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異世界に行く羽目になった死んだフリの天才  作者: ブルータス
成長編
60/68

不死身のネタ


ザシュッ


気がつけば、「完全版永久睡眠」の状態と同じ感じになっていた。


あれ?

もしかして俺、死んだ?

あれ、玄野ス?

もしかしてあの頭が割れてる死体、俺の?


グアアアア!

せっかく殴るついでに【傲慢】奪ったのに!

……あーあ、【虚飾】と【傲慢】って何らかの関わりがあるらしいから期待してたのに……。


……これからどうしよう。

この状態は攻撃を受け付けないからたぶん無敵だけど、一時間くらいで意識が薄くなってくるんだよなー。

あの状態から先はたぶん普通の転生の為に輪廻の輪的な所に行くんだろうなー。

……どうすればいいんだろうか?


その時、


《【傲慢】が【虚飾】に吸収されました》

《【虚飾之王(ベリアル)】を手に入れました》


という声がミストに届く。


おお!

やっぱり関係アリか!

そしてこの進化した【虚飾之王】。

どうやら新たな技能に【実幻】とやらが加わってる様子。

その能力は、


なんと、幻覚が実現するらしい!

対象は作った【全幻覚】と自分にかけた幻覚。

作った【全幻覚】は継続に魔力を使うが、自分にかけた幻覚はそのままのようだ。


玄野から少し離れた位置に行き、魂の部分の上から幻覚を作り出し、【実幻】を使用する。

すると、


シュゥゥウウウ


なんか幻覚の端の部分から霧が吹き出ていき、霧が出た部分から受肉的な事がされていく。

自分の死体の方を見ると、こちらとは逆の事が起きてるようだ。


シュゥゥウウ……


そして受肉が完了する。

生前と比べて肉体に変化は無い。


これは………所謂(いわゆる)、不死身と言うヤツじゃないか?



-------------------------



シュゥゥウウ……


ミストの死体、撒き散らした血や衣服までもが完全に無くなる。


「で、名乗ろうか?」


最初の姿と全く同じのミストが尋ねる。


「ああ、教えてもらおう」


「俺はミストガン・シャテンドゥ。異世界からの転生者で、転生直前に神を殺したら魂が神魂になった。

これ以上は言う気が無いな」


「十分だ」


カランッ


そう言って手に持っている剣を放り捨てる玄野。

そして、国に支給された「アイテムボックス」と呼ばれる魔道具である右手の中指に嵌まった指輪から金色の鎌を取り出す。


「へぇ、それは?」


「アルーバルの宝物庫から奪った物だ。俺の本当の得物は剣じゃなくて鎌なんでな。

時之神(クロノス)、完全顕現!」


ボオッ


ギギギッ

ギギッ

ギギギギッッ


玄野は黒いオーラを吹き出すと共に黒い歪な鎧に覆われ、彼の背後からサイズの違う複数の歯車が出現する。


(そういえば神級スキルに【極鎌(キワミノカマ)】とかあったな。【鎌術】の上位互換かね?

……にしても、どっかのラスボスみたいな格好だな……)


そう心の中で呆れながらミストは「破邪の王剣」を強く握る。


「雷神化!破邪之英雄(ペルセウス)強欲之王(マンモン)虚飾之王(べリアル)、完全顕現!」


パリリィィ

ボワッ

ボボボボボボボボッッ


ドゥゥウウン


三種の力が開放され、せめぎ合い、融合していく。


バリリリィィイイイッッ


結果、ミストは4枚の黒い翼を生やし、白い鎧を纏い、全身から赤黒い雷を迸らせた姿になる。

【破壊神降臨】は使わない…のではなく何故か融合を阻害する為、使えない。


フッ


両者凄まじい速さで接近する。

そして、


パアッッーーーン


濃厚な混ざり物の多い赤の剣とどこまでも純粋な黒の鎌が激突する。


7年の月日はミストを強くした……

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