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グラウの巣立ち

ルリユール<Langue de chat>は、製本及び痛んだ本の修復を致します。店内には素材の見本の他、製本後の本の見本もございます。本の試し読みも出来ますので、詳しくは店員にお訪ね下さい。

エンデュミオンの元からグラウが巣立ちます。


139グラウの巣立ち


 ケットシーの赤ん坊は、一年間で成体に近い大きさまで育つ。エンデュミオンの弟であるグラウも七ヶ月になり、ルッツより一回り小さい程度まで育っていた。

『もう、柔らかい固形物も食べられる様になったね』

『そうだな』

「んーま」

 蒸かした馬鈴薯を口に入れて貰い、グラウが尻尾を立ててふるふるさせる。最近では支えて貰って二足で歩く様にもなってきた。もうすぐ一人で立てそうだ。

「グラウ、白湯だぞ」

「あい」

 ちゃむちゃむと小さな桃色の舌で白湯を舐める。

 エンデュミオンにとって、血の繋がった兄弟は初めてだった。最初は戸惑ったが、今では可愛くて仕方がない。

孝宏たかひろ、今日はエッダとカミルが来る日か?」

「うん」

 エッダとカミルは毎週土の日に孝宏にパンや菓子を習いに来る。

 今まで来ていた時は、グラウが奥の部屋で寝ている時間だったので、二人とは会っていなかった。最近起きている時間が長くなったグラウである。

「こんにちは」

「おじゃまします」

 午後になり、エッダとカミルが二階の居間に上がって来た。

「にゃー!」

 ラグマットの上に座っていたグラウが歓迎の声を上げた。

「えっ、小さいエンデュミオン?」

「わあ、可愛い!」

 エンデュミオンより白い部分が多いが良く似たケットシーに、エッダとカミルの目が輝く。台所で手を洗ってから、そろそろとグラウに近付いた。

 ラグマットに座った二人に、グラウがはいはいで突進する。まずはカミルに近付き、そっと出された指先の匂いをすんすんと執拗に嗅ぐ。何故か解らず、カミルが戸惑った顔をエンデュミオンに向けた。

「エ、エンデュミオン?」

「あー、グラウ。多分それは火蜥蜴サマランダーのルビンの匂いだぞ。カミルの店の窯に棲んでいるんだ」

「ひちょかげ?るびー?」

「そうだ。それからその子の名前はカミルだ」

「かみゆ」

 だいぶん喋る様になったグラウだが、まだ舌足らずだ。ケットシーは産まれながらに叡智があるので、歩くより話す方が早い。

「抱っこしても構わないぞ、カミル」

 グラウの身体も、柔らかいとはいえ男の子なので確りしてきている。ケットシーでも、女の子の方が華奢だ。

 カミルはグラウの両脇を掬い上げ、膝に載せた。

「わー、エンデュミオンよりやっぱり軽い。毛もふわふわだね」

「にゃー」

 エンデュミオンを肩車した経験のあるカミルである。グラウの毛はまだ子供の毛なので、ぽやぽやしているのだ。

「はい、エッダ」

 カミルはグラウをエッダの膝に移した。グラウが黄緑色の瞳でエッダを見上げる。

「えっだ?」

「うん」

「エッダの名前はちゃんと言えるんだ」

 カミルに頭を撫でられ、誉められたと解ったのか、グラウが前肢を上げた。

「あい!えっだ」

 きゅっとエッダに抱き付く。

「エッダ、カミル、始めるよー」

「はあい」

「グラウ、後でね」

 台所から孝宏に呼ばれ、エッダがグラウを膝から下ろすと小さなケットシーは慌てて後追いをした。

「えっだー」

「こら、台所は危ないんだ、グラウ」

 エンデュミオンに抱き上げられたグラウは、涙目でエッダを前肢で指す。

「えっだ」

「……仕方がないな。椅子から下りてはいけないぞ?」

「あい」

「孝宏、グラウが見学したいそうだ」

「はいはい。グラウが食べちゃいけない物は使わないから大丈夫だよ」

 孝宏に頼んでグラウを子供用の椅子の一つに座らせて貰う。エンデュミオンも隣の椅子によじ登った。

「えっだー、かみゆー」

 グラウがご機嫌でテーブルをぺしぺし叩く。

 今日はベイクドチーズケーキと言う菓子だった。砕いたクッキーを型の底に敷き、チーズ生地を流して焼く物だ。孝宏は二人に作りやすい菓子から教えていた。

 リグハーヴスには菓子専門店はない。家庭菓子が主体なので、店で買うと言う行為がまだ一般的ではないのだ。

 〈(ヴァイツェン)(スフィアーツ)〉でも現在はパンのみを売っているが、カミルが担当する一日一種類のパンコーナーでは、たまに焼き菓子を出しても良いのではないのかと孝宏は考えている。

