王都竜騎士隊の魔女(中)
ルリユール<Langue de chat>は、製本及び痛んだ本の修復を致します。店内には素材の見本の他、製本後の本の見本もございます。本の試し読みも出来ますので、詳しくは店員にお訪ね下さい。
ヒューはカイとロルフェが大好きです。
374王都竜騎士隊の魔女(中)
明るい外から入った司祭館の玄関ホールは、少し薄暗く感じた。それでも、扉の上部にある明り取りの窓や、磨き上げられた飴色の床の輝きは見て取れた。とてもよく手入れがされている。
廊下を進むロルフェの後をついていくと、ビタン、バシンと何やら物騒な音が聞こえて来た。
小声でリクがロルフェに話し掛ける。
「これカイ兄さんだよね? 何やってんの?」
「パン生地を作るって言ってたよ。きちんとした作り方をヒロに教えて貰ったんだ」
おそらく鬱憤晴らしに作っているのは、ディーツェにも解ったので、あえて何も言う必要はないだろう。自分が所属する王都竜騎士隊のせいでもあるのだし。
不意に叩き付ける音が止み、水音がした。そして男の子の声が聞こえてくる。
「お母さん、ニコお休みには帰って来るよ?」
「うん、有難うね。俺もお仕事行くのはコボルトの習性なのは解ってるんだよ。皆巣立っちゃうんだよね……」
「修行行くからね。だけどヒューはここに残るんじゃないかな? スキル何かまだ解んないけど、ニコそんな気がする」
「そっかー。まあヒューはまだ幼児だからね」
巣立つ習性のあるコボルトは、親元にいる期間が短いようだ。そうは言っても、何人ものコボルトを育てるのは大変だったろうとディーツェは思う。ロルフェやリクの年齢からみても、カイはまだ若い筈だ。
「カイ」
ロルフェが台所らしき部屋に顔を出す。
「んー?」
「王都竜騎士団からのお客さんがいらしたよ。一人はリクだけど。応接室にお通しするね」
「はーい」
カイの返事があってから、ロルフェは廊下を少し戻った場所にあったドアを開けた。
「こちらにどうぞ」
落ち着いた色合いの調度で整えられている応接室を見る限り、この教会は森の中にある割には古くから続いているのが解る。採掘族の手によるものらしい調度品は、今では高級品だ。ハイエルンの採掘族は、今では金属加工をする者の方が多いからだ。どちらかといえば、現在のハイエルンで木工をするのは狩りに出ない人狼である。
「失礼します」
ディーツェとリクは並んでコボルト織のソファーに腰を下ろした。キーランは相変わらず、ディーツェの頭の上から動かない。ディーツェより随分と年上の風竜は、なぜかディーツェの頭の上に好んで乗るのだ。
ロルフェが抱いていたヒューを床に下ろした。ヒューはさっとロルフェの後ろに回り、裾の長い司祭服の後ろから顔半分を出して、ディーツェをじっと見詰めた。
(俺、と言うよりキーランかな?)
視線が少し上よりなので、ヒューはキーランが気になるようだ。
「キーランが気になる?」
ディーツェはヒューに訊いたのだが、ロルフェが代わりに答えた。
「リグハーヴスに行った時に、エンデュミオンのグリューネヴァルトと遊んで貰ってから、竜が好きになったみたいなんです。うちにある幻獣辞典を毎日見ていますよ」
「そうですか。キーラン、良いかな」
─良いよー。
ディーツェは頭の上からキーランを降ろし、膝の上に乗せた。そしてヒューを手招きする。
「近くにおいでよ」
─ヒュー、こっちおいでよ!
キーランもはたはたと羽を動かしてヒューを呼ぶ。
「……!」
ぱっと青い瞳を輝かせ、ヒューがとてとてと軽い足音を立ててディーツェの前に来る。
「よしヒュー、ソファーに座りな」
リクがヒューを抱き上げ、ディーツェとの間に座らせた。
─キーランだよ! キーランは風竜だよ! ヒュー、キーラン撫でて良いよ!
