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異世界に行く羽目になった死んだフリの天才  作者: ブルータス
成長編
14/68

突入先は心理戦

ミストガンの世界では流行っている「転性者」をヒロインにするとキーワードに入れたんですが、あんまり反応が悪いのならやめようかな、と思っています。

意見を聞かせてください。

ーーあっ!


オリハルコン・スライムに死の拳を振るおうとしたミストガンはあるとんでもない事に気付いた。


(そういえばスライムに心臓は無いな )


「死拳」は心臓を止める衝撃波で相手を仮死状態にする技なので、心臓を持たない者には全く効果が無いのである。

発勁(はっけい)」ならばスライム全てが持っているスライムにとっての心臓、核にダメージを与えられた可能性もあった。

しかし、神を殺し、オーク相手に無双したミストガンも所詮、元は死んだフリが特技という変わり者の高校生。「発勁」などと言う武術の中でも特殊な部類の技を使える訳がなかった。


かなりシャレにならない事に「死拳」を放つ寸前に気付いたミストガン。

しかし既に(オリハルコン・スライム)は目の前、今さらどうにも出来ない。


( 見様見真似(みようみまね)の発勁でもやってみるか?前世の中国拳法を習ってるクラスメイトもやってたし……… )


ミストガンが腹をくくった次の瞬間、


「!?」


ヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュッッ


オリハルコン・スライムがミストガンの接近に気づき、伸ばしていた針状の触手を鞭のようにしならせる。


「……気づかれたか。黒雷領域(ブラックサンダーフィールド)ッ!」


ボォォオオオォオオオ


スッ


魔力を1億使った「黒雷領域」で触手の動きを鈍らせ、さらに接近し、オリハルコン・スライムの懐に入り込む。


「スウゥゥ、発っ勁ッッ!!!」


ドッ

ズンッッ


「くっ!」


「黒雷領域」の副産物で魔力1億分強化された肉体の力を、完全とはいかなくとも八割程は神鉄(オリハルコン)の壁の先にある目標に送り込むことに成功する。

初めてなのに八割も上手くいくのは転生者故なのか、衝撃の扱いに長けているからなのか。


《【体術】を手に入れました》

《【発勁】を手に入れました》


「………」


オリハルコン・スライムは受けたダメージの所為なのか、「黒雷領域」の電撃の所為なのか動かない。


ミストガンは弾かれた二割弱の発勁によって痺れて動けない。


( 動け!今なら完全な「発勁」が使える。それでトドメが刺せるんだ! )


先ほど技能で【発勁】を習得し、完全な「発勁」が使えるようになったミストガンは言葉通り、先に動けるようになれば勝利が確定する。


しかし、受けたダメージが大きかろうが耐久力が違う。


ヒュンッ


「くそっ!」


先に動き出すのは電撃を受け、ミストガンの四倍の威力の発勁を受けたオリハルコン・スライム。

疲労の所為か、数本の触手のみでミストガンに攻撃を開始する。


フッ


ヒュンッ


フッ


ミストガンは【単独近距離転移】を繰り返して避ける。



徐々にミストガンの痺れは無くなっていき、既に動けるようになっているが、手痛い反撃を受けたオリハルコン・スライムは疲労の所為で針状の触手による必殺の攻撃は出来ないものの、「発勁」を当てられるような隙は無い。


もはや最初のような余裕は互いに無く、お互いに隙を探り合う心理戦のようなものが展開されていた。



やっとオリハルコン・スライムに有効な攻撃を手に入れたミストガン。

しかし、有効すぎた所為で警戒され、勝機を見出せない。

目の前のスライムを倒すには新たな攻撃手段を手に入れなければならない。

さて、

な〜に〜が〜で〜る〜か〜な!

な〜に〜が〜で〜る〜か〜な!


ウザくても気にしない事を願います。

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