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六章 南方の老剣士と出会う

一日の訓練が終わって食事の時間になった。

私たちは食堂に集まった。

「あらら・・・」

シゼルはあざだらけのカスミとアイリアとミッケを見てそう言った。

「・・・」

四方の剣士たちは気まずそうにカスミとアイリアとミッケを見る。

「来てたんだね・・・」

あざだらけのカスミは西方剣士団の剣士たちを見てそう言った。

「はい・・・」

西方剣士団の剣士たちはカスミを見て気まずそうに言った。

「何してるの?」

「走り込みと素振りと打ち合いです」

西方剣士団の剣士1はカスミを見てそう言った。

「軽そうで良いね・・・」

「いや、普通にしんどいでしょ」

あざだらけのアイリアはカスミを見てそう言った。

「まぁ・・・そっか」

カスミはあざを溶けかけの保冷剤で冷やしながらそう言った。


晩ご飯が終わると剣士たちは留まることなくすぐに解散した。

晩ご飯の雰囲気も凄く悪かったし、私も厄介だと思われる年寄りになってしまったんだろう・・・

私は色々なことを考えながら酒場に行って酒を飲み始めた。

酒を飲むと悩みが消えるよ。

「この一杯が沁みる~!!」

酒を飲んだアイリアは嬉しそうに言った。

私が酒を飲んでると聞き覚えがある声が聞こえて来た。

晩ご飯の時、食堂に居た剣士たちの声だ。

「お前の所の総長はまだマシだろ。一番ヤバいのはうちの総長だ」

西方剣士団の剣士1は北方剣士団の剣士1を見てそう言うと酒を飲んだ。

「まぁ、カスミ・カーリンがヤバいっていうのは満場一致だろ。多分、東と南も私たちと同じ認識だ」

北方剣士団の剣士2はそう言うと酒を飲んだ。

「いや、待て。ミッケ・カーリンもだいぶヤバいって聞くぞ?南はミッケ・カーリン一択かもしれない」

西方剣士団の剣士2は北方剣士団の剣士2を見てそう言うとナッツを食べた。

「ミッケ・カーリンのヤバさは認知能力の衰えだからな・・・メチャクチャ衰えているのにいつまでも自分が誰よりも動けて戦えると思って止まないあの思考がヤバい」

他の剣士団の剣士とはいえ、部下に近しい存在の愚痴を盗み聞きするのは嫌なもんだ。

私は剣士たちから離れて店の奥の方へ行った。

しかし、そこには南方剣士団の剣士が居た。

「カルティナーレ総長ですよね?」

この剣士は南方剣士団の超ベテラン剣士、イザベル・ド・セブン。

南方剣士団の黄金時代を経験した死なずの老兵だ。

今は前線には出ず庭師をしてるらしい。

「うん、そうだよ」

アイリアはイザベルを見て笑みながらそう言った。

「うちの副総長がお世話になりまして」

イザベルはアイリアを見て笑みながらそう言った。

「いつの話してるのさ。七百年くらい前だよ?」

「副総長が一段と強くなったのはカルティナーレ総長のおかげでしょうから」

「やめてよ」

アイリアは少し照れながらそう言った。

「・・・ねぇ、私たちって剣士たちに嫌われてる?」

アイリアはイザベルを見て不安そうに言った。

「急に・・・どうしたんですか?」

イザベルはアイリアを見て戸惑いながらそう言った。

「いや・・・カスミと私とミッケの話を剣士たちがしててさ。あんまりいい話じゃなかったんだよね・・・」

「なるほど・・・」

イザベルはアイリアを見てそう言った。

「南方剣士団の中でミッケの評価ってどうなの?」

「南方は長命な者が多いこともあって、ミッケ総長に関する良い話は聞きませんね・・・」

「ミッケ総長の話になると必ずと言っていいほど副総長を育児放棄していた件と南方剣士団に暗黒時代が到来した原因になった件が出てきます・・・」

イザベルはそう言うと酒を飲んだ。

「うん・・・正直、全く擁護できない行いだからね」

アイリアはそう言うと酒を飲んだ。

「約二千名居た剣士が二百七十名まで減少、残業は当たり前、それでも給料は十三リズ・・・あんな時代は誰にも経験させたくないものです」

イザベルはアイリアを見てそう言った。

「キャリッシュってそこから建て直したの?」

アイリアは驚きながらそう言った。

「はい」

「よく黄金時代なんて呼ばれる時代を創り上げたね・・・」

アイリアはドン引きしながらそう言った。

「えぇ」

イザベルは懐かしそうに言った。

「やはり、プライドがないというのは一組織の長を務める者にとって一番の強みなのかもしれません」

イザベルはアイリアを見て笑みながらそう言った。

南方剣士団の黄金時代っていうのはキャリッシュが総長を務めてた約十五年のことを言う。

剣士総数四千名、月給七十一リズ、闇化生物討伐数最多、痕跡収集量最多、何よりも輝かしい時代が確かにあった。

「ミッケって昔はすごかったんだけどね・・・七陽の勇者の中で一番強いんじゃないかって言われるくらい」

アイリアはイザベルを見てそう言いながらナッツを食べた。

「ラーフィアに負けて研究に没頭し始めてからなんかズルズル下がっていったんだよね~」

アイリアはそう言うと酒を飲んだ。

次回

七章 夢について話す

グリードリヒと白藤が住む家にキャリッシュとリナが来る


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