王宮騎士団長ハインツの初恋(後)
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ハインツさんの初恋後編。
303王宮騎士団長ハインツの初恋(後)
エンデュミオンの温室は、緑濃く豊かだった。芝生はきちんと整えられているし、果樹には食べ頃の実が沢山なっている。
ハインツとキッカはゆっくりと広場を回り、果樹の実を幾つか摘まみ、綺麗な水が湧いている泉を見た。
柔らかな苔の生えた天然の石を積んだ泉から伝う清水は、下にある石鉢に溜まっている。石鉢の中には魔石ではないが、色の綺麗な角のない石が敷き詰められている。何となく巣のようだな、と思ったハインツはこの温室に水竜キルシュネライトがいるのを思い出した。
ここはキルシュネライトの寝床に違いない。
石鉢には触れないようにして、ハインツとキッカは祠にお参りした。
「隠者の庵に行ってみますか」
「はい。ユゼファも行っていますし」
軽く曲げた腕をキッカに掴ませ、ハインツはエンデュミオンが「隠者の庵がある」と言っていた方の奥の小道に入った。小道を進むにつれて、複数の子供がはしゃいでいるような声が聞こえてくる。
「……賑やかですね」
「そうですね」
小道の先は再び開けた場所になっていた。小さな二階建ての家が建っていて、家の横にある畑にはケットシーが何人かいて、枯れかけた馬鈴薯の茎を引っこ抜いていた。根にはごろごろと大きな馬鈴薯の実が付いている。
「キッカー」
キッカを見付けたユゼファが、フラウムヒェンと前肢を繋いでやってきた。フラウムヒェンはユゼファの後ろで半ば隠れてハインツとキッカを見上げる。ふわふわとした黒褐色の毛に覆われたフラウムフェンの身体がぷるぷると震えている。
「私は大きいから恐いか」
ハインツは芝生に片膝を付いた。一緒にしゃがんだキッカにユゼファが駆け寄る。フラウムヒェンはその後ろから恐る恐るやって来た。
「こんにちは、フラウムヒェン」
「こん、ちは」
「私はハインツ。王宮で騎士をしているんだよ」
「きし」
「そうだよ」
恐がらせないようにやさしく話し掛けるハインツに、フラウムヒェンも慣れてきたのか、くるりと巻いた尻尾を揺らした。ユゼファがハインツの膝に前肢を乗せる。
「フラウムヒェン、ハインツかたぐるましてくれるよ」
「かたぐるま、アロイスも、してくれる」
アロイスと言うのが、肉屋の店主なのだろう。毛並みも良く、きれいな服を着ているフラウムヒェンは、とても可愛がられているようだ。ここにいるコボルトが着ているのは、ハインツが見た事もないコボルト織の布地だった。
「わっ」
唐突にキッカが声を上げた。
「どうしました?」
「尻尾に何か」
「尻尾?」
ハインツはキッカの背後を確かめた。緑色の芝生の上に伸びる真っ白なキッカの尻尾に、同じく真っ白で小さなコボルトが抱き付いていた。
「ふかふか!」
「キャン!」
白いコボルトの服を、マンドラゴラのレイクが根で引っ張っている。止めているらしい。
「レイクの飼い主か?」
「キャン!」
レイクが頷く。
「シュネーバル、いけませんよ。ヘア・ヒロにいつもぎゅっとして良いか、聞いてからと言われているでしょう?」
「う!」
穏やかな声が降ってきて、白いコボルトがキッカの尻尾から離れた。ただし、物凄く残念そうにキッカの尻尾から目を離さない。
白いコボルトに声を掛けたのは、ハインツも顔見知りのマヌエルだった。
「貎下」
「今はもうただのマヌエルですよ。ヘア・ハインツ」
黒い修道服を着たマヌエルが微笑んだ。相手が元司教だと知り、キッカは慌てて頭を下げた。
「初めまして、王宮魔導具管理部のキッカと申します」
「マヌエルと申します。こちらは姉妹シュトラール」
シュトラールと紹介された、マヌエルの足下にいた修道女の服を着ている南方コボルトが、ひょいと白いコボルトを抱き上げる。
「ふかふか!」
白いコボルトが、諦めずにキッカの尻尾に前肢を伸ばす。
「ふかふかしたいならどうするの?」
「シュネーバル、ふかふか、ぎゅっしたい」
片言で欲求を口にするシュネーバルに、どれだけふかふかしたものが好きなのかとキッカが笑う。
「そんなにふかふかしたものが好きなの?」
「う!」
「触ってもいいよ」
「うー」
お許しを貰ったシュネーバルが、シュトラールに芝生の上に下ろして貰うなり、キッカの尻尾に再びくっついた。
「シュネーバル、満足したら離れるから」
