氷祭と恋人達とコボルトと
ルリユール<Langue de chat>は、製本及び痛んだ本の修復を致します。店内には素材の見本の他、製本後の本の見本もございます。本の試し読みも出来ますので、詳しくは店員にお訪ね下さい。
今年の氷祭も相変わらずです。
304氷祭と恋人達とコボルトと
リグハーヴス公爵領には凍てつく冬に氷祭がある。
騎士団演習場にずらりと並ぶ氷像は圧巻で、他領からの観光客も多い。
毎年構図が変わる月の女神シルヴァーナの氷像は目玉の一つであり、聖都からの巡礼者もやってくる程だ。
氷祭の殆どの氷像はリグハーヴス公爵領騎士団長マインラートが作成しており、そもそもが彼の魔力過多症を緩和する為の催しだと知る者は少ない。
黒森之國にも目覚まし時計がある。時計と光鉱石が組み合わせてあり、指定した時間になると段々と明るくなるのだ。
ベッド脇の小物箪笥の上に置かれた目覚まし時計の上に掌を乗せ、マインラートは眩しくなってきた光鉱石を止めた。
「朝か……」
寝起きは悪くないと自分では思っているマインラートだが、昔から冬は起き上がるのが辛い。
氷の精霊憑きのマインラートの回りには、いつも氷の精霊がいて冷えている。夏は涼しくていいのだが、冬も冷やしてくれるので身体が冷えるのだ。
一度魔力を溜め込みすぎて凍死仕掛けたマインラートは、魔女グレーテルとヴァルブルガに身体を意識して温めるように言われている。
もぞ、とマインラートの隣で白灰色の狼耳のついた頭が動いた。
「朝……?」
目を覚ましたのは人狼の少年エリアスだ。二人の魔女から指導を受けるマインラートと一緒にいたエリアスは、冬になるとベッドに潜り込んでくる。子供の体温は暖かく、冬の朝も大分楽だったりする。
「おはよう、エリアス」
「おはよう、マインラート」
マインラートはエリアスの頭を撫でて起き上がった。カーテンが引かれた窓の外はまだ薄暗いが、既に起床時間だ。
二人で一緒にバスルームに行き、マインラートが髭を剃っている間に、エリアスがバスタブにお湯を溜める。
エリアスがバスタブに入れたのはカモミールの入浴剤だったのか、林檎に似た香りがバスルームに漂う。
顔についた泡を流し、マインラートはエリアスとバスタブに浸かった。
「はあ……」
マインラートの冷えている身体にじわじわとお湯の熱が染みてくる。冬はこうして身体を温めてからでないと、動き出すのが辛い。
朝風呂に入るのはエリアスも気に入っていている。何故一緒に入るかと言うと、マインラートが危なっかしいからのようだ。風呂で寝た事はないのだが。
人狼のエリアスはマインラートの番である。人狼は番を見付けると諦めない。年齢も関係ないらしく、大分歳上のマインラートの番になるべく、小姓として騎士団に入った。
番とはいえ、エリアスはまだ成人もしていないので、マインラートとは清い関係である。
身体が温まったらバスルームから出て騎士服に着替える。濡れた髪はエリアスが精霊魔法で乾かしてくれる。魔法の素質があったエリアスは、時々〈Langue de chat〉に行って、エンデュミオンやクヌートとクーデルカに魔法を教わっているのだ。エンデュミオンからは「覚えが良い」とお褒めの言葉を貰っている。
今年のヴァルブルガは、騎士隊と騎士団の編み物を中心にしているようで、保温の魔法陣が編み込まれた腹巻きを騎士達にくれた。これは外警担当の騎士達には特に有難がられている。腹巻きは身体が冷えてしまうマインラートにも、ヴァルブルガ自ら届けられていたりする。
「これ暖かい」
「そうだね」
エリアスも腹巻きをして尻尾を振っている。黒い毛糸で編まれていて、表側には白い毛糸で簡略化した騎士団の紋章が編み込まれている。
