ライヒテントリットと錬金術師
ルリユール<Langue de chat>は、製本及び痛んだ本の修復を致します。店内には素材の見本の他、製本後の本の見本もございます。本の試し読みも出来ますので、詳しくは店員にお訪ね下さい。
お久し振りのライヒテントリットです。
323ライヒテントリットと錬金術師
黒森之國の聖都を除く各領には娼館がある。娼館の質はピンキリだが、リグハーヴス公爵領の娼館には借金で買われた娼婦・男娼はいない。全てが職業娼婦であり職業男娼である。
衛生面の問題もある為、リグハーヴスでは娼館は一定以上の施設基準が設けられている。月に一度の健康診断も定められており、娼館は所属する娼婦・男娼には必ず受診させる決まりで、これを守らなければ娼館の経営者が罰せられる。
リグハーヴスの高級娼館〈華の館〉でも、魔女グレーテルと薬草魔女ドロテーアかブリギッテが交代で健康診断に訪れていた。今月の当番は〈薬草と飴玉〉で、ドロテーアに憑いている黒いケットシーのラルスも、薬が必要になった時の為にお伴していた。
「ブリギッテ、避妊薬を置いておくぞ」
「有難う」
ラルスは個人別に分けて袋詰めにしたものを入れた籠を、〈時空鞄〉から出してブリギッテに渡した。
娼館の健康診断は、館の経営者も同伴する。職業娼婦や男娼は、診察で手間取らせたりしない者が多いが、病気や妊娠を隠そうとする者もいない訳ではないからだ。そのような者は、当然仕事は休ませなければならないし、感染症であれば娼館自体を休業しなければならない。
「避妊薬以外の薬が必要な患者が居たら呼んでくれ。ラルスはライヒテントリットの部屋に行くから」
「うん、宜しくね」
ブリギッテが女将の案内で娼婦が借りている部屋向かう背中を見ながら、ラルスは〈転移〉した。
ぽん、とライヒテントリットの部屋の中に出る。
「健康診断だぞ、ライヒテントリット」
「いらっしゃい、ラルス」
ライヒテントリットは窓辺に椅子を置いて、外を眺めていたらしい。ラルスを見てにっこり笑った。まだ店が始まる時間ではないので、仕事着ではなくシャツとズボン姿だ。
ライヒテントリットは淫魔である。長い黒髪に赤紫色の瞳を持ち、美少女にも美少年にも見える美しい容姿をしている。フィッツェンドルフ公爵の館にある塔に長年幽閉されていたのだが、救出したエンデュミオンが行く当てのないライヒテントリットをここに連れて来たのだ。淫魔は生きる為に精力が必要だが、合法的に摂取出来るのが娼館だからだ。
線が細い見た目通りに、ライヒテントリットは少量の精力で生活出来る淫魔だった。毎日客から精力を摂取しなくてもいいらしく、のんびりと暮らしている。
「体調はどうだ?」
「いつも通りかな」
「そうか」
魔物なので風邪位は引くが、人族が掛かるような病気にはほぼならないのである。
ライヒテントリットは衝立の陰にある簡易台所でお茶を淹れ、運んでくる。家具が極端に少ないライヒテントリットの部屋にはテーブルがないので、茶器の乗ったお盆が床に置かれる。床はライヒテントリットが毎日拭いているようで、綺麗だった。ラルスとライヒテントリットはお盆を挟んで向かい合わせに座った。
「苛められたりしていないか?」
「嫌味は言われるけど……僕が客を余り取らなくても生活出来るのは本当だし」
「相変わらず呼び込みの歌は歌わせて貰えないのか」
「うん」
娼婦や男娼は店開きの時間に窓から歌を歌って客を招くのだ。だから売れっ子の部屋は表通りのバルコニーのある部屋が宛がわれる。そうでない娼婦や男娼は裏通りで花を飾る程度しか出来ない出窓のある部屋になる。新人であるライヒテントリットは裏通りの部屋だ。
