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ビブリオと吹雪の日

 ルリユール<Langue de chat>は、製本及び痛んだ本の修復を致します。店内には素材の見本の他、製本後の本の見本もございます。本の試し読みも出来ますので、詳しくは店員にお訪ね下さい。

 〈Langue de chat〉の平和な一日。


445ビブリオと吹雪の日


「はわわ……」

 真っ白な吹雪が見える窓硝子に両前肢と黒い鼻先をくっ付けて、ビブリオが夢中になって裏庭を眺めている横顔を見て、イシュカは微笑んだ。

「はわはわ」言う度に、窓硝子が曇っているのだが、それにも気が付いていないようだ。ビブリオは見た目は若いコボルトだが、千年単位で存在している本の精霊(ビブリオ)だ。

 ところで、ビブリオが居るのはイシュカが肢を伸ばして座っているソファーの背凭れの上だ。アルスが想像して実体化したビブリオは、アルスに似たのか身体能力はほどほどである。いや、ほどほどよりも少々鈍臭い。イシュカに憑いているケットシーのヴァルブルガと同じくらい、手先は器用なのに身体全体の動きが不器用なのだ。

 ケットシーもコボルトも身体能力には個体差がある。エンデュミオンは大抵の事は器用にこなすし、ルッツは〈暁の旅団(モルゲンロート)〉のテオに随伴出来る程に身体能力が高い。しかし、ヴァルブルガだと、普通に歩いていてもたまに(つまず)く。

 ソファーの背凭れにはビブリオ自身が、イシュカが立てた膝を利用してよじ登っていたが、いつ後ろに転がり落ちるのか、見ている方は内心ハラハラしている。

 イシュカはそっと、ビブリオの落下地点である自分の脚の上に、クッションを一つ移動させた。

「イシュカ、シュネーバル、これすき」

「雪の結晶の透かしのだね」

「う」

 イシュカは重ねたクッションを背にして、腹に抱えたシュネーバルと一緒に、問屋から送られた革見本と紙見本を見ていた。見本には冬に合わせた柄の見本と、春に合わせた柄があった。製本を頼む客用と、店に置く手帳用にいくつか取り寄せてもいい。

 リグハーヴスの冬は長いが、それゆえに冬には明るい色や柄の小物を好む人も多い。

 休日の今日、〈Langue(ラング) de() chat(シャ)〉には皆居るが、ヴァルブルガの診療所は開けていた。この吹雪では一般の患者は来ないだろうが、定期検診の予約患者がいるらしい。

 シュネーバルも見習い魔女(ウィッチ)だが、まだ子供なので店が休みの日はお休みなのだ。ルッツ達と遊びに行く事も多いが、本日はのんびりしたかったのか、朝からイシュカと一緒に居る。

 ルッツはテオと、カニンヒェンプーカ三兄弟と一緒に緑の冠岩に遊びに行っているし、ヨナタンはカチヤと自室で、フィリップとモーリッツは孝宏(たかひろ)の書斎で(くつろ)いでいるようだ。

 孝宏はエンデュミオンとニコとリクと一緒に、台所でクッキーの試作をしている。先程から甘い香りが居間にも流れてきていて、イシュカも気になる。

クッキー(プレッツヒェン)冷めたけど、試食する?」

 台所と居間の間の仕切り棚の横から、孝宏が顔を出した。

「うん!」

 ぱっとビブリオが振り返り、そのまま後ろに引っ繰り返った。

「ビブリオ!」

「わうっ!?」

 身体能力が低いのでそのまままっすぐに後ろに落ちて、ビブリオはイシュカが準備していたクッションの上に落ちた。ぽすんと柔らかいクッションに受け止められ、驚きで固まるビブリオの頭をイシュカは撫でた。

