プロローグ1
TRUMPⅣからの話の流れを汲んでいますが、前作を見ていなくても差支えがないように書いています。ぜひご一読ください。
この世界には、妖怪が蔓延っている。
そう信じられたのは、何世紀前までだっただろう…?
今や人々は妖怪の存在など否定し、笑い飛ばす。まやかし、御伽噺、非科学的。それらのワードが妖怪には貼られる。
しかし、妖怪は現実に存在した。
今、この時代に、存在しているのだ。
妖怪の存在に気付いている人間は極一部だ。しかし、ここ日本の中部地方にある県の西部地域、数珠市には、妖怪の存在を知っている人間が存在した。そして彼らは、「妖万屋」を名乗り、妖怪に関わる事件を解決している。
妖万屋の店主である四季春一、そして助手の夏輝。そんな彼らに協力するのは春一の幼馴染、七紀丈と五木琉妃香。更にはおやっさんこと数珠市警察署の刑事、藤に情報屋の夢亜。
彼らは一丸となり、妖怪の事件にあたっている。
妖怪世界にも警察のような機関はある。それが枢要院である。しかし、枢要院も妖怪であるだけに、人間が関わってくる事件には出ていけない。すると、春一達の出番となる。
彼らは、今日も妖怪と人間との間にその身を燻らせる。