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異世界に行く羽目になった死んだフリの天才  作者: ブルータス
成長編
53/68

vs切り札バレ済み神 4


ボボボボボボボボッッ


ジャラララララララッッ


大砲並みの威力を持つ水の球が間髪入れずに撃ち込まれ、金色の鎖が縦横無尽に振り回される。

それらの所為で魔の森東北東部の木々は巨大化したのも相まって穴だらけになっていた。


それらの攻撃を【雷神化】と【電動飛翔】による雷速での移動で躱していく俺。


チッ


鎖が俺の顔にかする

気がつかなかったが、いつの間にかかなり追い込まれているようだ。

全力を出さないと近々死ぬなこれは。


スゥ


心臓が止まり、意識が肉体から切り離されていき、『完全版永久睡眠』の状態になる。


(虚飾・強欲、不完全顕現!破壊神降臨!)


ボゥッ


轟々ッ


ミストの身体から黒いオーラと右肩に二枚の翼、その上から赤黒いオーラが吹き出る。

それを見て驚いた後に納得した表情になるアンドロメダ。


「それはシヴァ様の加護の……死ぬ気…いや、何らかの対策があるのでしょうね」


(すごいなこいつ。よく分かったな)


パリィイイ


そんな事を思いながらアンドロメダに向かって走り出すミスト。


バシュッ


キィイン


ミストは攻撃を避けるのをやめ、織晴と破壊の魔剣(サクリファイス)で水球も鎖も叩き落としていく。


(よし、もう目の前!)


ジャラララララッ


いよいよアンドロメダと目と鼻の先、という所で大量の鎖がミストを包囲する。


(何ッ!?…くそっ!)


ヒュンッ


「フフフ、予想通りです」


ボボボボボボボボッッ


(またかよッ!?ていうかこれはヤバい……ッ!)


咄嗟に【近距離転移】でアンドロメダの背後に行くが、そこでも大量の水球を撃ち込まれる。

連続で「転移」をする事はできない上に距離が近すぎて剣ではどうにもできない。

ミストはまさに追い込まれていた。

だが、ミストは笑っていた。


(なんか楽しいな。戦闘狂ではない筈なんだけど……。まぁ、2年間聖銀掘ってばっかで通る道に力の拮抗した相手がいなかったからかな?何にせよ、楽しいなぁあああああああッッ!!!)


大罪スキルがミストの感情に呼応する。


《【強欲】が覚醒しました。【強欲】は【強欲之王(マンモン)】に進化しました》


《隠しスキル【御都合主義(テンプレ)】を手に入れました》


「ハハハ、御都合主義(テンプレ)すぎるだろ!

強欲、完全顕現!」


ボボボッ


ミストの右肩にあった翼の一つが大きくなり、同サイズの翼が左肩に出現する。


ボシュッ

ボシュッ

ボシュッ


黒い翼がアンドロメダの放った水球を防ぐ。


ダンッ


ミストはそのままもう一歩踏み込み、織晴と破壊の魔剣(サクリファイス)をそれぞれ【並列思考】によって成功した二本の剣の同時操作である【並列二刀剣術】で操り、アンドロメダに斬りかかる。


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