ライヒテントリットは〈華の館〉に来てすぐに、売れっ子娼婦にちくりと「こちらが稼ぐ邪魔をするな」と言われたらしい。良くある新人いびりだ。ライヒテントリットが金を殆ど使わなくても生活出来ているのに気付けば、どれだけの太客がいるのかと嫌味を言われると言う。
確かにライヒテントリットが歌えば、いくら〈魅了〉を封じられていても惹きつけられる客は多いだろう。
「エンデュミオンにも言われているかもしれないが、リグハーヴス内ならここから出て暮らしてもいいんだぞ? 人とすれ違うだけでも精力を貰えるんだろう?」
「そうなんだけど……勝手に貰う訳にはいかないし……頼んで討伐されたら嫌だし」
ライヒテントリットは蜂蜜玉を紅茶に落とし、スプーンでかき混ぜた。彼が使う蜂蜜玉は、エンデュミオンやラルスが魔力を籠めた特別製である。
「淫魔にしては引っ込み思案だものなあ」
ラルスは青と金の色違いの瞳を細め、ミルクをたっぷり入れた紅茶を舐めた。
本来淫魔は精力を貰う相手を得る為に、ぐいぐい迫る者が多いのだが、ライヒテントリットは穏やかな気質をしている。瞳の色が赤紫色でなければ、魔物だと気付かれないだろう。
特に客に売り込みもしないので、ライヒテントリットに固定客は居ない。淫魔と言う物珍しさで来る客ばかりらしい。
「こう、対等な友人でも出来ればいいのにな。ちょっぴり精力をくれるような」
「友人……」
どよんとライヒテントリットの表情が暗くなる。どうやらエンデュミオンとラルス、ブリギッテ位しか知り合いがいないようだ。エンデュミオンやラルスは少しばかり精力を取られても平気なので、会うたびに分けてやっていたりする。
「娼館に居ては難しいか。──おや」
ラルスはカップを床に置き、窓辺に行って椅子の上に登った。窓から下の路地を見下ろす。
日中の歓楽街の裏通りは人が少ない。その石畳の路地を灰色ハチワレのケットシーを肩車した、毛先の白っぽい金髪の青年が歩いているのが見えた。
「グラッツェル! ゼクスナーゲル!」
ラルスは二人の頭上から呼び掛けた。二人はきょろきょろした後に顔を仰がせ、ラルスに手を振った。
「ラルス」
「一寸ここに来ないか? ゼクスナーゲル、〈転移〉してこい」
ラルスは二人に手招きする。
「はいっ」
ぱっとグラッツェルの足元に銀色の転移陣が現れ、あっと言う間にライヒテントリットの部屋に〈転移〉して来た。
「もう、ゼクス! あ、お邪魔します!」
突然〈転移〉されたグラッツェルが、ライヒテントリットに気付いて慌てて挨拶する。
「こんちはー」
ゼクスナーゲルもグラッツェルの肩の上から六本指の前肢を上げる。
「あの、お茶飲みます?」
「お構いな」
「はいっ」
グラッツェルが断る前に、ゼクスナーゲルが返事をしていた。
「……頂きます」
ゼクスナーゲルを肩から下ろし、グラッツェルはラルスに差し出されたクッションに、素直に腰を下ろしたのだった。
「グラッツェル達は買い物か?」
ゼクスナーゲルが〈時空鞄〉から出した、白いアイシングが掛かったシートケーキを皿に取り分けた物を受け取りながらラルスは訊いた。ケーキからは檸檬の香りがするので、檸檬を使ったケーキのようだ。
「冒険者ギルドと魔法使いギルドに頼まれていた護符を納品して来た帰りなんだ。久し振りに、街の散策をしていたところ」
グラッフェンは王都から移住して来たので、まだリグハーヴスの街には詳しくなかった。
「普段食品や日用品売っている店にしか行かないから」
「成程」
