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異世界に行く羽目になった死んだフリの天才  作者: ブルータス
プロローグ
3/68

神なら自力で生き返れるさ!神ならな!

神(笑)は顔面の血管をヒクヒクしながらタブレットの破片を見ている。


『………別に壊す必要ありませんよね?』


「いや、あったさ。お前が不愉快な気分になる。それだけで意味がある」


『ふざけんなーー!

このタブレットを創造神から買うのに三年かかったんだぞ!」


「命に比べれば、安いもんだろ」


ニコッ、と笑いながら言うと、


『そ、そうっすね。調子こいてすいません。コロサナイデクダサイ』


「ん?何?後ろめたいことでもあるの?」


『ア、アハハハー、イジメナイデクダサイヨーー』


神(笑)は何が怖いのか半泣きになっている。


『えっとー、そ、それでですね。虚飾の能力はあちらの世界でステータスを見れるようになっているので、そのぉ、い、今から異世界に送りますね』


「ああ。貧乏なところに生まれたらお前が故意にやったと思って殺しに行くから」


にしてもステータスとかあるのか〜。

あ、神(笑)がガタガタ震え始めた。

それと同時に俺の体?が光り始める。

神(笑)はそれを見ると震えながら口を開く。


『あ、あ、あ、あのですね。じ、実は転生先で転生者を殺すと経験値多いしチートスキルを奪えるんですよ。そ、それでは〜』


なるほど。だから光った後で言ってきたのかな?

この転生は神々の遊びの一貫ってやつだったんだね。

神(笑)の顔が恐怖にひきつる。

俺は神(笑)に殴りかかる。


「死拳ッッ!!!」


スカッ

ヒュンッ


俺の放った死を(もたら)す拳は神(笑)に躱されて当たらなかった風に見えた。

神(笑)には。

しかし、俺の拳には今だに何かを殴った感触がある。

どういうことだ?


そんなことを考えながら俺は異世界に転生した。



***************



神サイド


(危ねえぇぇええぇえええ)


スカッ


死を齎す拳をギリギリの所で避けることに成功する。

実はこの神空間では神は力を制限され、こういう変な技は喰らうと最悪死ぬ可能性もあるのだ。


ヒュン


忌々しい死人は拳を見ながら異世界に飛ばされる。


良かった。

送る準備が出来たところで言って、本っ当に良かった。


と思ったら、あれ?

鼻血が出てきた。

胸も苦しくなっている気がする。

心なしか寒くなった風に感じる。


んん、あれ?

もしかして当たってたのか?

まさか、虚飾の能力で幻術を見せていたのか?

魂だけの状態でそんなことが出来るのか?


あ、ヤバい。

眠くなってきた。

神空間から出ないと………

死ぬ………



***************



《中級神 ボルテリアルを倒しました》

《魂の経験値が一定に達しました。人魂が仙魂になりました》

《魂の経験値が一定に達しました。仙魂は半神魂になりました》

《魂の経験値が一定に達しました。半神魂は神魂になりました》

《隠し称号[神殺し]を手に入れました》

《隠しスキル【雷神の可能性】を手に入れました》


うむ、やはりあれは当たっていたようだ。

にしても殺す必要はなかったような気が……………

ま、加害者のくせに俺を嵌めようとしたんだ。当然だな。

自力で蘇生出来ない方が悪い。


さりげなく言ってるが俺の魂は神と同格のようだ。


………。


というかここどこ?

メッチャ狭え。さっきから圧迫されている気が………


《[ヘルメスの加護]を手に入れました》

《[シヴァの加護]を手に入れました》


……………生きていてこれ程意味が分からなかった事は初めてだ。


突然の謎の声(中身含む)により俺は凄まじく脱力した。


ズルリ


「奥様!生まれましたよ!可愛い男の子です!」


!?

ホッ、ビビった。可愛いとか聞こえたから流行りの「異世界転性」かと思った。


ん、あれ?俺まだ中に居るんだけど………


嫌な予感が脳裏にすぎる。


ズルリ


「奥様!どうやら双子だったようです。こちらも可愛い男の子です!」


び、ビビった〜。


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