修道女のベールを被ったシュトラールが、困った顔でキッカに言う。
「うー」
キッカの尻尾に抱き付き、頬擦りしているシュネーバルと言うコボルトだが、耳の先から尻尾まで真っ白だった。
「この子は幸運妖精ですか?」
「そうですよ。独立妖精ですが、ヘア・イシュカとヘア・ヒロが養育しています」
まだほんの子供だ。だからキッカも尻尾に触るのを許したのだろう。ユゼファも何も言わなかった。
「確かに立派で触りたくなるのは解る尻尾だな……」
「え!?」
「いや、失礼」
独り言に反応され、慌ててハインツは謝った。そもそも人狼の尻尾には迂闊に触れてはならないと言われているのだ。殆どの人狼は、自分の尻尾をきちんと手入れしている。彼らにとって大切な部位なのだろう。
暫くキッカの尻尾を堪能したシュネーバルは、「ありがと」とお礼を言って離れた。すっかり満足した顔をしている。
「ヘア・マヌエル、ここは賑やかですね」
「そうでしょう。可愛い子達に囲まれて、楽しいですよ」
マヌエルはしゃがんでフラウムヒェンを撫でた。マヌエルには慣れているらしく、フラウムヒェンは嬉しそうにしている。
「まぬえる! おいも!」
畑からグラッフェンが大きな馬鈴薯を抱えてマヌエルを呼んだ。服を着たまま畑に入っているので、あちこち土で汚れている。
「おやおや、土だらけになって。帰る前に洗わないと、エンデュミオンが吃驚しますよ」
マヌエルが苦笑しながら立ち上がる。
ユゼファがハインツの膝を前肢でとんとんと叩いた。
「ハインツ、かたぐるまして」
「いいぞ」
ハインツがユゼファを肩に乗せるのを見たマヌエルが、おやと言う顔になった後、微笑んだ。
「憑いている妖精公認とはよろしゅうございますね」
「え?」
「おいも! おやつたべたい!」
マヌエルの言葉の意味が解らず聞き返したハインツの言葉は、畑からのグラッフェンの声に重なってしまった。
「シュトラールにお芋を蒸かしてもらう間に、グラッフェンはお風呂ですよ!」
「おふろ?」
「お迎えが来る前にお洗濯もですよ」
「えっだ。かみる」
「フラウ・エッダとヘア・カミルがお迎えで来られるんでしたね」
「あい!」
上手くあやしながら、マヌエルが馬鈴薯を抱えたグラッフェンを家の中に連れていった。これから風呂に入れられるのだろう。
「あのグラッフェンをエンデュミオンが見たら、涙目になる」
ふう、とシュトラールが溜め息を吐いた。
「何故だい?」
「エンデュミオン、お風呂苦手なの。自分でグラッフェンをお風呂に入れられないから」
マヌエルもそれを知っているので、エンデュミオンが来る前に畑からグラッフェンを上げたらしい。
「シュトラールも手伝ってくる。お芋も蒸かすね。蒸かしたてのお芋に、バター付けて食べたら美味しいよ」
シュトラールは馬鈴薯を入れた籠を運ぶケットシー達に向かって走っていった。
「ん、んー」
ハインツの肩の上でユゼファは機嫌良く鼻歌を歌う。そしてフラウムヒェンに手招きした。
「フラウムヒェンもおいでよ」
「うい」
フラウムヒェンはおずおずとハインツに近付いてきた。そっと両前肢を伸ばしてくる。
「おいで」
ハインツはフラウムヒェンを抱き上げた。
「ういー!」
フラウムヒェンがハインツの服にしがみついた。
「怖かったかい」
「アロイスより、たかい」
ハインツの方が、フラウムヒェンの家族より身長が高かったようだ。しかしすぐにぱたぱたと尻尾を振り始めたので、楽しんでいるらしい。コボルトの尻尾は正直なのだ。
「シュネーバル、だっこ、してほしい」
「キャン!」
シュネーバルとレイクは、キッカに抱っこを頼んでいた。
「良いですよ。わあ、軽い」
シュネーバルとレイクを抱き上げたキッカが驚きの声を上げた。小さいので、シュネーバルとレイクは軽いのだろう。そもそも妖精は軽い。
「だっこ?」
「だっこしてくれるの?」
何処からかやって来たのか、いつの間にか子供のケットシー達が周りに集まって来ていた。何故かケットシー達は揃ってハインツを見上げている。
ユゼファがハインツに囁く。
「ケットシー、たかいばしょすきなの」
「成程」
ケットシーにしてみれば、安全に高い場所に持ち上げてくれる人材がハインツだったのだ。
「皆で交代だぞ?」
「やったー!」
ケットシーが歓声を上げる。
ハインツは大きめのケットシーを、キッカは小さなケットシーを、シュトラールに「お芋も出来たよー!」と呼ばれるまで順番に抱き上げて高く持ち上げてやったのだった。
