vs復讐成り上がり主人公 3
「それっ、分裂魔剣」
ミストは右手の高圧電流を纏った織晴を真に向かって突き出す。
ボボボボッ
すると織晴は凄まじい速度(雷速)で伸びていくと同時に樹形図のように枝分かれしていく。
「停止球」
しかし、真は落ち着いた様子で【停止魔法】を枝の一つに当てる。
ピタッ
次の瞬間、織晴は枝分かれはおろか伸びるのも止まってしまう。
「おお!一部分に当てたら全体が停止するのか。
なら、これはどうかな?」
ミストが左手の人差し指を織晴の持ち手部分に向ける。
ビリッ
ボボボボッ
再び織晴が動き始める。
今まで破られたことが無かっただけに真は驚愕する。
「!?
どうやって……!?」
「うん、やっぱり【電動操作】は効くようだ。
止まったら動かせばいいなんて単純な魔法だね。
この程度かな?
俺は君の事を買いかぶっていたのかな?」
相変わらず子供っぽい口調で挑発するミスト。
その間も織晴は枝分かれし続け、真の逃げ道がとうとう無くなろうとしていた。
「チッ、転移」
ヒュンッ
真は舌打ちしてそこから消える。
直後、ミストの後ろに真が現れる。
それを見てミストは嘲笑う。
「うわ、しょっぼッ!
計算通りすぎるんだけど」
現れた真の前には大きく口を開いて目をギョロつかせる「破壊の魔剣」があった。
「な……ッ!?」
「ゼロ距離ボンバー(笑)」
ふざけた技名に反比例した、消費魔力1億で圧縮までされたとてつもない威力の「破壊の咆哮」がゼロ距離から真に向けて放たれる。
轟ッッ
光弾が真を飲み込み、ミストをも飲み込もうとするが、展開された【太陽龍之鱗】のお陰で爆発地点から押し出されるだけで済む。
「いやー、格下相手は楽でいいね、予測しやすいし」
爆発地点で傷だらけになって蹲ってる真を見ながら未だに挑発し続けるミスト。
「……けるな。ふざ、けるなぁぁああああッッ!!!」
それに反応し、真が感情のままに叫ぶ。
すると、
《【反転】が【万物流転】に進化しました》
ミストは真のステータスから【反転】が消えて神級スキルの欄に【万物流転】が加わる瞬間を見た。
まるでかつて戦った転生者のゴブリンキングのように都合良く進化するスキル。
なんとなく、本当になんとなく隠しスキルの欄に「虚飾破壊」を使うと案の定、
【御都合主義】
とあった。
自分のステータスには、無い。
イラッ
「あ、うん。
絶対、奪ってやる……!」
ミストの中で【万物流転】と【御都合主義】を奪うことが決定した。
なんか今後の展開でやって欲しい事があれば言ってください、ていうか感想ください。




