神が殺しに来るらしい
つい先日、黄金龍自らの手で焼き尽くされ、焦土となった黄金龍の寝床。
そこで黄金龍は寝そべっていた。
そんな彼の元に白い鎧を身につけた一人の……否、一柱の神が舞い降りた。
彼はフレンドリーに寝そべっている黄金龍に話しかける。
「八百年ぶりかな?忘れているかもしれないから名乗ろう。
我が名はペルセウス。
禁忌を犯した神を殺しに来た。君にはそのままここに留まっていて貰いたい」
神の言葉に黄金龍が閉じていた目を開ける。
『ペルセウス?……ああ、八百年前の大戦で主と共に邪神王と戦った神の一柱か。
神の禁忌というと「憑き神」の事か?まったく、貴様らには呆れるよ。西で好き勝手してる奴らは放置しているくせに私と敵対すると分かっていても使命を優先するとはな。生憎だが、封印を破る可能性があるならたとえ貴様の仲間であろうと私はそれを潰さなければならないぞッ!』
そう言って黄金龍はペルセウスを睨みつける。
「痛いところを突くな……。
だが、僕は彼女が「憑き神」を殺すまで君を足止めしなければならない。
さすがに既に神を何柱も殺している君を侮る気は無い。本気で行かせてもらう!
破邪之英雄、完全顕現!」
ペルセウスは残念そうに剣を抜き、自らの力を解放する。
ボワッ
ペルセウスの全身から聖なる光が吹き出し、元々着ていた鎧の上から白い光が鎧を形作っていく。
『フン、謙虚なことだな。
太陽之竜王、完全顕現!』
ボボボボッ
黄金龍も自らの力を解放する。
黄金龍は金色の炎を全身から吹き出し、金色の炎の鱗と巨大な爪を出現させる。
金と白が激突する。
一方は世界最高の龍「八皇龍」の一匹。
一方は元英雄の中級神。
近隣の魔物はただならぬ雰囲気に怯え、逃げ出していく。
一柱と一匹は目の前にいる強敵に集中して気づかなかった、その光景を眺める小さな存在に。
-------------------------
(うわぁ、黄金龍が来るかと思って監視付けておいたら神かよ!
ペルセウスの仲間で女と言えば……やっぱアテナかなぁ。
勝てなさそうだな。早いうちにスキル奪っておかないと)
目の前のテンプレ覚醒した復讐成り上がり主人公くんとの戦いが白熱して黄金龍が動き出した時、事前に察知できるようにする為に付けた監視の報告から神がこちらにやって来ることが判明した。
標的は……たぶん俺だな。
「神の禁忌」も「憑き神」も聞いたことないんだけどなー。
……というわけで、殺って奪って逃げなければッッ!!!