「大丈夫か? ビブリオ」

「いたいとこ、ない?」

 シュネーバルもビブリオを覗き込む。

「……ビブリオ、吃驚(びっくり)した」

 高い所から落っこちると言う経験は、どうやら初めてだったようだ。

「ビブリオ、高い場所で急に動くと危ないよ」

 孝宏が来て、クッションから起き上がろうとしていたビブリオを抱き上げた。優しい手付きで、ビブリオの背中を撫でる。

「わうー」

 甘えるように孝宏に抱き着くビブリオが、焦がしカラメル色の巻き尻尾を振る。ビブリオは今まで誰かに甘えたりした経験はほぼないだろう。アルス以外では、抱っこをして欲しい時に手を差し出してくれる孝宏には、良く懐いている。

 ひょいとエンデュミオンが台所から出てきて、怪訝そうに孝宏に抱っこされたビブリオを見た。

「孝宏、どうした?」

「ビブリオがソファーの背から落ちたんだ。クッションの上に落っこちたんだけど」

「何でそんなところに登ったんだ? ビブリオ」

 エンデュミオンが呆れ顔になった。ビブリオが白い窓の外を見る。

「ビブリオ、雪が見たかった。本物は初めて見た」

「そうか。雪が止んだら、外に出てみるといい。寒いがな」

「うん。孝宏、ビブリオ、クッキー食べたい」

「お、試してみる? イシュカとシュネーも食べるよね?」

 試食といえど、孝宏の作るもので食べられない味のものはない。イシュカとシュネーバルは揃って頷いた。

「おやつ、おやつ」

 ニコがクッキーの盛られた皿を、リクがマグカップとティーポットの乗った盆を運んで来た。

 今日の試食クッキーは、不思議と白いクッキーだった。縁にぐるりと白と薄い青のザラメがまぶされていて、なんだか雪のようなクッキーだ。店に出している物より小さめで、一口大だ。

「わー」

「うー」

 床に下ろされたビブリオと、イシュカの膝の上のシュネーバルが、クッキーの皿を見詰める。〈Langue de chat〉では午前十時と午後三時のおやつがある。休みの日のおやつは、孝宏の試作品が出る事もあるのだ。

「エンデュミオン居る?」

 ヴァルブルガが居間に入ってきて、視線でエンデュミオンを捜す。

「どうした? ヴァルブルガ。おやつあるぞ」

「おやつは食べたいんだけど、あとで。エンデュミオン、悪いんだけど〈(ヴァイツェン)(ブルーメ)〉のハンスを迎えに行ってくれない? 今日健診なんだけど、この天気だからまだ来ないの」

 左区(リンクス)のパン屋〈麦と花〉の店主ハンスは、鉱山風邪に罹患(りかん)した折、ヴァルブルガとエンデュミオンが治療した経緯がある。普段ハンスは左区の医師マテウスの診療所に掛かっているが、そのマテウスから定期的に魔力を使った精密検査をしてほしいと、魔女ヴァルブルガとして紹介されていた。

「ああ、今日の予約はハンスだったのか。鉱山風邪の定期検診だから、冬に先延ばしというのもいかんな。行ってこよう」

有難う(ダンケ)。ちゃんと外套着ていってね」

「ああ」

 エンデュミオンは孝宏に外套を着せてもらって、〈転移〉していった。

 ニコが首を傾げて、孝宏に訊く。

「ハンスって、ウィルバーのおうちの人だよね?」

「そうだよ。いつもウィルバーもついて来るから、今日も来るかもね」

「そっかー」

 ニコが尻尾を振る。〈麦と花〉に居る家事コボルトのウィルバーは、ニコの弟である。ハイエルンの人狼ロルフェと、先祖に〈異界渡り〉がいるカイの養子だ。

 ヴァルブルガが診療所に下りて行き、暫くすると話し声が聞こえて来たので、無事エンデュミオンが連れてきたようだ。

「ニコ、ウィルバーとハンスに会いに行ってくるー」

「俺も挨拶してこようかな」

「二人共待って、クッキー持っていって」

 ニコとリクを呼び止め、孝宏が台所に行って、紙袋にクッキーを入れてリクに渡す。

「有難う! ヒロ」

 リクが紙袋を持ったニコを抱いて、診療所に下りていく。ニコ達兄弟は仲が良いが、右区(レヒツ)左区(リンクス)と住んでいる区が違うと、日常生活では遭遇し難い。リグハーヴスでは、それぞれの区に生活に必要な店が割り振られていたりする。それはきっと厳しい冬があるからだろうなと、今日のような天気の日に気付かされる。