だから昼間の歓楽街を歩いていたのかと、ラルスは納得した。歓楽街で日中にまともに開いているのは一般の宿屋か食堂位だ。基本的に自炊しているグラッツェル達には、馴染みがない通りなのだ。
「はい、どうぞぉ」
ゼクスナーゲルが檸檬のケーキの皿をライヒテントリットに渡す。
「有難う」
ライヒテントリットは普通の食事も出来る。食材からも微量な精力が接種出来るのだ。
フォークでケーキの端を切り取り口に入れ、ライヒテントリットは酸味のある甘さに赤紫色の目を輝かせた。
「美味しい……」
「ぜくすなーげるがつくったんだよ」
「そうなの? 凄いね」
ライヒテントリットは料理をした事がなかった。この小さなケットシーがお菓子を作れるのに驚いてしまう。
実はリグハーヴスに来てからライヒテントリットは、今までは精力を得るために与えられ食べていた食事が、それ程美味しくなかったのだと気付いてしまった。〈華の館〉では頼めば食事を用意して貰えるが、それはフィッツェンドルフで食べていた物よりずっと美味しかったのだ。
エンデュミオンやラルスは、〈黒き森〉が近いから農作物に魔力が多いのではないかと予想していた。
「ところでここって、ライヒテントリットの部屋なの?」
カップを片手に、グラッツェルが奥にバスルームはあるが一間しかない部屋を視線で見回す。ベッドと衣装櫃一つしかない部屋は余りにも殺風景すぎるので、本当に住んでいるのか疑いたくなる気持ちはラルスも解る。
「グラッツェル、ここはアパートじゃないぞ」
「え?」
「ここは娼館だ。日中だと解り難いかもしれないが」
明るい時間に見ると、知らなければ薔薇の生垣のあるアパートに見えなくもない。
「そうなの!? 俺達居ても平気なの?」
「リグハーヴスの娼館で働いている者は借金で縛られていないんだ。部屋を借りて仕事をしている。ラルスはブリギッテと健康診断に来たんだ。ライヒテントリットもここで働いているが、淫魔だからラルスとブリギッテ待ちだ」
「淫魔って性病にならないもんね」
グラッツェルはライヒテントリットが淫魔と聞いても、平然とお茶を飲んでいる。
「あ、あの」
「ん?」
ライヒテントリットが恐る恐る話し掛けると、グラッツェルはまっすぐに目を合わせて来た。淫魔と目を合わせる人族は相当に珍しい。
「僕が淫魔って聞いて、拒否感、とかないの?」
「拒否感はないんだけど、素材としての興味ならあるよ」
「素材?」
「グラッツェルは錬金術師なんだ。何せラルスと初対面で落ち髭はないかと聞いたんだぞ?」
呆れた声音で、ラルスがぺしぺしと前肢でグラッツェルの膝を叩く。
「だって王都で本当に素材が手に入らなかったんだもん。目の前に妖精が居たら、まず聞くだろ」
「ラルスは今まで生きて来て、そんな錬金術師は初めてだったぞ」
「まあ普通はギルドに依頼して素材手に入れたりするんだけど。王都の下級錬金術師は買えないんだよ……」
溜め息交じりにぼやいたグラッツェルの空色の瞳から光が消える。どうやら随分不遇な目にあっていたらしいと、ライヒテントリットでも同情した。
「等級上がったのだろう?」
「うん、リグハーヴス公爵の推薦で上級になれたよ。だから最近薬の依頼も来るんだけどね。それに淫魔素材使えたらなーって言うのがあって」
同じ薬を作っても、上級錬金術師の名でないと売れない薬と言うものがある。恐らくそう言った薬なのだろうと、ライヒテントリットとラルスが頷く。
「子供が出来にくい人に使う精力剤なんだけどね。一般的な素材ってオークの睾丸なんだけど、物が物だけに忌避感や嫌悪感もある訳だよ」
「あれなあ、効果は絶大だがな。うちにもないぞ。あれは特注品だ」
ラルスが遠い目になる。女性店主の薬草店にもブツは無かった。
