vs復讐成り上がり主人公 2
復讐成り上がり主人公を発見し、色々考えた結果、
見た目が子供だと言葉に真実味が無いし、聞きたい事を聞くまでの過程が面倒臭いし、そもそも前世で小説読んでた時から主人公っぽい奴って何やってもウザく感じるので、
たぶん俺の方が強いから脅して話を聞いて、俺にとって都合が悪ければ半殺しにした後に下僕にするか、殺す事に決定した。
戦う場合、街中では幻覚で隠しきれないし色々不都合があるので、マーキング済みの魔の森に行く事にする。
まず、「迷宮」に閉じ込める。
中で使う幻覚は【破壊神降臨】発動済みの「破壊の魔剣」が全方位から襲いかかり続ける超ハードなヤツ。
次に【亜空間作成】で作られた「亜空間」が作成者から離れない習性を利用し、竹内某(名前は忘れた)を「亜空間」に閉じ込めた後に【次元門】で魔の森へ行く。
ピキッ
パリィィン
しばらくして、空間がヒビが入った後に音を立てて砕け、中から白い輪っかと白い翼の付いている竹内某が現れる。
おーおー、魔力結構減ってるよ。
さては【憂鬱】に【反転】使って「破壊の魔剣」を全力防御したな。
竹内某が周りを見渡し、口を開く。
「ここは、どこだ………ッ!?」
優しい俺は無邪気な子供っぽくその問いに答えてやる。
「魔の森だよ」
-------------------------
「……個人だ!」
少し間を置いて真は重々しく口を開いた。
仕草に不自然さは見当たらない。
キィィン
しかし、その言葉にミストの【虚飾の魔眼】が反応した。
悲しいが、こいつの言葉は嘘のようだ。
いやー、予想はしてたけど、悲しいなぁ。
「本当に、悲しいなァッ!!!」
ボッ
ミストは一瞬で【磁魔法】による砂鉄の腕を形成して肩に接触させ、【雷神化】させて真に向けて放つ。
「くっ!?停止球!」
雷速で放たれた腕が目の前に出現した透明の球に衝突し、一瞬止まる。
そこを見逃さずに真は移動し、再び動き出した腕を避けることに成功する。
「なんで、個人って言ったのに……!」
「この世には嘘を見破る魔道具もあるのさ」
全く関係無いが。
「……まさか、〈閻魔の指輪〉……ッ!?
カイゼル公国の国宝をどうやって?」
(……え!?あんの?)
「どこにでも、自分の贅沢の為に国の財宝をすり替える阿呆がいるという事さ……」
それっぽく言ってみた。
ミストは知らない。
この発言によりカイゼル公国に色々な国から"軽い嘘"による探りが入る事を。
そしてそれによって本当にすり替わっている事が判明し、ある大臣が処罰される事を。
そしてオークションで本物と共に大量の偽物が競りにかけられる事を。
ミストガン・シャテンドゥは知らない。
「ハハハハ」
真が突然笑い出す。
そして勝ち誇った顔で言う。
「失敗だったな。
もし俺がお前から逃げ切れたら真っ先にカイゼル公国に行ってお前の事を教えてやる!
そうすればお前は国に狙われる事になり、逆に俺は国の庇護を受ける事ができる!」
「へぇ、それは怖いな。
なら未然に防がないとね」
ミストの背後から【雷神化】された千の砂鉄の腕が現れ、右手で腕輪になっていた織晴が剣の形に変形し、左手に「破壊の魔剣」が現れる。
「今の勝ち誇った顔がムカついたからわりと本気でやるね」