「ビブリオ、シュネーバル、先におやつ食べてな」

 イシュカはビブリオとシュネーバルを、子供用の椅子に座らせた。下に下りているエンデュミオン達が戻って来るには、もう少し掛かるだろう。

「お茶少し冷めちゃったかな?」

 孝宏がティーポットから、両耳付きのマグカップに紅茶(シュバルツテー)ミルク(ミルヒ)を注ぐ。子供用の椅子に座ったシュネーバルが、ぺたりと自分の小さなマグカップに前肢を押し付けて、ふにゃりと笑った。

「のみごろー」

「ふふ、猫舌だもんね。ビブリオは? 温くない?」

「うん、ビブリオも一寸温いのがいい」

 コボルトもケットシー程ではないが、熱いものが苦手なのだ。

「今日の恵みに!」

 巻き尻尾をふりふりしながら、ビブリオとシュネーバルがミルクティー(ミルヒテー)を舐める。

 イシュカは皿からクッキーを一枚取り上げた。

「孝宏、これはいつもより白いんだな」

「うん、これは口溶けのよさを目指したんだ。ちゃんと火は通っているんだよ。縁の砂糖(ツッカー)は飾りに付けてみた」

 にこにこしながら言うが、孝宏はまたこの國にないものを作った気がする。あとでエンデュミオンが商業者ギルドにレシピを登録しに行くのだろうなと、イシュカは内心苦笑した。

「今日の恵みに、月の女神シルヴァーナに感謝を」

 さくりと白いクッキーを齧る。縁についた砂糖がカリカリするが、クッキー自体はさらりと口の中で溶ける。

「美味しいね」

「ねー」

「ねー」

 クッキーを食べたビブリオとシュネーバルも、イシュカに同意する。

 ビブリオは本の精霊なのだが、身体がコボルトになったからか、行動がコボルトに近くなった。よく一緒に居るのも、コボルトのアルスだし、不思議ではないだろう。

「お、間に合ったな」

 エンデュミオンが居間に戻って来た。後ろからニコとリクも居間に入って来る。診察が終わり、ハンスとウィルバーを送ってきたようだ。

「ヴァルブルガは診療所を閉めてから来るぞ」

「今日の予約はヘア・ハンスだけなんだね」

 エンデュミオンの外套を受け取り、孝宏が壁のフックに掛ける。エンデュミオンは水の精霊(マイム)魔法で前肢を洗い、風の精霊(ウィンディ)魔法で乾かす。

「急患が来たら、ヴァルブルガには解るみたいだからな。この吹雪だと急患以外は来ないだろうし。イシュカ、明日は街中で雪かきかもしれないぞ」

「そうだなあ」

 イシュカもそう思う。まあ、こればかりはリグハーヴスに暮らす者の宿命みたいなものだ。

 ある程度は石畳に組み込まれた魔法陣(マギラッド)で積雪は抑えられるリグハーヴスの街だが、それを超える降雪量が一気に降ると、街総出で雪かきを行うのだ。

 黒森之國のシャベルは鉄製で重いので、孝宏は不参加だ。シャベルの大きさと重さに振り回されているのが危なっかしくて、最初の年に見ていたイシュカは勿論、近所の住人諸共孝宏が怪我をする前に止めた。その代わり、〈Langue de chat〉を雪かきの日の休憩所として開放し、孝宏は軽食を提供するのである。