「オーク素材のは体力ないと使えないしね。もう少し効果が穏やかなやつって事で淫魔素材での研究があるんだよ。でも淫魔って、協力して貰うの難しいから」
「下手すると〈魅了〉されて淫魔に飼われるな」
「だろ? 俺、色々な護符作れるけど、地下迷宮までは行けないし。まともな攻撃魔法使えないし」
「おーく、もりにいなーい」
〈黒き森〉にはオークは出ないのである。野性の熊は出るが。女性の大敵である為、地上に居たオークは絶滅している。
「素材って、髪で良いの? 必要なら切っていく?」
ライヒテントリットは床に広がる髪を無造作に掴んで持ち上げた。もう片方の手で鋏の形を作り、チョキチョキと指を動かす。
「待って、ほんの少しで良いからね!? 毛先切り揃える程度で良いからね!?」
「だめー」
ばっさりやりそうだと思ったのか、グラッツェルとゼクスナーゲルが慌てて止めて来る。
「伸びるんだけど……」
「いや、綺麗なのに勿体無いから。恐ろしい事をやろうとするな」
「やーん」
ゼクスナーゲルがライヒテントリットの膝の上に登ってきて、鋏の形にしている手を肉球でぺちぺち叩く。オレンジ色の瞳の灰色ハチワレケットシーは、ライヒテントリットが髪を切るのに反対らしい。
「あ、柔らかい」
ゼクスナーゲルは毛の密度が高く、触れると何とも言えない柔らかさだった。嬉しくなって、ライヒテントリットはゼクスナーゲルを撫でる。ゼクスナーゲルがライヒテントリットの膝の上で笑った。
「うふふー」
「ゼクスナーゲルは毛並みが良いからな」
そういうラルスもぴかぴかの黒い毛並みをしている。
「んー」
ラルスは前肢を組んで、グラッツェルを見上げた。それに気付いたグラッツェルが首を傾げる。
「何だい?」
「グラッツェルの家に、空き部屋はあるかと思ってな」
「あるよ。エンデュミオンが物置にしたらいいって言ってたんだけど、〈魔法箱〉もくれたから置くもの無くて使ってない部屋が」
「そこにライヒテントリットを住まわせらせるか?」
「え!?」
突然自分の話になって、ライヒテントリットが思わず声を上げる。
「ライヒテントリットは淫魔だから精力が必要だが、たまに少しだけ精力を貰えれば充分なんだ。握手程度でいいんだろう?」
「う、うん」
事実なのでライヒテントリットが頷く。
「随分小食なんだね」
「グラッツェル達が食べる食事にも、魔物肉を使ったりするだろう? それからも精力が摂取出来るんだそうだ。家賃はライヒテントリットの素材で良いと思うんだが」
「それで充分だけど、うちは俺とゼクスナーゲルの二人暮らしなんだけど大丈夫? 結構質素な暮らしだよ?」
「ゼクスナーゲルの飯は美味いから大丈夫だ。ライヒテントリットにはここより落ち着くだろう。エンデュミオンもライヒテントリットが安全に暮らせるのなら何も言わないさ」
どちらかと言えば、このままライヒテントリットが他の娼婦達に苛められていると、エンデュミオンが知る方が色々と拙い。知ればエンデュミオンは怒るだろう。娼婦達も背後にエンデュミオンがいると知っている筈なのに、身の程知らずだ。
グラッツェルは視線を天井に向けて何やら考え込んだ後で、ラルスに向けて顔を顰めた。
「足りないものが多いから用意しないと。そもそもベッドを大工のクルトに頼まないと寝られないよ。本当に何もない部屋だから」
「ネーポムクとメテオールもいるからすぐ作ってくれるだろう。グラッフェンも鉋掛け出来るらしいし」
クルトの小さな工房には大工職人が三人もいて、見習い大工も一人いるのである。
「注文していつ出来上がるのか確認してから連絡するね」