「出すなら金の日か、土の日かなあ」

 生地を流し込んだ型をオーブンに入れたので、レシピを書いた手帳に絵も書き入れていたカミルが鉛筆の尻を振る。カミルは結構絵が上手い。

 王都に配達で行ったテオとルッツが、試しにと十二色の色鉛筆を仕入れて来た時は、物凄く悩んだ末に「レシピが解りやすくなるんだから買おうよ」とエッダに言われてパンの売上が入った財布から買っていた。

 家に帰ってから色を着けているらしく、レシピの絵には綺麗な色が塗られている。

「やっぱり週末だよね」

 使い終わった調理器具を洗って布巾で拭いていたエッダも頷く。

 陽の日は基本的に黒森之國くろもりのくにの店や仕事は休みである。だから、週末のお楽しみとして甘いものを、と言う売り方になるのだ。独り暮らしの住人等に売れるのではないかと思っている。

「ヘア・カールにお試しで置いて貰う?」

「そうなるかなあ」

 カミルとエッダが作った物を店に置くかどうかは、店主のカールにかかっている。今まで「だめだ」と言われた事はないが、それはパンだからだ。菓子をおいてみたい、と言うのは又別の気がする。

 しかし、リグハーヴスにある店で菓子を置くとなれば、パン屋以外はないとカミルは思っている。

「そろそろ焼けたかなー?」

「良いぞ」

 甘い香りが立ち込めて来た頃、砂時計で時間を計っていたエンデュミオンのお許しが出る。

 孝宏はオーブンから薄黄色の表面に軽い焦げ目の付いたベイクドチーズケーキを取り出した。

「これは冷やした方が切りやすいからね。今日はエンデュミオンに冷やして貰うね」

 水の精霊(マイム)氷の精霊(アイス)に頼んで、ベイクドチーズケーキを冷やして貰ってから、型から取り出して包丁でスティック状に切る。

「この切り方は好みでね。棒状に切って蝋紙で巻いても良いし、ケーキみたいに扇形にしても良いから」

「持ち運びには棒状かなあ。一つの値段も下げられるし」

「運ぶのも楽かも。でもお茶の時間に食べるなら扇形も良いよね」

 黒森之國では袋か買い物籠持参であり、箱入り菓子は無い。カミルとエッダがそれぞれの意見を言う。

「えっだ、けーき」

 テーブルを叩いてグラウがねだる。エッダは孝宏とエンデュミオンを見た。

「食べさせてあげても良いの?」

「もう食べられるから良いぞ。その半分位なら」

 エッダは持っていたスティック状のベイクドチーズケーキを小さく折り、グラウの口元に近付けた。

「はい、どうぞ」

「きょうにょめぐみに!」

 一丁前に食前の祈りを唱え、グラウがはむっと齧りつく。

「んまー」

 尻尾をふるふるさせて、グラウはエッダの手からベイクドチーズケーキを食べた。

「これはおやつ分ね」

「有難う」

 作ったパンや菓子は、エッダとカミルの家族のおやつになる。

 菓子を持ってきていた手提げ籠に入れたエッダが、もじもじした後に口を開いた。

「あのね、ヒロ、エンディ」

「なあに?」

「なんだ?」

「今度私に弟か妹が出来るの」

「わあ、そうなんだ。良かったねえ」

「ふむ、めでたいな」

 クルトとアンネマリーが二人目を欲しがっていたのは、孝宏もエンデュミオンも知っていた。何しろ、エッダはカミルと結婚する確率が大である。そうなると、クルトの跡継ぎが居ない。

