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暗き森と人々  作者: 霜此九重
青年と私
1/1

だから私は此処に来た

拙い文章ですが宜しくお願いします。

『私の名前はコンラッド・アロイン。

貴方がこの本を手に取ってくれたことを心から感謝したい。

そして願わくばこの本に記したことを信じて欲しい。』


コンラッド・アロイン著 私と無口な青年 冒頭より抜粋





今、私は『この大陸で知らぬものはいない』といわれる森に来ている。

暗黒の森と呼ばれるイズール大陸で最も広大にして最悪の森だ。

この森の中には日中にも関わらず光が一切差し込まない。

それどころか他には生息しない猛獣や毒草がそこかしこにあるという。


「…しかし、この森の情報は極端に少ない…か。」


かつては大陸中の国々が争うようにこの森を調査した。

だが結果は多数の帰らぬ人を生むだけに終わった。


しかし奇跡的に一命を取りとめた人の証言から国は調査を断ち切ることになった。

その記述は遥か昔に失われてしまったようだが、何百年も経った今でも全ての国が暗黒の森の調査再開はないと公表している。


ならば、なぜ私がこんな場所に来ているかというと。

…自ら命を絶つためだったりする。

旧時代には資源の宝庫と言われていたらしい暗黒の森は、今ではその暗さと猛獣や毒草の存在から私のような者が多く訪れる場所になっている。


「…今の私にはこの眼前に広がる森が救いの場所に見えるから不思議だ。」


誰も居ない森の入口で私はその暗闇に向け自嘲の笑みを浮かべた。

私はこれからこの森をただ歩きそして死ぬのだと。











「なんて暗いんだ…。」


実際この目で見たこの森は、この足で踏み込んだ森の中は書物で知るどんな森より暗かった。

木々が風で揺れる音、足元の木の枝が折れる音。

それ以外は自分の呼吸しか聞こえない。


灯れ(フォン)


この世の誰でも使えるという生活魔法、微かな光を生み出す魔法を唱え私は周りを見渡す。

そこは確かに森の入口だったはずだ。

振り返るが外の光は見えず、本当に自分はそこから来たのか分からなくなる。

しかし歩く事も侭ならないほど暗いのでは本当に凶暴な生物が生きているのか不安になる。

それともこの森に生きる生物は皆こんな暗闇でも視えるのだろうか。

それならばこの灯りはきっと彼らのいい標的になるだろう。



「もっと奥までいかなければきっと猛獣も出てこないだろう…私は、死にたいんだ。今更……引き返せなどしない。」

最初から主人公が自殺願望者ってどうなんでしょうね。

誤字がありましたら御連絡いただけると幸いです。

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