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ガチャで俺は最強になる  作者: 青藤清也
第1章 ガチャで俺は最強になる?
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第9話 確率って言葉、知ってますか?

やっと冒険者ギルドにたどり着いた…

 目の前にあるのは大きな建物。異世界転生を望むものなら誰でも一度は行きたいと願うだろう、その建物は…


 冒険者ギルド!


 というわけで冒険者ギルドに着いたので早速、中に入ろうと思う。


 俺達はウェスタン風なドアを開け中へと入る。


 ーーーーーーーーー!!


 うんうん、盛り上がってる盛り上がってる。やっぱ冒険者ギルドってこうじゃなくちゃね!


 さてさて受付は…あった!


 受付を見つけたので俺達はそこに移動しようとしたが…


 ガッ!


「うぉ!」


 俺は近くの椅子に座っていた男に足をかけられ宙に浮く。このまま転ぶと相手の思う壺なので…


 俺は片手を着きハンドスプリングのように体を回転させ、両足で着地する。


 そして…何事もなかったように受付の元へ向かう。ウニ達もササッと追いつきついてくる。


「お、おい!待てや!」


 俺のことだろうが確信がないので止まらない。


「お前だよ!青服!」


 まだだ、まだ俺と決まっていない!と思ったら…


「あ、あの…お客様ではないでしょうか?」


 受付にたどり着いてしまい、受付嬢に後ろの方を指差しながら言われてしまう。

 仕方ないので俺は後ろを振り向くと…


 先ほど俺を転ばそうとした男がすごく怒った顔でこちらを見ている。


 俺はキョロキョロして、?と明らさまに首を傾げて受付嬢の方を向く。


 受付嬢は俺と同年代くらいの可愛い女の子だ。金髪をしてお…


「おいてめぇ!ふざけんよ!」


 観察している途中で肩を掴まれる。


「お前こそふざけんなよ、俺は今この可愛い受付嬢の分析中なんだよ!」

「え?わ、私ですか!?」

「確かにマリンちゃんは可愛い!だが、問題はそこじゃねぇんだよ!」

「私!やっぱり私ですか!?」

「俺の問題はそこなんだよ!お前の考えを勝手に押し付けんじゃねぇ!」

「じゃあ、どうしろっていうんだよ!」

「知るか!俺は今から受付嬢の可愛さについて考える!お前はどうしたいんだよ!」

「あっ!やっぱり私なんですよね!?」

「俺は!俺は!…お前に苛立ちを感じているからブン殴りたいわ。」

「じゃあ!ブン殴ればいいだろ!」


 ドゴッ!!


 拳が顔面に入りぶっ飛ぶ…


「ったく…本当に殴りかかってくるとか頭おかしいんじゃねえのか?」


 俺は殴りかかってきた相手の拳を避けカウンターを顔面に食らわしたのだ。

 すると、ぶっ飛ばした相手がヨロヨロと起き上がる。鼻と口から血が出てるため片方の手で押さえている。


「お前は何なんだよ!」

「お前こそ何なんだよ。おい、コイツ何なんだ?」


 俺は受付嬢…マリンというらしい女性に尋ねる。


「リードさんといって、Dランクの冒険者です…」

「Dランクってすごいのか?」

「一般的な冒険者くらいですかね…?」

「じゃあ、そうでもないんだな…」

「おい!初対面の相手に随分な物言いじゃねぇか!」

「ハァ…で?リードだったか…?何の用なんだよ」

「用って、お前が無視したんだろうが!」

「だから何の用があったんだよ?」

「用は…特にはねぇよ!」

「じゃあ、もう話は終わりだな…」


 俺が受付嬢に話かけようとした時…


「ハイウィンド!」

「おぉ!」


 ガシャーン!!


 後ろから風の魔法をぶつけられ受付を壊しながら吹っ飛ぶ…


 その結果、俺はマリンの胸に顔からダイブする形になってしまった…


「キャー!!」


 マリンが悲鳴をあげたので俺は仕方なく体をどける。


「センヤ…顔がにやけているわよ」

「男だからな…仕方ない」


 ルアに指摘をうける。


「それより…ギルド的にこれくらいのことは日常茶飯事なのか?」

「ここまでのことは基本ありませんよ…」


 マリンが涙目で答える。


「てことらしいが…っていねえじゃねぇか…」


 俺は振り返りリードに問おうとするが、そこにリードの姿はなかった。


「ああ、リードなら外に逃げていったぞ?」


 周りにいた冒険者の1人が教えてくれる。


「ハァ…まぁいい。マリンだったか?ほら…」


 俺は薬草を取り出すと…マリンの血が出てる左手に薬草を握り汁を滴らせた状態で傷口につけポッケからハンカチを取り出しその上に巻いてやる。


「え…あ、ありがとうございます…」

「うー、センヤが優しー…」

「俺の体の半分は優しさでできてるからな」

「そうかも知れないけどー」


 いや、冗談だよ!?なに納得してんのレオナさん!