「ふう、本当に今日の吹雪は酷いの。イシュカ、窓台にランプ置いてきたの」

 ヴァルブルガが溜め息を吐きながら、居間に入って来た。

 黒森之國では吹雪の日、窓台にランプを置いて道標にする慣習がある。状況によっては、ランプがある家に助けを求めてもいいのだ。

「明日雪かきになるかもな。ヴァル、こっちおいで」

「うん」

 イシュカは近付いてきたヴァルブルガを抱き上げて膝に乗せた。細い毛が密集して生えているヴァルブルガは、服の上からでもふっかりとした触り心地だ。前から見ると折れ耳の白黒ハチワレだが、後頭部には茶色い斑もある。

「ヴァルには丁度いい温度かな」

「有難う」

 孝宏が淹れてくれたミルクティーのマグカップを、イシュカはヴァルブルガに渡した。ヴヴァルブルガは食前の祈りを唱えてから、ミルクティーを舐めた。

「ふふ、美味しい」

「クッキーも美味しいよ」

 クッキーを取って、ヴァルブルガの口元に持っていってやる。はむ、とヴァルブルガがクッキーを齧り、緑色の目をきゅっと細めて前肢を頬に当てる。

「んん、すぐ溶けるの」

「面白いよね」

 ソファーに座るイシュカの前には、座卓テーブルの前に子供用の椅子を置いて座る、ビブリオとシュネーバルとニコの背中がある。大きさは違うが、クッキーを頬張って嬉しそうに尻尾を振っている後頭部が可愛い。彼らを真向いから見ている孝宏とエンデュミオン、リクも、愛おしそうに眺めている。

「ん?」

 ふと、気配を感じてイシュカが視線を上げた先に、黒い影があった。

「……良い匂いがする」

 居間の戸口から、モーリッツが顔を半分出して覗いていた。黒いケットシーで左右の眼の色が違うモーリッツだが、青い右目しか見えていない。入ってくればいいのに。

 孝宏が振り返って、モーリッツを手招きする。

「モー。クッキー試作したんだけど、食べる? お茶は部屋で淹れられるんだよね?」

「クッキー! 食べる! お茶はフィルに淹れて貰うー」

 うきうきと居間に入って来たモーリッツは、「カチヤとヨナタンも呼ぶー」と言って、クッキーの袋を抱えて書斎に戻っていった。流石に方向音痴のモーリッツでも、家の中では迷わない。

 パラパラと窓硝子に(あられ)が当たる音がする。外は風が強そうだ。活動的なルッツ達は、〈転移〉で緑の冠岩に遊びに行っているが、エンデュミオンがあそこを解放していて良かったと思う。運動不足になると、ルッツは廊下で駆けっこをしはじめる。誰も居ない廊下を走るのは構わないのだが、滑りにくい地面の上の方が楽しいだろう。

 テオ、ルッツ、カニンヒェンプーカ三兄弟、つまり〈暁の旅団〉が揃った時、どんな遊びをするのだろうか。あの五人の場合、地面の上だけではなく、樹上でも遊べるし、滞空時間も長い。どう考えても、訓練と遊びを兼ねているのだ。ルッツもテオが育てたからか、一般的なケットシーよりも戦闘スキルが高い。エンデュミオンだけはルッツのスキル構成が見えているようなのだが、隠密系スキルばかりらしい。ある程度のスキルは遺伝するらしいので、ルッツの親がそういうスキルを持っていたのだろう。

 どうやらルッツの身体能力の高さは、ビブリオも意外だったようだ。アルスと一緒にルッツと遊んだ時に、「ケットシーって常春の里でのんびり暮らしているんじゃないの!?」と、自分の知識との差異に驚いていたらしい。

 ビブリオは本の精霊で知識はある。だが、古代シルヴァーナ大図書館から出る機会はほぼなく、実物を見るのは初めてな物が多い。角型金貨(クリッペ)を持つアルスと一緒ならばどこでも行けるので、ケットシーの里や隠者の庵、緑の冠岩辺りには遊びに行っている。ビブリオは新しい知識を吸収するのが楽しいので、日々生き生きしている。

