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8話 冒険者ランクが上がりました

正直、冒険者ランクって必要か?ってなるかもしれませんが、一応設定で…

「いらっしゃい、新規の冒険者さんですか?」


「ああ、ここのギルドに来るのは初めてだ。先日までは隣国【リスタルト】で冒険者登録をしていたが、旅に出ることになったから、今はフリーで冒険者をしている。それで元々が冒険者ランクDなんだが、更新はして貰えるか?」


「ランクの更新ですね。では、現在の適正ランクを計測しますので、奥にお願いします。お連れの方も計測しますか?」


「いえ、私はSランクですので、特に更新はないですよ。なので、今回ら彼だけになります」


「Sランク冒険者様でしたか、これは失礼いたしました。では、えッとお名前よろしかったですか?」


「エルクです」


「エルク様ですね。ではこちらにお願いします」


奥に向かうと、部屋の真ん中に魔法陣が描かれ、その中央には机が置かれて水晶が乗せられていた。


「ではエルク様、あちらの水晶に手をかざして来てください」


手をかざすと水晶は光の輝き、その光が水晶から出て宙に浮いた。

光の中には、現在の適正ランクが表示される。


《適正ランク:ABCD》


「あら、おかしいですね、壊れてしまったのでしょうか?」


通常は適正ランクが一つ表示される。

ランク変動周辺にある時は、二つ表示されることもあるが、四つ表示されるなど、今まで一度も無かった。


「困りましたね、これでは適正ランクが更新出来ません。一度マスターに相談してきますので、表に戻ってお待ちください」


俺がマロンの場所へ戻っていると、何人かの冒険者で適正ランクを調べる為に呼ばれていた。


「エルクさん、こちらの部屋へどうぞ。お連れの方も一緒に来られますか?」


「私も良いのですか?ではご一緒させていただきます」


俺とマロンが案内された部屋に入ると、そこには大柄の男が座っていた。


「どうも、俺はこのギルドのマスター、サイだ。今回は迷惑をかけるな」


「俺はエルクで、こっちがマロンだ。結局、俺のランクはどうなるんだ?」


「その件なんだが、本来は水晶でレベル・能力値・討伐モンスター・その他要因を複合的に判断して表示してくれるハズなんだがな。他の冒険者で試しても正常に機能しているので壊れてはいないハズなんだがな」


そう言って、紙を1枚取り出して


「まあ、イレギュラーって事もありえるから、今回は俺の判断でランクを決めさせてもらう。国からの証明書もあるが、一部のギルドマスターには、ランクを決める権限が与えられている」


紙は、国からランク認定の証明書となっていた。


「それで、俺はどうすればいい?」


「まずはステータス画面を見せて貰えるか?」


「ああ、ステータスオープン」


==============


名前:エルク

Lv:24

職業:紙

HP:3400/34(3400)

MP:3400/34(3400)

腕力:34(3400)

魔力:34(3400)

防御:34(3400)

俊敏:34(3400)

(バフ補正値)


ユニークスキル:紙使い

Lv1:紙召喚

Lv2:念写

Lv3:発動式能力上昇札

Lv4:能力上昇札

Lv5:?????

Lv6:?????

Lv7:?????

Lv8:?????

Lv9:?????

Lv10:?????


==============


「「はっ!?」」


ギルドマスターとお茶を持ってきた受付嬢が、俺のステータス画面を見て目を見開き、口を開けて驚いていた?


「なんだ、このバフ補正値ってのは?」


「ユニークスキルのLv4の【能力上昇札】ってあるんだが、その札の効果で全能力が100倍になるそうだ。ついでに【発動式能力上昇札】を併用すると、そっちは30分の制限はあるが更に10倍、合わせ1000倍までは能力が上昇するらしいぞ」


「色々ツッコミたい所はあるんだがな、まずとりあえず、その倍率は異常だ。素のレベルにステータスは文句なしのDランクだ。だが、バフ効果込なら文句なしのAランク、いやステータスだけで言えばSランク以上だ」


「まあ、この倍率は異常だよな、確かに」


「しかも職業”紙”ってなんだ?初めて見たぞ」


「それに関しては、本当によく分かってないんだ。こんなんだが、ランクは更新出来るのか?」


「そうだな、正直どうランクを決めて良いか悩む所だが、一旦は規定もあるからそれにそってCランクに更新させてもらう」


「Cランクですか?エルクでしたらすぐにAランクで問題ないと思いますが?」


ギルドマスターの決定に対して、マロンが反論をしているが、ギルドマスターは


「すまんな、規定でCランクはレベル20以上、Bランクはレベル50以上、Aランクはレベル80以上っていう規定があるんだ。それに、本来であればバフ効果はランクに反映されないはずなんだが。お前さん、そのステータスでAランクモンスターとか倒してないか?」


「この国に来る前にAやBランクモンスターを討伐してレベル上げはしていたな」


「それもだな。水晶は素のステータスで判断する。それに合わせ過去に討伐したモンスターでの熟練度も判断に入れる。だから、その素のステータスでAランクモンスターを討伐したことになっているから、水晶の表示がバグったようだな。とりあえずレベルの関係上、今はCランクにしか更新が出来ないんだ」


「レベルですか…ではレベルが80になれば、Aランクとして更新して貰えるって事ですね。では早くレベルを上げないとですね」


「ああ、そうなるな。だが、何故そんなに早くランクを上げたいんだ?確かにランクが上がれば受けられる依頼も増えるが、下位ランクで学べる事もあるハズだぞ」


「そうですね。それには私の事情が関係しています」


「マロンさんの事情?」


「申し遅れました。名前は先ほどエルクがお伝えしている通りです。職業が聖女となっています。エルクには私に同行し魔王討伐を共にしてもらう必要があります。その為にはSランクになってもらう必要があるので、早急にレベルを上げていただきたいのです」


「なんと、聖女様でしたか?これは今まで無礼な言葉使い申し訳ありません」


「いえ、言葉使いは何でも構いませんよ」


「おいマロン、俺はそんなに急いでランクを上げようなんて思っていないぞ?そんなに急いで魔王を討伐しなくても、魔王被害なんて現状ほとんどないだろ?」


「ええ、現状特に大きな被害などはありませんが、それが私の使命になっていますので」


「でもだ。俺はマロンとの旅も楽しいと思っているし、別に急がなくても良いんじゃないか?」


「えっ?私との旅楽しいですか?」


マロンは少し頬を赤くしながらにやけていた。


「まあ、そうですね。使命と言ってもそんなに急ぐ必要もないかもしれませんね。では旅も楽しみながら一緒に頑張っていきましょうね」


そんな事をマロンが言っていると、ギルドマスターが


「えーっとですね、いちゃついてる所申し訳ないのですが、ランク更新の手続きをしますので、こちらの書類に目を通し、署名してもらっても良いですか?」


「「いちゃついてない」」


そんな事をハモリながら、差し出された書類に目を通し署名をしたところで、俺は新しくCランクのバッチを手に入れた。

読んで頂きありがとうございます。

拙い文章ですが見て頂ける事に感謝です。

もし、少しでも楽しいと思っていただけましたら、ブクマ・評価をお願いします。

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