「いや、冗談だからな…それよりマリン。俺達初めて冒険者ギルドに来たんだが…」

「は、はい!えーと本日のご利用は…」

「マリン、こんな場所で話をするの?応接室を使っていいからそこで対応をしなさい。ここの片付けは私達がやっておくから…」

「ミレーネさん、ありがとうございます!それでは…こちらについて来ていただけますか?」


 ミレーネさんというのか…20代前半くらいに見える茶色の美人に促され、俺達は部屋へ移動する。



 応接室には少し長いテーブルがあり、その長い面に3人掛けのソファーが向かい合うように置いてある。さらに短い面にも1人用の同じタイプのソファーが両方の面に置かれている。

 マリンがテーブルの上に持ってきた魔道具を置き、長いソファーに座る。さらに横の空いたスペースにも道具らしきものを置く。

 なので俺達も向かいの長いソファーに座る。3人掛けのソファーであったが俺達は特に太ってるわけでもないので4人座れた。

 俺の左側にレオナが座り、右側にルアが座る。そのルアの横にウニが座る。ウニが少し残念そうな顔をして、反対にルアが少し嬉しそうな顔をしていたのは俺の気のせいだと思う。


「それで…本日はどういったご用件で?」

「ああ、さっきも言ったが俺達は初めて冒険者ギルドに来たんだ…だから、どうすればいいかよくわかっていなくてな…」

「わかりました!それでは冒険者ギルドの説明からいたしましょう!」


 コホンとマリンは喉を整え説明を始める。


 冒険者ギルドは各国に必ず存在し、その国…又は村や人々からのクエストと呼ばれる依頼を遂行する場所である。

 クエストには様々な種類があり、その難易度も異なるため各冒険者は自身の能力に見合った冒険者ランクというものを定められ、そのランクが高いほど受理できるクエストが増える。

 ランクは低い順にF.E.D.C.B.A.AA.S.SS.R.Mランクとなっており、現在の最高ランクはRランクでしかも3人しかいないらしい…

 この冒険者ギルドを拠点にしている冒険者は最高でもSランクらしく、普通はSランクがいれば十分らしい。

「なぁ、ちょっと聞きたいんだが…国同士での争いとかってあるのか?」

「それは…」

「あぁ、答えれないならそれでいい。それが答えになるからな…」

「ですが…魔王軍と戦う時は共闘するはずです…」

「随分と曖昧なんだな…」

「シャニール帝国という何とも言えない国もありまして…」

「まぁ、国事情に関してはそこまで深く聞くつもりはねぇよ…Sランクって、やっぱ強いのか?」

「そりゃ強いですよ!でも、その方は王様の護衛を基本としているので滅多にギルドに現れないんですよ…」

「そりゃそうだろ…それじゃあ冒険者になりたいんだが…登録とかはどうすればいいんだ?」

「それでは…こちらの水晶に手を乗せていただけますか?冒険者として登録できます。」


 手のひらサイズの水晶を4つそれぞれの目の前に置かれたので俺達は水晶の上に手を乗せる。

 すると、水晶が輝き光を放つ。

 光がなくなると…


「はい。冒険者カードができました…後は職業を選択してい…た…だければ…って!」


 マリンが持っていた魔道具からカードが4つでき、それらをそれぞれの目の前に置きながら話していると…


「何ですか!何で皆さん天職持ち何ですか!」

「天職ってなんだ?」

「ええ!?知らないんですか!天職というのは生まれながらにして持っている職業のことで確率は1割から2割なんですよ!それが4人ともって…」

「すごい偶然もあるもんだ…」

「ぐ、偶然?まぁ、いいでしょう…ルアさんとレオナさんに関しては普通の天職者だとしましょう…ですがっ!ウニさんの空きスロット2!これは偶然じゃ済みませんよ!」

「偶然じゃないなら奇跡が起きたんだな…」

「じゃあ、何でその上の空きスロットを3つ持ってる方がいるんですか!?」

「…神様の仕業」

「あぁ、もうそれでいいです…それで職業選択ですが…」


 ゴトッ!


 マリンが机に頭を伏せる。


「おい、どうした?」

「どうしたじゃないですよぉ…何で選択肢がこんなにあるんですかぁ…」

「どれどれ…確かにいっぱいあるな…」


 俺は冒険者カードを手に取り、そこに書かれていた選択職業の欄にはビッシリと選択できる職業があった。


「カトウさん…確率って言葉、知っていますか?」

「知ってはいる…」

「天職者で空きスロットが3つもあってその上、職業選択肢がいっぱいある人って…どのくらいの確率なんでしょうね…」

「なんか…すまんな…」

「カトウさんが謝る必要はありませんよ…こちらこそ見苦しい姿を見せてしまい、すみませんでした…」


 マリンは体を起こし申し訳なさそうな顔をしながら頭を下げる。


「職業の選択なんですが…1度お決めになった職業は変更できませんので…考えてお決めになってください。カード作成により、スロットは1つ増えておりますので…あと、人によってはレベルアップで空きスロットが増える場合もございますが…絶対ではないので…それらを踏まえた上で職業をお決めになってください。」


 つまり、俺はあと4つの職業を選べるわけだ…その他に召喚士の職業を持ってるってことだな…マリンが天職持ちだって驚いたのも納得できる。

 何故なら適正職業でなくスキルを習得する場合、ポイント消費が増えるからだ。

 職業があればあるほどスキルの幅が広がるのだ。


「あっそうだ!ウニ?」

「はい?なんでしょう?」

「ウニだけスロットが多いから…ってわけじゃないんだけど、もし商人の職業を選択できるなら選んで欲しいんだが…」

「商人…あっ、選べます。では、1つはこれにしますね。」

「すまんな…」


 ウニのスキルなら商人を任せるにはピッタリだからね!ぜひ、取れるならとって欲しい。


 ちなみに商人ギルドでカードを作る場合、商人は誰でも選択できるようになるらしい。冒険者の場合は冒険者が誰でも選択可能となる。



 そんなこんなで俺達はどの職業にするか考えた…



センヤ達はどんな職業を選ぶんでしょうかね?

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