「シュネーバル、ゆきやんだら、おにわであそぶの」

「ニコも遊びたいけど、雪の玉が毛に付きやすいんだよねー」

 ニコはシュネーバル達と比べると、体毛が少し長めのコボルトだ。手を乗せると、ふかっと埋まる。

「ニコは毛足が長いからね。遊ぶ時、手袋してる? ヴァルが編んだ眠り羊の毛糸の手袋まだあったよね?」

「あるの」

 孝宏に頷いて、ヴァルブルガが〈時空鞄〉から、生成りの巾着袋を取り出す。中には、色違いのミトン型手袋が幾つも入っていた。

「ビブリオも選んで」

「何色が良いかなー」

 きゃっきゃとコボルト達が、手袋を見始める。シュネーバルは特注手袋を持っているが、それはそれ、これはこれで、見るのが楽しいのだろう。

「これ可愛いよ、ビブリオ」

 赤い手袋に、白い花と緑の葉のモチーフが付いているものを取り出して、ニコが笑顔を見せる。

「わあ」

 前肢に手袋をはめてみて、ビブリオがぽんぽんと前肢を合わせる。

「あと首巻も」

 ヴァルブルガが、首に巻いてボタンで留める首巻を、手袋とお揃いの赤いものを取り出す。

「ボタンで留めるから、解ける心配ないの」

「こんな首巻、知らない」

「孝宏が考えたから」

「ニコは緑色にしようかな」

 緑色の手袋には小さなクローバーのモチーフが付いている。ニコもお揃いの首巻をヴァルブルガから貰っている。

「ビブリオ、雪止むのが楽しみ」

「暖かい格好をすれば、アルスも大丈夫だろう。アルスの手袋と首巻も用意しておくといい」

「そうね」

 ヴァルブルガが、紺色の手袋と首巻を取り置いている。

 家に籠りがちのアルスだが、ビブリオに外を見せる為に、最近はよく一緒に散歩している。領主館のコボルト達は、皆それに賛成しているようで、快く〈Langue de chat〉に送り出しているという。今までが引き籠り過ぎたからだろう。

「今日のご飯なんにしようかな。お魚便で浅利が来ていたから、酒蒸ししてからクラムチャウダーにする?」

「いいな」

 エンデュミオンが孝宏に同意する。ケットシー、魚介類が好きである。特に倭之國(わのくに)からの輸入品の鰹節に目がない。イシュカとしては、食事を作ってもらっている立場なので、どんな献立でも文句は言わない主義である。

「クラムチャウダー?」

「知らない料理だった? ビブリオ。(さい)の目に切った根野菜と玉葱と、浅利や海老などの魚介類を淹れた、ミルク味のスープだよ」

「美味しそう!」

 ビブリオが尻尾を振る。

「あとで作り方見る?」

「うん!」

 知らない知識大好きなビブリオが、嬉しそうに返事をする。

 家の外は大荒れだが、家の中は平和だ。

(雪かきになったら、明日の仕事は休みかなあ。急ぎの仕事がないからいいけど)

 イシュカは膝の上のヴァルブルガを撫でながら、明日の積雪量を思うのだった。


リグハーヴスは冬になるとほぼ孤立する街なのです。街の周りには農村がありますが、馬橇移動になります。村へいくには、夏場は道沿いの他に草原や森林を突っ切ってもいけますが、冬場は風雪避けの手入れされた林の間の道沿いにしか街と村の移動は物理的に出来ません。


王都と四領は、転移陣移動が可能なので、冬場に他の領に行きたければ、大人しく転移陣(有料)で行くのが吉。

転移陣は銅貨五枚~半銀貨一枚(人の場合)くらいかなと考えています。

転移陣は魔法使いが起動しているので、所謂人力(魔力を使う)なんです。

現在のリグハーヴス魔法使いギルドの転移陣は、職員のヨルンとクヌートとクーデルカ、ホーンが担当しています。コボルト組はアルバイト(バイト代ちゃんと貰っています)。

夜間は転移陣はお休みですが、緊急時はクロエが担当しています。


エンデュミオンの直弟子フィリーネが育てた弟子は、皆上級魔法使いになっています。

大魔法使いを継承する弟子のみが、直弟子と呼ばれます。

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