魔法剣士のマインラートの上着の裾は膝丈だが、冬には温かくていい。勿論外に出る時には、この上から外套を着る。
腰に剣帯を付けて剣を提げ、マインラートはエリアスと部屋を出て食堂に向かった。自室ではお茶を淹れる程度の設備しかなく、騎士は皆食堂で食事を摂る。
すれ違う団員達と挨拶を交わしながら食堂に入る。壁際の棚に置いてある盆を一枚取り、籠に入っているナイフとフォーク、スプーンを乗せる。それから厨房と食堂を隔てているカウンターに向かう。
基本的に騎士団の食事は二種類あって、好きな方を選ぶ。とはいってもそれは昼食や夕食の場合で、朝食は基本的にスープ以外毎日メニューはほぼ同じだ。卵とハムか腸詰肉、パンと林檎などの果物にヨーグルト、スープだ。
今日はハムエッグと根野菜がたっぷり入ったコンソメスープだった。体力を使う騎士の食事なので、ハムエッグのハムは厚めで枚数が多い。今日のヨーグルトにはベリーのジャムが乗っていた。スープに大抵野菜がたっぷりと使われているのは、放っておけば肉ばかり食べて、野菜を食べない騎士の為だろう。因みにマインラートは野菜が嫌いではない。
パンはテーブルにある籠に盛られていて、好きな分取って食べられる。
盆を空いているテーブルに置いたエリアスが、湯沸かしポットのある台に行き、並んだティーポットの一つにティーバッグを入れてお湯を注いで持ってきた。カップはテーブルの上の盆に幾つか重ねて置かれているのだ。
「今日の恵みに。月の女神シルヴァーナに感謝を」
二人で食前の祈りを唱え、黒パンを取る。食堂のパンはブレートヒェンと呼ばれる小ぶりのパンだ。焼き立ての黒パンと白パンが一緒に盛られていて好きな方を選べる。
黒森之國ではパンはパン職人しか焼けない。良く食べる男が多い騎士団では専門のパン職人が居る。街のパン職人は、街の住民の為のパンを焼くので手一杯だからだ。非常時の為にも必要と、騎士団にもパン職人が配属されているのだ。勿論、騎士団の料理人もパン職人も騎士資格を持っている。何の事はない、パン職人の家の出の騎士が配属されているのである。地方騎士団ではよくある事である。
料理は志気にも影響するので、料理人の腕は結構重要である。幸いにも、リグハーヴス公爵領騎士団に配属された料理人も、パン職人も腕がいい。土地柄的に魔物肉が安く手に入るので、肉もケチらず使用出来るし、領主も騎士を飢えさせる事なく充分な費用を出してくれている。
学院の騎士科では〈外れ〉と言われるリグハーヴス配属だが、いざ来てみると衣食住がきちんとされているので、他の領騎士団へ移動願いを出す者は殆どいなかった。
「スープ美味しい」
スープを飲んで、エリアスが尻尾を振る。マインラートも湯気の立つスープをスプーンで掬って口に入れた。
柔らかく煮込まれた蕪がスープに入っている厚めの燻製肉の出汁を吸っている。刻んで入れてある葉の部分もしゃきしゃきしていて歯触りが良い。
温暖なヴァイツェアとフィッツェンドルフがあるので、黒森之國では四季の野菜が通年で手に入るのだ。
「生姜かな?」
ほんの少し生姜のピリッとした風味がある。スープにはとろみが付けてあり、身体が温まる工夫がしてある。
ハムが主張し過ぎているハムエッグを食べ、ヨーグルトの中にテーブルにあった林檎をナイフで刻み入れてデザートにする。少し濃くなった紅茶にはミルクポットからミルクを注ぎ、ミルクティーにする。エリアスはミルクティーに蜂蜜玉を入れてかき混ぜている。
「マインラート、今日は氷祭行くの?」
「ああ、見回りにね」
氷祭の期間は、街の見回りの他に氷祭をしている会場の見回りをする。会場は騎士団訓練場なので、外警以外の騎士も交代で見回りを担当していたりする。勿論、騎士団長のマインラートもだ。
