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27話 勇者との対話

やっと少しだけ、勇者がまともの会話をしています。

「おい、お前達は一体何なんだ?」


意識を取り戻した勇者がマロンに問いかける。


「何なんだと言われても、普通に旅を楽しんで、いつか魔王を討伐しようとしているパーティーですよ」


「そんな事を聞いているんじゃない。何なんだ、その異常な力は」


「皆、少しだけ特殊な力を持ってるだけですよ。私だけが足でまといですけどね。実際、メンバーの補助無しに貴方に1対1で勝てないのは私ぐらいですから」


「聖女が足でまといって、どんな力を持ってるんだ…」


「んー、それは内緒です」


「チッ。お前達はこれからどうするんだ?魔王討伐に向かうのか?」


「どうでしょうね?そう言えば、少しだけ気になってましたが、何で急にパーティーを再結成して魔王討伐に向かおうとしたのですか?」


「最果ての国エンデシア、そのすぐ近くに魔界に繋がる門が見つかったんだよ。そこに魔王がいるのも確認出来た。マロンを除けば英雄職も、集まったからな」


「魔王が見つかったのですか!?」


「ああ、今まで何処に居るのか誰も分からなかったが、遂に見つける事が出来たんだ。戦力も最大限に集まったから、お前も加えれば魔王討伐も出来ると踏んだんだが、もう諦めたさ。魔王なんてお前達なら簡単に討伐出来てしまうだろ?」


「それはどうですかね?魔王の力は誰も見たことがないので、どれ程の力を持っているのかわかりませんから。でも魔王の居場所が分かったのであれば、討伐に向かうしかないですね」


「魔王にトドメを刺せるのは、俺のエクスカリバーとお前の聖魔法だけだ。お前が倒れればどれだけ強大な力を持ってしても、誰にも倒せない。せいぜいお前だけは生き残るんだな」


「わかりませんよ。意外とレンゲちゃんの腹パンで倒せちゃうかもしれないですよ。過去の文献に私の仲間達のような力を持った人間は現れていません。規格外な私の仲間なら、今までの常識を覆して、魔王を滅ぼせるかもしれませんよ」


「そうだな。あれだけの力だ。絶対に無理とは言えないな。ふん、せいぜい頑張るんだな」


「貴方に言われなくても、私の目的は魔王討伐。そこはどんなことがあっても変わりませんよ」


「昔から、生意気な女だな、お前は。俺たちはこれからエンデシアに戻る。お前達もついてくるか?エンデシアは国と言ってるが、実質は俺のギルドが統治する国だ。他の国のように国王なんていない。エンデシアの実権は全て俺にあるからな」


「エンデシアに行かないと魔界には行けないのですか?」


「正確にはエンデシアのギリギリ領地内に門がある。だから、エンデシアに来ることは必須だ」


「仕方ないですね、不本意ですけど、貴方について行きますよ」


マロンは勇者との話を終えると、俺達の所に戻って来た。

エンデシアに魔界へ繋がる門がある事。

魔王討伐に向かいたい事。

その辺の内容を聞き、俺達に一緒に来て欲しいと頭を下げてきた。


「マロン、何で頭を下げるんだ?元々魔王討伐の旅だろ?一つの目的地に向かうだけなのに頭を下げる必要なんてないんじゃないか?」


「そうだよ、マロンお姉ちゃん。一緒に行くに決まってるよ」


「魔王か。僕達ならどうにでも出来るんじゃない?そんな畏まる程の相手でもないでしょ」


「皆さん…そうですね、一緒に行きましょう。魔王討伐に」


マロンは満面の笑みで俺たちを見渡す。

読んで頂きありがとうございます。

拙い文章ですが見て頂ける事に感謝です。

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