「……!」
嬉しそうにヒューがキーランを小さな前肢で撫で始めた。幼いコボルトが幼竜を撫でる姿は可愛らしい。癒されるなあと、ディーツェがヒューとキーランを眺めていたが、ふと視線を上げた先にいたリクが真顔なのに気が付いた。
「どうしたんだ?」
「……キーランの声って、ヒューに聞こえるのか?」
「思念だからね。キーランは誰にでも聞こえるように思念を開放しているから、聞こえるんじゃないか? リクにも聞こえてるだろ?」
「俺には聞こえるけど、ヒューは耳が遠いんだよ。かなり大きな音じゃないと聞こえないんだ」
「んー、思念の場合は聴力関係ないんじゃないかな? 直接頭の中に届く筈だから」
キーランは黒森之國語で思念を飛ばしているので、黒森之國語が理解出来ていればいいのだ。
「そうか……。グリューネヴァルトは思念を開放していないから気付かなかったんだ」
ロルフェも真剣な顔で呟いている。
「お茶を……どうしたの?」
開けてあったドアから、お茶の道具を乗せたワゴンを押して入ってきた、黒髪の青年とヒューより大きな北方コボルトが揃って首を傾げた。
「カイ、竜の思念はヒューにも聞こえているみたいなんだよ」
「そうなの!? ヒューの相棒になってくれる竜がいたらいいのになあ」
ロルフェの報告に、羨ましそうに黒髪の青年がディーツェを見る。青年はどうみても平原族に見えた。思わずディーツェはリクに訊いてしまった。
「リクのお兄さん、平原族なの?」
「同性の人狼と平原族が番になると、どっちでも生まれるんだよ。俺達、同じ親から産まれてるよ」
「そ、そうなんだ。知らなかった」
そしてカイは孝宏に良く似ていた。遠い親戚なのは本当らしい。
ティーカップにお茶を注ぎ、向かい側のソファーにロルフェとカイ、ニコが腰を下ろす。
「リクが来たっていう事は、王都竜騎士隊はこちらの要望を受け入れてくれたんですね?」
「はい。ニコには薬草師リクと組んで貰います。寮での部屋も同室です。休日の帰省も問題なく、魔法使いの塔の転移陣の使用許可も下りました。リグハーヴスへの短期研修も可能です。薬が飲みやすくなるのは、俺達も嬉しいですから。他にも要望があれば可能な限り善処します」
改めて、ディーツェはカイとニコに説明した。意外に思ったのか、カイが不思議そうな顔になる。
「随分譲歩して頂けるんですね」
「魔女は貴重ですから。ああ、もしコボルトだということでからかって来るような不届き者がいたら、ぶっとばして貰って構いません。ダーニエル隊長や闇竜ヴェヒテリンに報告して頂いても良いですし」
あの二人なら不届き者にとてつもなくきつい訓練を割り当てるだろう。
「解った、ニコぶっとばす!」
ニコが元気に答えた。
「ニコ、ぶっとばして怪我させたら、ニコが治すんだから程々にね」
ロルフェがニコの頭に掌を乗せた。ニコは毛の密度が高いのか、ロルフェの指が埋まる。
「うん」
ぶんぶん尻尾を振るニコに、馬鹿な竜騎士が出ない事をディーツェは願う。きっと本当にぶっ飛ばされる。自業自得だからいいのだが。
味も香りも色も良い紅茶を一口飲んで息を吐いたディーツェに、カイが「あの」と声を掛けて来た。
「何でしょうか」
「竜の思念がヒューに聞こえるの、本当でしょうか」
「間違いないと思うんですけど。キーラン」
─はーい。ヒュー、右前肢上げて。
「……」
しゅっとヒューが右前肢を上げる。
─左前肢上げて。
しゅっとヒューが左前肢を上げる。
─キーランをぎゅっとして。
「……!」
ヒューがキーランに抱き着いた。
「と言う感じなので、完全に聞こえてますね」
「うわあ……」
カイが涙目になっていた。
「ヒューは口元を見て、人族やコボルト相手の会話は大体読み取れるんですけど、もし一人で居る時に事故にあったらと思うと……」
物音がしても気が付かないかもしれない。それは親としては堪らないだろう。
「本当に、竜が相棒になってくれたらなあ」
「竜の卵、その辺に転がってないからね」
溜め息を吐くカイに、リクもへにょりと狼耳を伏せる。そんな二人を見て、キーランがディーツェの腕を鼻先で突いた。
─別に卵じゃなくてもいいんじゃない? 木竜ならなんとかなるかも。
「あー、王領の森?」
─そう。
「でもキーラン、あそこ王族か許可ある人しか入れないから」
─王領の森は今ではグリューネヴァルトの一族の棲み処だから、エンデュミオンなら何とかなるんじゃない? 他の竜の棲み処を捜すくらいなら、エンデュミオンに訊いた方がずっと早いよ。
「成程。あの、エンデュミオンと連絡取れますか? ヒロとご親戚なんですよね?」
カイとロルフェが顔を見合わせる。