食事を終え、マインラートとエリアスは食器の乗った盆を返却用カウンターに戻し、食堂を出る。そのまま外警詰所へと向かう。マインラートの団長室もそこにあるのだ。
「おはようございます」
「おはよう、早いな」
朝の交代前の騎士が詰所に何人が来ていた。
「お仕事お仕事」
エリアスが詰所の湯沸かしポットに水を足し、ティーバッグや砂糖の入っている容器の蓋を開けて、中身を確認をする。牛乳は毎日飲みきってしまうので、厨房に配達屋が来た時に、こちらに届けてくれた瓶が保冷庫に入っている。
使ったコップは出来るだけ自分で洗う事になっているので、たいしてなかった洗い物を片付け、エリアスがテーブルを拭いていく。
そのうちに夜勤をしていた騎士達が戻って来て、入れ替わりに詰所に居た騎士達が出て行く。
「うあー、寒いっ」
「あああ、詰所暖かい……」
外の寒さに肩を竦ませながら外套を脱いだ騎士達が、手を洗いにバスルームへ行く。外から帰ったら手洗いとうがいをする決まりなのである。
そんな彼らにエリアスが熱い紅茶を淹れてやる。
「有難う、エリアス」
「風邪予防に蜂蜜玉、要る?」
「要る要るー」
手を洗って来た騎士がエリアスから蜂蜜玉の瓶を受け取る。
マインラートは日誌の用紙をマグカップの横に置いてやった。仕事終わりには書いて提出する決まりなのだ。
「有難うございます」
「会場の方はどうだ?」
「夜中でも結構来ますよ。昼より込みませんし。屋台は限られますけど」
「そうか」
夜は光の精霊に頼んであちこち照らして貰っているので、昼とは雰囲気が違うと好評なのだ。恋人たちが夜に来るらしい。
日中は屋台も多く出ているが、夜は流石に開けている店は減る。夜中はグリューワインかつまみ系の屋台しかないだろう。
「私達も外に出るから、日誌を書いたら休んでくれ」
「はい、お気をつけて」
マインラートは団長室から自分とエリアスの外套とマフラーを取って来た。一度腰から剣帯を外し、外套を着た上から付け直す。エリアスはまだ剣を持てないのでナイフだ。
外警詰所は玄関近くにある。マインラートとエリアスは外に出て、表側から訓練場に回った。裏口から出た方が訓練場には近いのだが、客の通り道は表側に作ってある。
外に出るなりエリアスが狼耳をぷるぷると震わせた。
「寒い」
「そうだね。手袋もちゃんと着けておこう」
今の時季のリグハーヴスは水が氷る寒さなのだ。手袋を着けていないと、あっという間に手がかじかんでしまう。
日中は子供を連れた親子連れが多い。既に朝日に輝く氷像を見て歓声を上げている声が聞こえてくる。
階段状に削った坂を下り、訓練場に入る。朝から開ける屋台の準備に勤しむ店員の姿がちらほらと見える。朝食を屋台で食べようとする冒険者達の姿もある。
マインラートの仕事は警備がてら氷像を見回り、欠けたり溶けたりして修繕が必要かどうかの確認だ。
「あ、コボルトだ。騎士隊の人かな?」
「そうだな」
騎士の制服を着ているが、騎士団員ではないのは領主館の騎士隊員だ。紋章の入った位置が違うので解る。非番の隊員だが制服を着て来ているのは、人手が足りない時に手伝うように領主から頼まれているかららしい。
そして、騎士隊員達はコボルト連れで来ていた。領主館に居付いたコボルト達だろう。まだ込み合っていない会場を、騎士隊員の傍で歩き回り、氷像を見て尻尾を振っている。屋台で飴がけの苺を買って貰っているコボルトもいる。
「騎士団にもコボルトかケットシーがいればいいのになあ」
「ふふ、確かにな。皆の志気が上がるかもしれないしな」
マインラートは羨まし気なエリアスの頭に掌を乗せた。エリアス自体はコボルトともケットシーとも親和性が高いので、〈Langue de chat〉では一緒に遊んでいるのだ。