 元々女の子のエッダには大工とは別の職業に就かせるつもりだったらしいし、子供はもっと欲しかったのだが、中々恵まれなかったのだ。

「産まれてくるの楽しみ」

「フラウ・アンネマリーのお手伝いしなくちゃね、エッダ」

「うん」

 カミルも菓子とエプロンを籠に入れ、二人の帰り支度が整う。それにいち早く反応したのはグラウだった。

「えっだ?かみゆ?」

「夕方になるからな、二人は帰るぞ?」

「やーん、えっだー!」

 子供用の椅子からグラウは前肢をエッダに伸ばした。エッダがグラウの頭を優しく撫でる。

「又来るね、グラウ」

「やーん、いっちょいくー」

「む?」

 エンデュミオンが真顔になった。グラウの後頭部を肉球でぽんぽんと叩く。

「グラウ、急には行けないんだぞ。行くべき所には行けるから、今日は我慢しろ」

「でぃー」

 頭の大きさの割に大きな耳をぺたんと伏せ、グラウが涙目になる。

 エッダとカミルは「又会えるからね」と約束してグラウを撫で、帰って行った。


「孝宏、グラウを連れて部屋まで来てくれ」

「うん……」

 グラウを椅子から抱き上げ、孝宏はエンデュミオンと自分の寝る部屋に行く。ベッドの上で、エンデュミオンはグラウに向い合わせで座った。

「グラウ。確認するが、カミルは好きか?」

「しゅきー」

「エッダは?」

「えっだ、ちゅくの!」

「やっぱりそうか」

 はふー、とエンデュミオンが溜め息を吐いた。

『どういう事?』

『グラウはエッダに憑くんだ』

 孝宏は驚いた。生後1年位までは憑かないのではなかったか。

『早くない!?』

『早いんだが、主を見付けた以上はなあ……。憑かせないまま放置すれば、グラウが病気になりかねない』

 ストレスみたいなものだろうか。特にグラウはまだ赤ん坊に近い。

『何よりエッダが未成年だから、クルトとアンネマリーにお願いにいかなくてはならない。なのに、アンネマリーが妊娠しているとはなあ』

 グラウの面倒を見るのは当然エッダなのだが、妊婦のアンネマリーの負担も増えてしまいそうだ。

『下手な相手に憑かれるよりは、エッダで良かったが』

 エッダの家族もカミルの家族も、エンデュミオンの保護対象だ。エッダもカミルもエンデュミオンと孝宏の弟子なのだから。

「えっだー」

 エッダの名前が出ると、グラウは嬉しそうだ。

『……頼みに行って来る』

 エンデュミオンは〈転移〉で、クルトの工房まで跳んだ。

 木の香りが色濃い大工通りでも、家具等を担うクルトの工房は家を建てる大工の工房よりは目立たない。

 家のとなりに隣接して立つ工房の両開きの扉が半分開いていて、エンデュミオンはそこから中に入った。

「お邪魔するぞ」

「やあ、エンディ」

「エッダならさっき帰って来たわよ?」

 工房の中にはクルトとアンネマリーが居た。二人の間には少し使い込まれた柵付きの子供用寝台があった。

「いや、クルトとアンネマリーに話があるんだ」

「あら、なあに?」

「アンネマリーは座ってくれ」

 驚いて何かあっては困る。アンネマリーが三本足の椅子に座ったのを確認して、エンデュミオンは子供用の寝台に肉球で触れた。

「二人目が産まれるから、エッダが使っていた物の塗り直しをしようと思ってね」

「そうか。その……これをもう一つ作って貰う事になっても良いだろうか」

「どういう事だ?」

 クルトが怪訝そうな顔をする。

「グラウがエッダに憑きたいそうだ」

「え!?グラウって、エンディの弟じゃなかった?」

 姿は見ていなくても、二人は仔ケットシーが居るのは聞いていた。

「そうだ。本当は一年経つまで主探しをするつもりはなかったのだが、見付けてしまったものはどうしようもない。エッダならエンデュミオンも安心なのだが、グラウはまだ赤ん坊だし、クルトとアンネマリーにも負担を掛けると思うのだ」