「喚べば来る、筈?」
「カイが喚べば来るかも。ヒューも面識があるけど、発語出来ないから」
「うん、喚んでみよう。エンデュミオン!」
しかし五分程たっても〈転移〉してくる様子がない。
「……もしかして知り合いでも妖精が喚ばないと駄目なのかな。私が診療所行って来ようか」
ロルフェがソファーから腰を浮かせ掛けた時、玄関の扉がノックされた。そのままロルフェが玄関まで出て行く。そして戻ってきたロルフェは、孝宏とエンデュミオン、木竜グリューネヴァルトを伴っていた。
「こんにちは」
「やあ、久し振りだな」
孝宏は竜騎士服を着て、ハーネスでエンデュミオンを前抱きにしていた。
「ヒロ! 何で、竜騎士服!?」
「飛行練習してたんだよ。一回地面に降りてから来たから時間かかっちゃった。ディーツェこそなんでハイエルンに?」
「魔女ニコのお迎えに来たんだけど……まずはエンデュミオン下ろしたら?」
苦しくないようになっているのだろうが、少々窮屈そうなのは否めない。
孝宏はロルフェに手伝って貰ってエンデュミオンをハーネスから外した。リクがヒューを膝に乗せて場所を開け、孝宏がエンデュミオンを膝に乗せて座る。グリューネヴァルトは孝宏の肩だ。
ロルフェが孝宏とエンデュミオン、グリューネヴァルトをリクに紹介する。孝宏も初対面のリクに笑顔で挨拶した。
「実は……」
カイがエンデュミオンを喚んだ理由を聞いて、エンデュミオンが短い前肢を組んだ。
「ふむ、そうだな。ここは森の中だから火竜よりは木竜の方がいいだろうな。キーランと仲が良いから風竜でも良さそうだが」
「卵って、譲って貰えるのかな」
「きゅっきゅう」
「今卵はないらしいぞ」
「えっ」
「きゅうっきゅ。きゅきゅきゅ」
「幼竜ならいるから、ヒューと気が合えばいいんじゃないか? カイとロルフェなら竜が来ても大切してくれるだろうし」
グリューネヴァルトと話しつつ、エンデュミオンが答える。
「キーラン、ヒューに木竜に会いに行くか聞いてくれ」
─ヒュー、エンデュミオンが木竜に会いに連れて行ってくれるって。一緒に行く?
「……!」
ぺちぺちとヒューが前肢を打ち合わせる。行く気満々だ。そもそもコボルトは好奇心が強い種族だ。竜好きのヒューが行かない訳がない。
「よし、じゃあヒューとキーランを連れて行ってくる」
グリューネヴァルトを頭に乗せて、エンデュミオンが床に降りる。
─ヒュー、行くよー。エンデュミオンについていって。
「……?」
キーランを抱えたヒューがとことことエンデュミオンについていく。エンデュミオンがヒューが動かないように抱きかかえ、「行くぞ」と〈転移〉して行った。
「えっ早っ、行動早っ」
「エンディ、結構いつもあんなもんだよ」
驚くディーツェに孝宏が隣で苦笑いする。
「大丈夫なのか?」
「グリューネヴァルトの子供に話を持ち掛けると思うから、他の竜に聞くよりも安全だよ。話が通じるなら、卵でも幼竜でも成龍でもあんまり関係ないのかもよ? 多分さ、皆討伐上等みたいな態度で行くから、襲われるんだよ」
「えええええ」
「だってグリューネヴァルトだって、エンデュミオンが交渉して親から託して貰ったって聞いたよ? 魔法使いの塔のジークヴァルトの火竜の卵も、エンデュミオンが拾ったやつだし」
「そんなに簡単に卵落ちてないよ! エンデュミオンの幸運値どうなってんだよ」
そんなのは例外中の例外だ。
「あはははは」
ひとしきり笑ったあと、孝宏はニコを見た。
「ニコが今度アインスと交代でうちに来る子?」
「そうだよ! リクと行くよ!」
「ヴァルブルガとシュネーバルとラルスが楽しみにしているよ」
ヴァルブルガとラルスがケットシー、シュネーバルがコボルトらしい。本当に妖精が多い家である。
「あ、帰って来るよ!」
ニコがピンと耳を立てて尻尾を振った。
床に銀色の魔法陣が浮かび、エンデュミオン達が現れる。
「りゅりゅ!」
出掛けた時よりも、木竜が一匹多かった。
「ただいま。グリューネヴァルトの子供がヒューを気に入って来てくれたぞ。名前はヒスイだそうだ」
ヒューの頭の上に、グリューネヴァルトよりも小さな木竜がくっついていた。
「ヒューとヒスイは契約したからお互い思念で会話可能みたいだ。ヒューも慣れたら、思念で他の人と会話出来るようになると思うぞ」
「本当? ヒュー、おいで」
「……!」
カイが両腕を広げると、ヒューが抱き着く。
「ヒスイを大切にするんだよ」
「……!」
ぶんぶんとヒューが尻尾を振る。ピスピスと鼻を鳴らしているのが可愛い。
「ふふ、ヒューってカイと司祭ロルフェが好きなんだねえ」