近い氷像から点検をしていく。昨夜は軽く雪が降ったが、それは警備をしながら騎士団員が箒で払ってくれたようだ。
地下迷宮の魔物や動物の氷像に混じり、会場の真ん中には今年もエンデュミオンに頼んで作って貰った月の女神シルヴァーナの氷像がある。コボルトとケットシーと戯れるシルヴァーナの足元には寄付箱が置かれていて、教会への寄付が入れられるようになっている。
シルヴァーナの氷像の周りには光の精霊が飛び回っていて、相変わらず神々しい。この氷像を目当てに巡礼をしてくる信者も少なくない。
氷の滑り台も人気で、子供と一緒にコボルトが並んでいる。ハイエルンではどれほどの娯楽があったのかは解らないが、楽しんでくれればいいとマインラートは思う。
「マインラート?」
呼びかけられて、マインラートは振り返った。
「ハインツ……?」
知り合いだったのと、何故ここにいるのかが解らず、マインラートの声音が怪訝そうなものになってしまった。マインラートが王宮騎士団に居た時一緒に勤務していたが、現在ハインツは王宮騎士団の団長だ。ハインツの隣には両耳が折れ耳の北方コボルトを抱いた白い人狼が居た。
「久し振りだな。旅行で来たのか?」
「や、エンデュミオンに用事があったんだ。そちらはもう済んだのだが、氷祭を見て行けと言われて泊まらせて貰った」
「ああ、冬場は宿屋が満室だからな」
逗留する冒険者でいっぱいなのだ。そもそも雪深いリグハーヴスに旅行に来る者は少ないし、転移陣を使えば日帰り出来ない訳ではない。
マインラートはハインツの隣にいる人狼とコボルトに顔を向けた。
「初めまして。私はリグハーヴス騎士団団長マインラート、こちらは私の小姓で番のエリアス」
「ユゼファ!」
しゅっとコボルトが右前肢を上げる。
「キッカです」
「私の番だ」
幾分照れながら、ハインツがキッカの肩に手を添える。
「ユゼファ、撫でても良い?」
「いーよー」
エリアスにユゼファが頭を差し出す。柔らかい毛でを覆われた耳の間を、エリアスに撫でられ嬉しそうに笑う。
「それにしても見事な氷像だな。これだけ作るのは大変だろうに」
「まあ、殆どは私が作ったのだ」
「マインラートが!?」
「魔力過多の治療の一環でな」
特級精霊付きのマインラートは魔力が多すぎて、時々放出しないと凍死しそうになるのだ。その為、魔力を使って氷像を作り、騎士達の訓練に使ったり催しに貢献したりしている。その他、夏に冒険者ギルドや商業ギルドに頼まれて、氷の魔石を作ったりしている。
「コボルト、いる」
辺りをきょろきょろ見回していたユゼファが尻尾を振る。
「領主館のコボルト達だよ。五人くらいいるんだ。騎士に憑いているのもいれたらもっといるが」
「保護されたのだったな」
「ああ。領主館の騎士達に可愛がられているよ」
「ハイエルンだと人狼と合併した村でもないと、こんな風景は見られないです」
キッカがぽつんと呟いた。平原族や採掘族だけの村にはコボルトは寄り付かないらしい。
フスフスとユゼファが鼻を鳴らす。
「おいしいにおいする」
「屋台が出ているからね。食べてみたい物があったら買おうか、ユゼファ」
「あう!」
財布の紐を緩めてくれそうなハインツに、ユゼファがぶんぶん尻尾を振る。主でもないのに、随分と懐かれているようだ。元々誰に対しても紳士的な態度で接する男だったが、やはり自分の番と番に憑いているコボルトには甘さが異なる。
そんなハインツの変化にマインラートは微笑んだ。
「王都にないものもあるかもしれないから、楽しんでくれ」
「有難う」