 ケットシーに憑かれれば、一生傍に居る事になる。

 クルトとアンネマリーは顔を見合わせたが、すぐに微笑んでエンデュミオンに向き直った。

「エッダから随分間が空いちゃったから、赤ちゃんのお世話を思い出すのに助かるわ」

「グラウが自分で登り降り出来るベッドが良いかな?ああ、スプーンやフォークも作らないとな」

 エンデュミオンはパチパチと瞬きした。

「良いのか?」

「勿論よ」

 アンネマリーは、エンデュミオンを抱き上げて膝に載せた。

「エッダがケットシーから信頼される子に育ったって事だもの」

「エッダは良い子だ」

有難う(ダンケ)。いつからグラウはうちに来るの?」

「出来れば早い方が良い。グラウが不安定になるから。こちらでも用意があるから、明日の午後にでもエッダとクルトで来てくれ」

 匂いの付いた布団や玩具は持たせてやりたいし、何を食べさせるのかも書いて渡したい。

「解った。じゃあ、俺はこの寝台をさっさと仕上げないとな」

 寝台を叩き、クルトが笑う。

「じゃあ、頼む」

 アンネマリーの膝から降りかけたエンデュミオンだが、思い直して彼女に抱き付いた。

「〈ケットシーの祝福を〉」

 ぽわり、とアンネマリーが銀色の光に包まれる。

「安産祈願だ。ではな」

 ぴょんと飛び降り、エンデュミオンは〈転移〉で<Langueラング de chatシャ>へ帰還したのだった。


「ただいま」

「お帰り、エンディ」

「きゅっ」

「でぃー」

 ベッドの上によじ登ったエンデュミオンに、グラウが抱き付いて来た。グリューネヴァルトが孝宏とお守りをしていてくれたらしい。

「グラウ、明日の午後にエッダが迎えに来るからな。名前を着けて貰って一緒に行け」

「でぃー?」

「エンデュミオンは行かないぞ。孝宏に憑いているからな。でも今晩は一緒に寝ような」

「あいっ。でぃー、だいしゅき!」

 その晩、エンデュミオンはグラウと孝宏と川の字でベッドで横になった。足元にはグリューネヴァルトが丸くなっている。

『もう少し一緒に居られると思ったんだがなあ』

 くうくう寝息を立てるグラウを見守りながら、エンデュミオンの耳が伏せる。

『エッダが遊びに連れてきてくれるよ』

 読み書き計算を習いにと料理教室で、週に何度もエッダとカミルは<Langue de chat>に来るのだ。

『ギルベルトは凄いなあ……』

 ケットシーの王様として、ギルベルトは何人ものケットシーを送り出して来たのだ。

 孝宏は腕を伸ばし、エンデュミオンの頭を撫でた。

『少し寂しいね』

『……うん』

 ちょっぴり目頭を濡らしつつ、眠りに付いたエンデュミオンだった。


 翌日、エンデュミオンは朝からグラウの布団とお気に入りの鈴の入った魚の形をした玩具、それとルッツがまだ袖を通していなかったシャツとズボンを譲って貰い、布に包んだ。

 エンデュミオンの服なら大きすぎるが、ルッツのなら少し大きい位で着られる。それにグラウは生後一年経っても、ルッツ位の大きさの気がする。

 お昼ご飯を食べさせてから、グラウにシャツとズボンを着せる。ズボンは吊りベルトを着けているので、ずり落ちない。

「孝宏、エンデュミオン、エッダとクルトが来たの」

 ヴァルブルガが呼びに来たので、孝宏がエンデュミオンとグラウを抱いて、一階の居間に降りた。

 グラウを床に下ろしてやれば、はいはいでエッダの元へと行った。エッダがまだ慣れない手付きで抱き上げる。

「エッダ、名前は決めたのか?」

「うん。グラッフェンにするの。愛称はグラウのままが良いかなって」

「ぐらっふぇん」

 気に入ったらしく、グラウ改めグラッフェンが自分の名前を口にしている。

「これはグラッフェンが使っていた布団と、玩具と着替えだ。慣れた匂いが付いていないと、寝付きが悪いから」

「有難う、助かるよ」

 クルトが布包みを受け取る。エンデュミオンは手帳も差し出した。

「グラッフェンは柔らかい固形物なら食べられる。特に好きな物を書いておいた。まだ自分では食べられないな。食欲は旺盛だが」

 食べさせて貰っている段階なのだ。もう少ししたらスプーンを持たせてみる時期だ。

「解った」

「困った事があったらいつでも言ってくれ。それから体調が悪そうな時は、魔女ウィッチグレーテルに。そちらに移ったと伝えておくから、定期検診は行ってくれると思う」

「うん。アンネマリーにも伝えておくよ」

「宜しく頼む」

 エンデュミオンは店の外まで出て、すぐに会えると解っているのに、前肢を振ってグラッフェンとクルト親娘を見送った。


 数日の間しょんぼりと空になった子供用の揺り籠を見ていたエンデュミオンだったが、その後ヨナタンとヴァルブルガに頼んで布団を縫って貰い、グリューネヴァルトの寝床とした。いつまでもベットカバーの上で寝かせるのは忍びなかったのだ。

 グラッフェンも暫くエンデュミオンを求めて夜泣きしたものの、すぐにクルトとアンネマリーにも懐いた。

 〈(ヴァイツェン)(スフィアーツ)〉の手伝いに行くエッダが一緒に連れていったグラッフェンが、招きケットシーになるのも間も無くの事である。


安心出来る先に巣立って行ったグラッフェン。

それでもちょっぴり寂しいエンデュミオンでした。頻繁に会えるんですけれどね。

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