「一人一回までだと言えば良かったのに」
夜になり、ケットシーを抱き上げすぎて怠くなったハインツの腕に、エンデュミオンが〈治癒〉を掛けながら呆れた顔で言った。
「思い付きませんでした……」
「喜ぶから、ついな」
エンデュミオンも経験があるのが、口元が笑んでいる。
ベッドが2つある客間で、今はエンデュミオンとハインツの二人だけだった。キッカはユゼファとお風呂に行っている。
「後はこれを塗っておくといい。筋肉痛や打ち身にもよく効くぞ」
エンデュミオンは塗り薬の小さな蓋付き容器をベッドカバーの上に置いた。
「ちゃんと薬草師のラルスに作って貰ったから安心しろ。エンデュミオンも作れない訳ではないが、魔力を込めすぎるらしくてな。飴しか作るのを許してもらえない」
「魔力回復飴でしたか。あれは今では王都の魔法使いも所持しているそうですよ」
「ラルスの店では処方箋がいるから、類似品だろうな。あの飴を作るだけで魔力をかなり使う気がするがなあ」
一応特許はエンデュミオンにある。なので別の作り方をしている筈だと、ハインツに説明する。ラルスがいる店で売っているのは魔力枯渇症の患者用らしい。
「元々はフィーのおやつなんだ」
フィーと言うのはエンデュミオンの養女の大魔法使いフィリーネの事である。養女に何を与えているのか。
腕に塗った塗り薬はミントが入っているのか、肌がすうっとした。
ハインツはパジャマの上着に袖を通し、釦を留めた。
「エンデュミオンに教えて欲しいのですが」
「なんだ?」
「ユゼファが私に肩車を頼んだのを見て、妖精公認で良かったとヘア・マヌエルが仰ったのですが、どういう意味でしょう」
「妖精には縄張りがあってな。土地だと先に住み着いた妖精が守護権を持つんだ。主持ち妖精の場合は、縄張りが主本体になる。主持ち妖精が心を開いて甘えるのは主だ。主が恋人を作ろうとしても、妖精が気に入らなければ追い出す。もし妖精が主の選んだ相手に甘えたら、それは認められたと言う意味だ」
「ユゼファが私を?」
「まあ、懐いているな。うちの人懐こいルッツだって、肩車を頼む相手は何人もいないぞ」
ルッツと言うのは、〈暁の砂漠〉の第一位継承者テオフィル・モルゲンロートに憑いているケットシーだと言う。生憎今日は仕事で留守にしていた。
「もう一つ、人狼の尻尾についてですが、大人が触るとどうなるんです?」
「無断で触ると血を見るな」
「え!?」
「人狼の尻尾の付け根は性感帯になっているから、好きでもない相手に触れられたら殴り飛ばすんじゃないか? 恐らく周囲の人狼に袋叩きになるぞ」
つまり痴漢行為になるらしい。
「……ヘア・キッカに、立派で触りたくなる尻尾だと呟いたのを聞かれたんですが」
人狼に拳で語られるのは、ハインツでも辛い。
「それだと、人狼の解釈では〈恋人になって下さい〉になるな。即座に断られなかったら、嫌われてはいないぞ」
「そ、そうですか」
取りあえず、殴られなさそうだ。
「キッカが好きなのか?」
「まだ何度も会ってませんよ」
「人狼は恋愛に関しては即決する民族だぞ? 匂いと本能で解るらしくてな。嫌われたら二度目はない」
「潔いですね!」
「キッカに嫌われていたら、ユゼファにも嫌われている筈だ。ハインツ位紳士なら、最初からユゼファは好意的だったろう?」
確かに最初の日から撫でさせてくれた。
「だから脈はあるぞ」
「人狼は年齢差を気にしないんですか?」
「気にしないな。多分、選ぶ基準が見た目じゃないんだろう」
「はあ」
「ハインツは良い男だと思うがな」
ニヤリとエンデュミオンが笑う。
ハインツは少しくすんだ淡い金髪に翡翠色の瞳をしている。王宮騎士に配属された位であり、それなりに見た目は整っている筈だ。だが、女性にもてようと思わなかった為、身だしなみと清潔に気を付けている以外は無頓着だった。
「そうそう、人狼は相手が既婚者だと番対象にはしないから、好意があるならちゃんと独身だと表明しておけよ」
「え!?」
「ハインツ位の年齢で地位もある物が既婚者じゃない方が少ないだろうに」
「あ……」
確かにハインツと同期の者達はほぼ結婚しているか、恋人がいた。王宮騎士団員は優良物件なのである。
「ではエンデュミオンは孝宏の所に戻る。お休み」
「お休みなさい」
よいしょとベッドから下り、エンデュミオンは開けてあったドアから出て行った。
(あれ──?)
