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異世界に行く羽目になった死んだフリの天才  作者: ブルータス
成長編
33/68

ビックリ箱少女


黄金龍の寝床の下で聖銀の抽出を始めて2年、とうとう腐る程あった聖銀が全て俺の【空間収納】に収まった。

予想では100万㎥位になる筈だった空洞は今や約250万㎥。

つまり抽出した聖銀は、


2500000×0.48(土の中の聖銀の割合)=1200000


120万㎥の聖銀(ミスリル)である。

固めて落としたら黄金龍殺せるんじゃね、とか思わないでもないが、壊されたら二重の絶望で再起不能になるしヤツは復讐物の主人公らしく"見下していた相手に実力で地を舐めさせられる"という感じでブチのめしたいので止めておく。


二年間の土木作業で異常に成長した【土魔法】で空洞を縦長にして上の土を薄くする。

すると、


バゴンッ


『ーーーッッッ!!!!』


「ブフッ、ブハハハハハハハハッッ!!!」


凄い音を立てて黄金龍の寝床の土が崩れ、黄金龍は幅の狭さ故に飛ぶこともできず、奈落の底へ真っ逆さまに落ちていく。

最後に見えた間抜け面が爆笑だった。


さて、ここまでが2年前に考えていた地味な嫌がらせである。

そしてここからが2年の間に考えた"嫌がらせ第二弾"!


物は元あった場所に戻さないとね!


俺は急いで穴の近くに駆け寄り、2年前から溜めていた"抽出済みの土"を【空間収納】から穴に流し込む。


ザサァ


そうして穴が埋まったところで【土魔法】で操作して黄金龍の穴という穴に土をねじ込む。

もちろん尻の穴にも。


こんなエゲツない事を思いついた事から、たった2年で復讐物の主人公っぽく成長している事がわかる。

………手酷く裏切られるのが基本の復讐物と比べると理由がマジで微妙だが。


「ざぁぁまぁぁぁあああああッッ!!!次が本番だ!首洗って待ってろ、もちろん全身の穴もな!………ブハッ、今上手い事言ったな、俺!」


と下品に笑いながらミストは全力で作り出した門に駆け込んだ。


5秒後、金色の火柱が上がって黄金龍が出てくるが、その頃にはミストは【空間魔法】の新しい技能【次元門】でマーキングした場所まで逃げていた。

その日、魔の森中央部全域で黄金龍の怒声が響き渡り、他の魔物は恐怖のあまり自らのナワバリに逃げ込んでただひたすら震えていた。



-------------------------



ミストは【次元門】でマーキングしていた場所、シャテンドゥ伯爵領の隣のアッセル公爵領、そのスラム街の近くの路地裏に来ていた。

腐る可能性があったオークの肉を売りに行った時にマーキングして置いたのだ。


また、つい最近知った事だが、シャテンドゥ伯爵領は領主館のあるガザフ村を中心とした十三の村で構成されており、スラム街もまともな冒険者ギルドも無いド田舎だ。

そしてド田舎故に商人に物品を高く売られて安く買い叩かれる。

あんなド田舎を欲しがる兄上(こブタちゃん)の気がしれないよ、ホント。

正直、誤って当主とかにされそうで狙ってるフリすらしたくない程だ。


話がずれたが、わざわざ俺がスラム街に来た理由は一つ。


簡単に言えば聖銀(ミスリル)取り尽くして暇になったし父上(ブタ)兄上(こブタちゃん)に学校に連れて行く従者を今の内に選べとか言っていたから、スラム街に溜まって才能を潰しているいいスキルを持った転生者を探し、可能なら眷属にしてできなかったらスキルを奪うためである。

まぁ、転生者である必要はないが。


路地裏を抜けてスラム街に入る。


ストリートチルドレン(?)が多い。

そして全然近寄って来ないのがありがたい。

ウザいだけだし。


(転生者、転生者、転生者、転生者、転生者、てn…いた!)


ミストの目が道の端で座ってる銀髪のボロボロの服を着た同年代の少j…女の子で止まる。



________________________________



*ララ*


種族 狐獣人(亜種)


レベル8


魔力 1030/1030


固有能力(ユニークスキル)

修復(熟練度 218)


隠しスキル

聖水神の可能性(7/100)


称号

[転生者][先祖返り]


隠し称号

[転性者]


________________________________



おお!

転性者いきなりキターーーッッ!!!

しかもこいつ、チートで隠しスキルを選んどる!

そして称号[先祖返り]!


凄いな、こいつ!

まるでビックリ箱!


「おい、お嬢ちゃん!」


そしてミストは若干ヤクザ風に女の子に話しかけた。



おかしな所があれば質問どーぞ。



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