調教カードテイム:成功した場合カード化できる。そのかわり、1度カード化してしまうと再召喚する際には手札召喚を使わなければならない。 また、成功率は調教スキルにより変化する。



 なるほどなぁ…


「あっ…討伐クエストが完了したわ…」


 …なるほどなぁ…もうクエスト達成ですか…


 どうしよう…すっごく楽!!!



センヤがどんどん強くなってしまう…やばいどうしよう…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