裏ワザ3
午後4時ごろ、魔の森東北東部の多少深い場所では金属に金属をぶつけたような音が鳴り響いていた。
音源は金塊のようなものを禍々しい黒い剣で斬りつけていた少年だった。
キィィン
《対象の破壊に失敗しました》
キィィン
《対象の破壊に失敗しました》
キィィン
《対象の破壊に失敗しました》
キィィン
《対象の破壊に失敗しました》
イラッ
キキキキィィン
何かが上手く出来ない少年はイライラしながら金塊を斬りつけるペースを上げる。
《対象の《対象n《対sh《対象の破壊に失敗しました》》》》
ブツッ
キキキキキキキィキキキィィン
とうとうキレてしまった少年は全力で速さのみを追求して一気に金塊を斬りつける。
《対象の《対象n《対sh《対s《対《たi《対象の破壊に失p《対象n《対象の破壊に成功しました。一時的にステータスから「ヴェリュエイシス」が消滅します。《対象は既に破壊されています》》》》》》》》》》
「……………なげぇええんだよぉぉおおぉおおおおお」
ヒュンッ
ゴッ、ズムム
少年は突然叫び出し、先ほどまで振るっていた剣を近くの木に投げつける。
剣は錐揉み状に回転しながら木に激突し、その刃の半分は木にめり込む。
「フゥ、やっと次の工程に進める。…………長かったなぁ、マジで。何回やったっけ?」
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種族 オリハルコン・スライム
レベル36
魔力 7632/7632
スキル
再生(熟練度 28)
体術(熟練度 862)
【発勁】
伸縮自在(熟練度 1527)
鞭術(熟練度 1126)
称号
[ミストガンの眷属]
隠し称号
[ の刺客(笑)]
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さて、ポルナレフ状態の人もいるだろうから説明しよう。
このステータスは「ヴェリュエイシス」という単語の消滅した、俺との戦闘で高くなったオリハルコン・スライムのステータスに、俺の眷属となるように幻覚をねじ込んだものだ。
こんな何の意味があるのかわからない事をしたのは、家の聖書的な本に「眷属というものは、神が選び、選ばれた者が受け入れると生まれる」と書いてあったからだ。
これを読んで俺は「神じゃなくても出来るのでは?」と思っていた。
………………特に根拠は無いが。
そして現在、目の前に「誰の眷属か」のみが不明になっている個体がいる。
これを見て俺は思った。
「あ!これ、許可させたら出来るな」
と。
なので「幻覚で俺の眷属だと思わせて許可させる計画」を進めるのだ!
普通に無理な気もするが、スライムという生物は核とかあるし単細胞くさいので記憶とか関係ないに違いない!現在の状況とかで判断するに違いない!
まぁ、眷属にならなくても俺"は"損しないし、自分のレベル上げに専念するだけだし………。
頭の中でオリハルコン・スライムを「雷神之腕」で少しずつ削るところを想像していると、
《「オリハルコン・スライム」が眷属になりました》
《神級スキル【眷属化】を手に入れました》
謎の声が、目の前の粘液生物の屈服(?)を告げた。
「よーし、お前の名前は織晴だ。文句つけたら幻覚で100回殺すから。シンプル イズ ベストー」
ニタァって感じの笑顔で(脅すのも忘れずに)名前を付けてやりました。
経験値 種類
討伐経験値 戦闘経験値 練習経験値




