青い目の少女
ジン立ち尽くしていた。
ふと廊下の向こうを見ると、誰かが歩いてきた。
女の子「あなた、なんでここにいるの・・・」
女の子は年頃10歳ぐらい。青い紙、青い目がとてもきれいに見えた。
ジン「ごめん。僕の母さんと妹がここに来たと思うんだけど見ていない?」
女の子「そんなことより、あなた早く、こっちの部屋に入らないと大変な事になるわよ」
ジン「えっ、どういう事?」
廊下の向こう側からすさまじい地響きとともに何かが転がってくる。
女の子はジンに触れると、ジンの体は浮き上がった。そして、すごい勢いで横の部屋のドアが開き、その部屋の中に吹き飛んだ。
ジンはその衝撃に驚いたが、それよりも驚いたのは部屋を横切る裸体だった。肉弾戦車のように転がりながら、横切る物は人間にも見えたが、あまりの大きさとスピードに唖然としてしまった。
ジン「あれは一体・・・。あの、君は・・・」
女の子「私はヘモアよ。精神病棟の住人。あなたを守るために時間がなかったから少し能力を使ったのよ」
ジン「それはどういう意味なんだ」
ヘモア「話はあとにして、この病棟から出るのは難しいし、あなたのお母さんや妹さんも何かこの病棟にくる必要があったのかしら」
ジン「うん?僕は医大生で医者の卵なんだよ。だから、上の会場で卒業パーティーを・・・」
ヘモア「あなた・・・何もわかっていないのね。だってあなたは・・・まぁいいわ。それよりも朝になるまで、私のそばを離れないでいてね」
ジンは意味不明な発言を繰り返すヘモアの言葉を気にしつつも、ヘモアの言う事に従い、そばを離れずに移動した。
中央の廊下には行かずに部屋のドアを開けながら、移動した。
部屋にはそれぞれ人が休んでいるが見ないようにした。なぜなら、どこかおかしい人のように感じたからだ。意味不明は発言をくりかえる人、笑い続けている人、自分を傷つけ続ける人などがいた。
ジンは思った。
ジン「そうかここは精神病棟でこの子もきっとそうなんだ。あとについていっているけど、出口らしきものを見つけたら、すぐに逃げよう」
部屋を何部屋かすぎるとビー玉が転がる部屋についた。
ヘモア「ここが私の部屋。今日はここで休んで、明日明るくなったらまた行動しましょ」
ジン「わかったよ」
ジンはそう言いながらも、ヘモアが寝た後に部屋を出て、出口を探そうと思った。
ヘモアはしばらくすると、寝てしまった。ジンは今だ、こっそり出ようと思い、ドアを開けようとしたが開かなかった。
ヘモアの力によって、ドアが開かないようになっていた。
ジン「仕方ない。今日はここで寝よう」
ジンがそういって、廊下を見たとき、母親と妹が歩いていた。
ジン「あっ、母さん」
しかし、声は届かなかった。廊下にはあの地響きが再び聞こえ始めた。
ジン「まずい・・・母さん、逃げて」
しかし、ジンの声は届かない。廊下の向こうからは先ほど見たものと同じものが転がってきていた。
ジンは母親と妹を救うことができるのか
続く。