ハインツ達と逆方向に別れて進み、マインラートとエリアスはまだ列が出来ていない月の女神シルヴァーナ像の前に立った。小銭入れを取り出し、寄付箱に銅貨を入れる。氷祭をやっている間は毎日お参りに来るので銅貨である。
氷祭が無事に終わるように願い、見回りに戻る。
「マインラート、手繋いでも良い?」
「良いよ」
きゅ、とエリアスがマインラートの左手を握る。尻尾が揺れているので機嫌が良さそうだ。
氷の滑り台の前の広場でコボルト達が追いかけっこをしている。動物型の妖精は身体が小さい者が多いので、声は子供のように高い。
「たうたう!」
片側が折れ耳の北方コボルトが、こちらを見て吠えた。他のコボルト達も一斉に振り向いた。
「人狼だー」
「すっごい氷の精霊がいるー」
「たうたう!」
わらわらと集まって来て、足元から見上げられる。
「わーっすみませんっ」
「こら、囲まないの!」
慌てて周りで見守っていた騎士隊員達がコボルト達を抱き上げる。
「たーう」
「騎士団の団長さんだよ。お仕事中なんだから邪魔しないの」
片耳が折れている北方コボルトに騎士が言い聞かせる。
「凄い氷の精霊憑いてるな」
小熊のような南方コボルトが、目をキラキラさせてマインラートを見ている。
「アイスクリーム作れる」
何故かマフラーでほっかむりをしている南方コボルトも嬉しそうだ。
「いや、マインラート団長でアイスクリーム作ろうとか思わないで。ノーディカかタンタン作れるでしょ」
「作れるよ」
「作れる」
「ピイ」
小鳥をスリングに入れた北方コボルトと、スカートを履いた北方コボルが頷く。
「アイスクリーム……?」
確か以前教会のバザーの屋台で売られていた気がする。
「え、マインラート、アイスクリーム作れるの?」
エリアスまで顔を輝かせる。
「いや、私は作り方を知らない。冷やす手伝いなら出来るが」
「作らないの?」
エリアスとコボルト達に見詰められ、マインラートは唸った。
「一通り氷像の見回りを終えてからなら……。食堂の端を借りられるだろう」
「やったー」
「たうー!」
「あああ、すみませんすみませんっ」
喜ぶコボルト達に対し、騎士隊員達が頭を下げる。
「私は氷像の管理をしている位で、警備の人数には含まれていないから大丈夫だ」
マインラートは苦笑して、騎士隊員に顔を上げさせる。
「三十分くらいで戻るから、外警詰所に居て貰って構わないぞ。誰かは居る筈だ」
騎士隊員が用事で来る時は外警詰所にまず顔を出すので、場所は知っているだろう。
「お手数掛けます」
「うちの団員もコボルトに会いたがっているから喜ぶよ。ではまた後で」
賑やかなコボルトと騎士隊員達に手を振り、マインラートとエリアスは再び氷像の見回りに戻る。
「アイスクリームー」
エリアスが嬉しそうなので、良いかと思う。
それにしてもコボルトは自由だった。少々振り回されている騎士隊員達が、小さな弟や妹の相手をしているようにも見えて微笑ましい。きっと騎士隊長のパトリックも日々コボルト達の相手をしているのだろう。
見回っている内にまたハインツ達と会うだろうから彼らも誘おうと決め、マインラートはエリアスの手を繋ぎ直した。
エリアスが未成年なので清いお付き合いのマインラートです。
冬は冬眠しそうなので、エリアス湯たんぽで寝ています。エリアスが来る前は普通の湯たんぽを二つ位入れていそうです。
マインラートの方がハインツより年上ですが、役職についていなければ敬称無しで呼び合います。
マインラートは特級妖精憑きなので、老けるのは遅いです。
領主館のコボルト達は相変わらずです。多分一緒に来ていたのは、ハノとキーランド。
マインラートは小鳥だと思っていますが、タンタンがスリングに入れていたのは勿論ティティ(鷹獅子)です。
アイスクリームを領主館組に覚えさせたのは、当然孝宏です。