訳知り顔で笑う孝宏に、ディーツェとリクは振り返った。
「どういう意味?」
「ヒスイは翡翠なんだ。俺の生まれた国の言葉にしたやつなの。ヒスイの鱗もだけど、司祭ロルフェの目の色も翡翠色だなーって」
大好きな育ての親から、竜の名前を決めたのだろう。
ぼそりとリクがディーツェにだけ聞こえるように呟く。
「多分、今日帰れないと思うぞ」
「へ?」
まるでリクの声が聞こえていたかのように、すくっとカイが立ちあがった。
「よし、今日はご馳走だ! あ、そろそろパンの発酵が出来てるかも! ニコ、ヒロ手伝って!」
「はーい」
「俺も? 待ってこれ脱ぐから」
孝宏が騎士服の上着を脱ぎ、何故か腰の〈魔法鞄〉になっているポーチからエプロンを取り出して身に着ける。何故エプロンを持っているのか謎だ。
「リクもヘア・ディーツェも今日泊まって行くよね?」
「うん」
諦めたのか、リクが頷く。
カイと孝宏、ニコが台所へと行くのを見送り、ロルフェはティーポットを持ち上げた。
「お茶、淹れ直してきますね。エンデュミオンもお茶どうですか?」
「頂こう」
ヒューと竜達はなにやら楽しそうに話している。エンデュミオンは放っておいても大丈夫だと判断したのか、ディーツェの隣によじ登りソファーに落ち着く。ディーツェはちらりとエンデュミオンを伺った。
「エンデュミオンがグリューネヴァルトと契約しているから、ヒューも竜と契約出来るんだろうなとは思ったんだけど、もしかしてヒューも竜騎士候補になるのかな?」
「んー、どうかな。コボルトが大きな竜に一人で乗るのは難しいからな。あとあの子は性格的に攻撃魔法は使えないと思うぞ。防御系魔法の方が得意になるだろう。属性が木と水と風と聖属性だから、薬草司祭が向いている気がする」
魔女や医師資格のある司祭の事だ。
「ロルフェ義兄さんに伝えておく」
「まだ幼児だしな。修行ならこの集落でも、リグハーヴスでも通いで出来るだろう。暇な元司教ならうちにいるし」
「それ、俺が聞いてもいい話かい?」
「リクも身内だからな。ディーツェも裏庭に入って構わん」
この「裏庭に入って構わない」が「信用している」と同意義だと、ディーツェは後に知るのだが、この時はまだ理解していなかった。
「あの子達、何話してるの?」
リクが指差した先で、グリューネヴァルトとキーランが、せっせとヒスイに何かを教えている。ヒューにも聞こえているのか、時々頷いている。
「グリューネヴァルト、ヒューとヒスイに変な事教えるなよ?」
「きゅっきゅー、きゅうう」
エンデュミオンが釘を刺すが、グリューネヴァルトはすました顔で胸を張った。嫌な予感に、ディーツェが問う。
「なんて言ったの?」
「ヒスイに木竜の防御魔法を教えているんだそうだ。キーランはヒューに風属性の防御魔法を教えている。こら、ヒューには今度子供にも教え上手な魔法使いコボルトを派遣するから、程々にしておけ」
「きゅう」
「待って、俺の可愛い甥に魔法の英才教育受けさせるって、何で決まってるの!?」
フンと、エンデュミオンが鼻を鳴らした。
「持っている属性の魔法は使えるようにしておいた方が便利だぞ? リクなら木属性の上級大魔法が使えそうだから覚えるか?」
「本当に待って、それ今の人族の魔法使い殆ど失伝しているやつだろ!?」
「水属性の上級大魔法と併用すると、荒れ地にオアシスが出来るんだが、今使えるのは〈暁の砂漠〉の民くらいかもしれないな。ヴァイツェア公爵家も使えるかもしれんな」
「それ、俺が覚えていいのか?」
「エンデュミオンが作った魔法だから構わない。特級大魔法は魔石で補填しないと魔力が足りないか……」
「残念そうに言わないで!? それ王宮魔法使い並みじゃん!」
エンデュミオンがディーツェに視線を移す。
「ディーツェなら風の中級大魔法はいけるかな。鎌鼬を複数飛ばす魔法なんだが」
「俺に何と戦わせるつもりなの!?」
「生い茂った藪の伐採にも使えるんだぞ?」
便利なのに、という文字がエンデュミオンの表情に読み取れる。
「木と水の属性は災害時に役に立つから、竜騎士は覚えておいて損はないぞ。覚える気ならリグハーヴスに来い」
「……隊長に確認します」
二つ返事で行ってこいと言われそうだなと、少々不安になるディーツェとリクだった。
ちょっぴり脱線しつつも、魔女はゲット出来た王都竜騎士隊。
ヒュー、竜と仲良くなれる子でした。ヒスイは男の子。
その内、ヒューも温室の魔法教室に来るのかも。
エンデュミオンは弟子候補を逃がさない……。
リクは水・木・風が強く、ディーツェは風と水が強い属性持ちです。
次回はニコが王都に来る予定です。