十七章 狂気の太陽たち
周りを見ろ・・・今の状況を把握するんだ。
「・・・」
医療キットを持った傷だらけのヒルデガルトは周りを見る。
誰かを治療するならキャリッシュとグリードリヒがモニークの気を引いてくれている今しかない。
でも・・・見つからない!!
僕が焦り始めたその時、ソラが声を出した。
「見つけました・・・」
最上大業物天現烏輪を握った血塗れのソラは不安そうに言った。
カスミは見つかった。でも、胴が泣き別れ状態だ。
これでは助からないだろう。
「考えている暇はない。他を探すぞ」
ヒルデガルトはそう言いながら走り始めた。
しばらく走っていると、ソラが再び声を出した。
「師匠!」
最上大業物天現烏輪を握った血塗れのソラはまだ息があるアイリアを見て笑みながらそう言った。
応急処置で繋ぎ留められる命はアイリアだけと考えるべきだろう。
「・・・」
アイリアは目だけでヒルデガルトを追う。
「話す元気がなくて助かった。何言われるかわかったもんじゃないからね」
アイリアに応急処置をするヒルデガルトは笑みながらそう言った。
「私の本気にここまで食らいつくとは大した奴らだ。褒めてやるぞ、人間」
モニークはキャリッシュとグリードリヒが繰り出す攻撃を光剣と黄金騎士剣で防ぐ。
「ソラ、剣技の準備をしてくれ」
ヒルデガルトは応急処置をしながらそう言った。
「金輪・爆!!」
キャリッシュはグリードリヒに向かって最上大業物金輪爆を振り下ろす。
「奴らめ・・・何を考えている・・・」
黄金騎士剣を握ったモニークがキャリッシュとグリードリヒを見てそう言った瞬間、凄まじい数の茜色の雫がモニークに直撃してモニークの後光を打ち砕いた。
まさか、強力な反撃技を使うために味方に剣技を放つとはね・・・
あの二人、やっぱり狂ってる。
「ッ・・・!」
目を震わせたモニークはゆっくりと起き上がって地面に片膝をつくと液状神気を吐いた。
「ソラァァァァ!!!!」
風穴がいくつも開いたキャリッシュは苦しそうに叫んだ。
「天現!!」
最上大業物天現烏輪を握ったソラはそう言うと黒い翼を生やした。
「烏輪、全療の華翼」
ソラはそう言うと地面に最上大業物天現烏輪を突き刺して超回復陣を展開して七陽の勇者を即座に回復させ続ける。
「ナイス!!」
傷が治ったキャリッシュはそう言いながらぴょんっと立ち上がって凄まじい速度でモニークに向かった。
「金輪、響乱花火斬り!!」
最上大業物金輪爆を構えたキャリッシュはモニークに向かって最上大業物金輪爆を振り回して色とりどりの爆発を起こす。
「ヌゥワァァッ!!!!」
色とりどりの爆発を薙ぎ払ったモニークはキャリッシュを蹴り飛ばして黄金騎士剣を構える。
「邪悪成敗!!!!」
爆刃槍を握った四方の剣士たちは叫びながらモニークに突撃する。
「邪魔だ!人間共め!!」
冷や汗をかいたモニークは突撃してくる凄まじい数の剣士たちを斬りながら怒鳴った。
「小賢しい・・・無駄な足掻きをッ!!」
怒筋を浮かべたモニークは爆刃の爆発を受けながらも剣士を斬っていく。
「ッ!!」
剣士たちを斬るモニークは凄まじい力を感じ取って驚く。
「・・・」
アイリアは最上大業物日炎を下段で構えて力を溜める。
「貴公・・・まだそのような力が残っていたか」
黄金騎士剣を握ったモニークはアイリアを見て驚きながらそう言った。
(限界を越えろ・・・引き出せ、全てをッ!!)
最上大業物日炎が真の姿を取り戻すにつれてアイリアの体から重度神気浸食症の症状が現れる。
「良かろう!!貴公の全力、どれほどのものか見てやろう」
黄金騎士剣を構えたモニークはアイリアを見て笑みながらそう言った。
最上大業物日炎万華を構えたアイリアはしなやかに一歩を踏み出して凄まじい速度でモニークを打った。
次回
十八章 懐かしき温もり