ハインツは誰かを恋愛対象として見る感覚をすっかり忘れていた。穏やかな性格のキッカを好ましいとは思っていたが。
カチカチと爪音が聞こえてきた。キッカとユゼファがバスルームから戻って来たようだ。
「ただいまー」
湯上りの良い匂いをさせて戻って来たユゼファが、部屋に入ってまっすぐにハインツの元に来る。ハインツはユゼファを抱き上げて膝に乗せた。温かくてふわふわだ。
「お帰り。温まって来たかい?」
「あう」
キッカは部屋のドアを閉めてから、自分に宛がわれたベッドに座り、魔法で洗濯して来たのだろう服を畳み始める。小さなユゼファの服も丁寧に畳み、部屋にあった椅子の上に置く。
ベッドカバーの上にある白いキッカの尻尾は、しゅっとしていながらふっさりとしていて毛並みが良い。あれを触りたくなったシュネーバルの気持ちが解らなくもない。
「ハインツ、キッカのしっぽすき?」
「え!?」
「さっきからみてる」
ユゼファが鋭い。おかげでベッドに戻りかけたキッカが立ち尽くしているではないか。
絶対顔が赤くなっていると自覚しつつ、ハインツはユゼファの耳の根元を掻いた。
「尻尾だけではなく、ヘア・キッカ自身を好ましいと思っているよ」
「ええええっ!?」
「私は独身ですよ」
素っ頓狂な声を上げたキッカに、ハインツはエンデュミオンの忠告通りに伝える。キッカが紅色の瞳を丸くした。
「えっ、ヘア・ハインツはご結婚されてないんですか?」
「はい」
「許嫁がいらっしゃったり」
「実家が煩わしいのでおりません」
「恋人がいらっしゃったり」
「生まれてこの方おりません」
言ってから自分でも侘しいなとハインツは思ったが、いないものはいないのである。
「あー、だからユゼファが……」
何かに思い当たったのか、キッカが呟く。
「既婚者だと番対象にしない、ですか?」
「はい。ユゼファがヘア・ハインツにとても懐いているので不思議だったんです」
「ハインツはキッカの!」
ハインツの膝の上で、ユゼファがご機嫌で宣言をして尻尾を振る。
「……」
「……」
ハインツとキッカは顔を見合わせた。お互いに顔が赤くなっている気がする。
「ヘア・キッカ、こちらに」
「し、失礼します」
キッカはベッドに腰掛けたハインツの隣に腰を下ろした。
「私はあなたより十歳は年上だと思うのですが構わないんですか?」
「人狼は余り気にしません。その、自分の番だと認識できる相手であるというのが重要なので。決め手は主に匂いなんですけど」
「匂い」
清潔にしていて良かったと、自分の日常行動に感謝したハインツである。
「ヘア・ハインツにお会いした時に、良い匂いだとは思ったんですが既婚者だろうと」
「除外したと」
「ええ。でもユゼファがとても懐いていたので不思議だったんです」
キッカがユゼファの頭を撫で、苦笑する。
「いきなりヘア・ハインツに既婚者ですかと聞く訳にも行きませんし……」
「私でも聞けませんね……」
不躾過ぎる。
「ヘア・ハインツは宜しいんですか? 僕みたいので」
「正直に言いますと、私は恋愛事には関わらないように生きてきましたので、そう言った意味で気になったのはあなた位ですよ」
「キッカにはユゼファがついてるよ!」
「キッカと一緒に可愛いユゼファが来るなんて素晴らしいじゃないか」
本心からハインツは口にする。妖精憑きが好きならば、憑いている妖精も可愛がらなくてどうする。そもそも、ユゼファは可愛いのだが。
「ユゼファ、ハインツすきー」
ユゼファがハインツに抱き着いた。
ハインツはキッカの手を取って言う。生涯言う機会はないと思っていた台詞を。
「番になる事を前提にお付き合いしていただけますか?」
「僕で宜しければ……。至らない点があると思いますけれど」
ハインツとキッカの手の上に、ユゼファが小さな前肢を置いた。
「だいじょぶ。ユゼファもいる」
自信満々なユゼファに、ハインツとキッカは思わず声を上げて笑った。
恋愛に疎いハインツ、漸く「あれ? キッカの事好きなんじゃね?」と自覚しました。
ハインツは王宮配属されるだけあって、結構ハンサムだったりします。
少しくすんでいるけど淡い金髪で、翡翠色の瞳が素敵だと、社交界の適齢期の女性たちに密かに人気でした。但し、ハインツは仕事以外で社交界には顔を出さなかったので、実家経由で釣り書きがバンバン来ていたという。
そうして、顔じゃない肩書じゃない匂いだ!の人狼であるキッカと出会うのでした。
キッカがハインツを気にしていると知ったユゼファは、せっせとくっついてマーキングをしていたのですが、妖精とマヌエルにしかその事実に気付いていなかったという……。