「うん、そうしてくれ。リネン関係は〈針と紡糸〉に頼めば、エンデュミオンが預けている布で作ってくれる。ラルスからエンデュミオンに頼んでおくから」
「解った」
「あ、あの」
口を挟めない内にライヒテントリットの引っ越しが決まって行く。
「ん? 引っ越すのは嫌か?」
「嫌じゃないんだけど、その、僕掃除くらいしか出来ないけど」
それでも構わないのかと問うライヒテントリットに、グラッツェルは大きく頷いた。
「仕事している間、ゼクスナーゲルと一緒にいてくれる人がいるといいなあって思ってたから、俺としても悪い話じゃないんだけど」
「はいっ」
ライヒテントリットの膝の上で、ゼクスナーゲルが右前肢を上げた。ラルスが笑う。
「膝に乗っている時点で、ライヒテントリットはゼクスナーゲルに気に入られているから大丈夫だぞ」
ヴァルブルガの血統は神経質で、善人か悪人かを執拗に見極めるのだ。例え魔物でも善人であれば懐くのである。
「よし、じゃあ俺達はヘア・クルトの所に行くよ」
「はいっ」
グラッツェルがライヒテントリットの膝からゼクスナーゲルを抱き上げる。
「またねー」
六本指の前肢を振って、ゼクスナーゲルがグラッツェルごと〈転移〉して行った。
手を振り返していたライヒテントリットだが、彼らが消えた途端ラルスに勢いよく向き直る。長い髪の毛の先がうねうねと蠢いているのが動揺を現している。
「い、いいのかな? グラッツェル、人族だよね?」
「あー、グラッツェルは状態異常耐性が高いから〈魅了〉にも掛からないし、他人を利用しようと考えるような人間でもないからな。あれは誠実な錬金術師だぞ。多分、淫魔もケットシーと同じくらいの感覚で考えていると思う」
「ええー」
「魔物の住人の前例として、魔女グレーテルの所に吸血鬼のマーヤがいるから、街の人も慣れているんだ。淫魔との混血もこの歓楽街で店を持っているしな。害がなければ受け入れるのがリグハーヴスなんだよ。冒険者上がりの住人が多いから強いし」
何かあれば魔物を討伐出来る強さが、住人にはあるのである。そうでなければ地下迷宮を含む領地になど住めない。
「ブリギッテと一緒に女将が来たら、引っ越しすると伝えるんだな。反対はされないだろう。この部屋が空けば別の店子が入るだけだ」
「うん……」
〈華の館〉は高級娼館であり、ここに部屋を持ちたいと望んでいる者は少なくはない。そしてここから出て堅気の生活を始める者を、女将は引き止めない。
「ここから出たら、グラッツェル達と街を散策するといい。領内ならばどこにでも行けるんだしな」
グラッツェルならば、ライヒテントリットをゼクスナーゲルと一緒に色々な場所へと連れて行くだろう。
不本意だと言いつつも、あちこち飛び回っては世話を焼いている幼馴染みの手伝いを少しは出来たかなと、ラルスは鍵尻尾を揺らして冷めかけたお茶を舐めた。
淫魔ライヒテントリット、流されるままに娼館にいましたが、領内にいれば良いので別に娼館に居なくても良かったり。
省エネタイプなので、日々の食事と精力をちょっぴり貰えれば生きていけるという。
地下迷宮にいるガツガツタイプで冒険者を(いろいろな意味で)美味しく頂く淫魔とは少々異なります。
貧乏暮らしが長かったグラッツェルは、ゼクスナーゲルが作る御飯や、〈麦と剣〉の菓子パン、孝宏のお菓子以外の贅沢は殆どしなかったりします。
戸建ての家があり、暖かい服が着れて、美味しい食事も摂れているので、現状で満ち足りているのでした。
錬金術師だからなのか、ついつい素材を探してしまう癖があります。
エンデュミオンの幼馴染ラルス。ある意味、エンデュミオンを一番解っているのがラルスです。