プロローグ
一ヶ月が経った。天使の力に目覚めた青年神原典史は、科学の粋を集めた力で闘う武藤衛士、怪物と化しながら人間の側についたミハエルと共に、今もなお現れ続ける超常の怪物と闘う日々を送っていた。
人間を、動物を化け物へと変え、高みの見物を決め込む黒幕の存在。いつかその姿を捉えると誓いつつ、三人は首都近郊にまでその勢力を伸ばした謎の異形から人々を守る。この一ヶ月で、彼らは周知の存在となり、また都市伝説の存在ともなった。人々に悪夢が迫る時、必ず現れ戦い続ける正体不明の存在がいる、と。
一方、類稀なる鬼才、早乙女倫香は上司の笹倉賢雄、親友の冬木冴子と共に異形の持つ未知なる力の研究を進めていた。そしてその成果は、ついに一つの結実を迎えようとしていた。
人々の叡智が作り出した常識を呆気無く破壊していくその未知なる力。それは始原なる力。彼らは今、その正体へと踏み出す大きな一歩を踏み出そうとしているのだった。
そして、その時は刻一刻と迫っていた。神の計画の執行の日は、ひたひたと忍び寄っていた。遠近法の線が結ぶ一点のように、全ては一つへと向かい、動き続けていた。




